マルシェ 【東証スタンダード:7524】「小売業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1) 基本方針、経営指標及び中長期的な経営戦略等
当社は、居酒屋チェーンを中心に展開する企業として、「心の診療所を創造する」を経営理念としながら、重点方針「ダイバーシティ・マルシェ」を掲げ、今までにない新たなマルシェグループを創造してまいります。
私たちの考える「ダイバーシティ・マルシェ」とは新たな3つの可能性(下表◇重点方針「ビジョン2028」参照)への挑戦です。「ダイバーシティ・マルシェ」は食を通じて様々な可能性を持つ人やその考え方、文化を寛容に受け入れ、その人の持つ様々なカラー(能力)を湧き出させる事ができる会社に挑戦してまいります。
この活動を通じて国内のみでなく、世界のマーケットを見るという視点を持ち、視座を変える事で「新生マルシェ」=「ダイバーシティ・マルシェ」として一歩を踏み出します。
また、中長期的な経営ビジョンを以下のとおり定め、持続的な成長と企業価値向上に努めております。
◇経営理念
心の診療所を創造する |
◇中長期的な経営ビジョン
マルシェは世界の心の診療所を目指しダイバーシティ経営のリーディングカンパニーとなる |
◇重点方針「ビジョン2028」
◇主要経営指標
項 目 | 2028年3月期(計画) |
売上高 | 65億円 |
営業利益率 | 4%以上 |
当期純利益率 | 3%以上 |
自己資本比率 | 25%以上 |
(2) 経営環境及び対処すべき課題
①既存直営店の収益力向上とFC事業の強化
原材料価格が高騰していく中、「本物をおいしくちゃんとやる」を掲げ、商品のおいしさを追求したうえで、提供する商品の付加価値を高め、お客様単価の向上による粗利益の確保を努めると共に、物流体系の見直しを図ることによる、配送コストの適正化、モバイルオーダーシステム導入による生産性の向上に努めることで、収益力の向上を図っております。加えて、当社主要業態である「八剣伝」ブランドが今期40周年を迎えるにあたり、40周年記念メニューの販売や記念フェアを実施することと併せ、早い時間帯の集客力向上に繋げる「ハッピーアワー」の実施、来店するお客様全員を対象とする「運試し企画」を実施することで、お客様再来店の動機作りを強化してまいります。また、原点回帰を大切にする意味でも、サービス力のみに特化した「心の診療所認証制度」を実施し、認証店舗を増やすことでお客様満足度の向上に繋げてまいります。そして、これらの取組はFC加盟店も巻き込んで実施することで、FC事業の強化に努めてまいります。
②新業態パッケージの挑戦
当社主要業態である「八剣伝」「餃子食堂マルケン」ブランドのリブランディングモデルとして、それぞれ焼鳥と餃子に特化した業態を立ち上げました。競合店の多い繁華街にも出店していくことで、認知度と集客力を高めていきます。また、50種類の焼そばが楽しめる業態「焼そばセンター」を含めたこれら3業態を「中期経営計画」における新業態と掲げ、「ユニーク&専門性」を生かした業態として推進してまいります。
③新しい人材活躍と経営者育成
新しい人材として、外国人材の雇用を積極的に推進してまいります。新しく「人材開発・ダイバーシティ連携室」を立上げ、専門部署により、多様な能力を持った外国人材の教育とキャリアアップ制度を確立することで、早期に当社で活躍できる仕組みづくりを図ってまいります。また、FC加盟店オーナーの増加に繋げる新たな経営者育成支援制度「ドリームコース」を制定いたしました。FC加盟店オーナーの高齢化による世代交代の一助となるよう、やる気のある次代の経営者を育成していくことで、FC事業の活性化に繋げてまいります。
④SDGsへの取組み
SDGsへの取組みの一環として、各自治体の特産物や特産品を当社のメニューに取込むことで、食を通じてその地域の魅力と伝統を発信する「ふるさと応援団マルシェ」の活動を行っております。また、今年度は持続可能な開発目標の実現に向けて、「八剣伝」では、バイオマス発電プラントを併設した循環型のサスティナブルな施設で育てられ、ASIA GAP認証を取得した「SARA」のトマトを使用した商品を販売しております。加えて、ペットボトルキャップを回収し、資源の再利用・売却を行い、その寄付金で開発途上国にワクチンを贈るエコキャップ運動にも取組んでおります。
⑤財務体質の強化
2024年3月期においては、売上高は回復し、営業利益、経常利益、純利益共に黒字化を図ることができました。
当社の当事業年度末の現金及び預金の残高は25億36百万円であり、複数の金融機関から総額22億円の継続した借入の他、自己資本の増強及び財務基盤の安定化のための第三者割当によるA種種類株式を発行したことによる2億90百万円の資金調達を実施しております。今後も、更なる財務基盤の強化を図ってまいります。
⑥構造改革による管理コストの見直し及びコーポレートガバナンスの強化
小売店との垣根を越えた競合による競争が更に激しくなっていくことに加え、労働需給の逼迫や物流経費の上昇等により利益を圧迫しやすい経営環境にあり、経営効率の向上と、競争力を強化するためにも、全社的リスクマネジメントシステムの強化に努めてまいります。また、可能な限りコーポレートガバナンス・コードを意識した透明性の高いガバナンス体制の構築を推し進めていくことにより、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。
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