マルイチ産商 【名証メイン:8228】「卸売業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当該連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ
当社グループは、サステナビリティの基本スタンスを「社員一人ひとりが当事者意識を持って環境・社会課題と向き合い、経営理念に則り、食品の流通を通した社会奉仕と、経営戦略の達成に向けて行動します。」と定め、サステナビリティ経営の実践を目指してまいります。具体的な推進内容は以下のとおりです。
①ガバナンス
当社グループでは、サステナビリティ経営を全社グループにて戦略的に推進すべく、2022年4月に「SDGs推進委員会」を立ち上げました。SDGs推進委員会は、コーポレート部門担当取締役を委員長、事業部門及びコーポレート部門の責任者をメンバー、SDGs推進担当を事務局として構成しております。
SDGs推進委員会では、環境問題等に対して当社グループにおけるリスク及び機会からマテリアリティを特定し、中長期的な視点で基本方針と目標を検討しております。SDGs推進委員会において検討された内容については、経営会議及び取締役会へ上程され、「中期経営計画2025」におけるサステナブル経営の方針として決定しております。当社グループの経営方針等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
また、当該サステナブル経営の方針に基づく、各施策の取組状況については、半期毎に経営会議及び取締役会へ報告することとしております。
なお、当社グループのコーポレート・ガバナンスの状況等につきましては、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載しております。
②リスク管理
当社グループは、全社重要リスクについて、課題に応じて経営会議、社長会、コンプライアンス委員会、SDGs推進委員会等で対応策の立案を行い、規程に定める基準等に則り、取締役会へ上程・報告することとしております。
当社グループの経営成績及びサステナビリティ全般に対して重要な影響を与える要因につきましては「3 事業等のリスク」に記載しております。
特にサステナブル経営の取組に関係するのは以下の項目であり、施策の進捗状況等について、定期的に経営会議及び取締役会へ報告することとしております。
a.食の安全性について
当社グループでは、食の安全性の確保のために安全・安心な商品及びサービスを提供することが最重要課題であると認識し、品質管理体制の強化等に取り組んでおります。具体例としましては、食品衛生管理規程を定め、品質管理部が定期的に食品及び施設の衛生検査を実施しております。また、食品品質安全連絡会やグループ品質管理担当者会議を開催し、品質管理に関する指示事項の徹底や、事例の共有、研修等を実施しております。
b.環境に関するリスク
当社グループは環境問題に関して、その関連法令を遵守するとともに、廃棄物削減や省エネルギー、二酸化炭素排出の削減に取組むなど、環境に配慮した事業活動を行っております。総務部が全社グループの削減計画を取り纏め、実績管理を行い、施策の進捗状況を含め半期毎に経営会議及び取締役会へ報告しております。
c.人材の確保・育成
当社グループが持続的な成長を実現していくためには、営業や企画系、管理系等の各方面において優秀な人材を確保し、育成していくことが重要な課題と認識しており、必要な施策を実施しております。
③戦略
当社グループは、パーパス(経営理念及び経営理念から導き出される4つのキーワード)に基づき、具体的な取組み課題の中からリスク及び機会を対象領域と経済価値のマトリクスからマテリアリティを特定し、事業活動の中で取組むべき普遍的な課題と、意識して取組むべき当社グループ独自の課題に分類し、両輪で推進してまいります。具体的には以下の「普遍的な取組テーマ」と「マルイチ独自の取組テーマ」を設定しております。
当社グループの経営理念及び経営理念から導き出される4つのキーワードにつきましては「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(サステナブル経営の取組の全体像)
a.普遍的な取組テーマ
テーマ | 取組内容 | 主な施策 |
事業活動を通した社会的課題の解決 | ①限りある食糧の持続的利用 | 事業活動の中でSDGsを意識して行う活動を設定 |
②食の安定供給に向けたサプライチェーンの最適化 | サーキュラーフードへの取組、廃棄物削減 | |
③製品・サービスの安全性 | 安心・安全な食品の供給に向けた活動 | |
環境負荷低減への取り組み | ④温室効果ガス削減 | 節電対策による電気使用量の削減 |
多様な人財づくり | ⑤ダイバーシティ&インクルージョン経営 | エンゲージメント経営の推進、働きやすい環境作り、女性管理職の増加 |
b.マルイチ独自の取組テーマ
テーマ | 取組内容 | 主な施策 |
産地のパートナー | ①豊かな海とおいしい魚を未来へ | 「さかなの日」など需要拡大に向けた取組の推進 |
地域のパートナー | ②信州を元気に! | 信州ブランドのアンバサダー、地域イベントやスポーツへの協賛 |
③信州の食を支える | 食品の寄付(フードバンク)、地域生産者の支援と技術開発支援 |
④指標及び目標
a.中期経営計画2025
当社グループでは、「中期経営計画2025」で掲げるサステナブル経営の取組テーマのうち、環境負荷低減への取組みに関して、温室効果ガス削減に向けた施策として使用電力量の削減を掲げております。なお、事業活動を通した社会的課題の解決、産地のパートナー、地域のパートナーにおける各施策の具体的な推進計画を検討中であり、作成後に目標を設定し、具現化へ向けて実行してまいります。
b.SDGsの取組
当社は2019年に「長野県SDGs推進企業登録制度」の認証を受けており、SDGs達成に向けた経営方針等として「弊社の経営理念にあります「人命の根源たる食品の流通を通して社会に奉仕し」は、SDGsの達成と目的を同じくするものであり、社員一人ひとりがそのことを自覚し、事業活動等を通じてそれぞれの役割を果たしていくことにより、SDGsの達成に貢献していきます。」を掲げ、SDGs達成に向けた重点的な取組課題として指標及び目標を公表しております。
当社グループにおいて、サステナブル経営の取組状況に関して設定している指標及び目標(「(2)人的資本」に記載するものを除く。)は、次のとおりです
取組内容 | 指標 | 目標 |
温室効果ガス削減 | 使用電力量 | 2025年度までに10%の削減 |
エネルギー使用量 | 87,373t(2030年) (原単位あたり1%/年以上の削減) | |
廃棄物排出量の削減 | 紙の資源化率 | 90%(2030年) |
(2)人的資本
当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。
①戦略
a.当社グループの目指す人材像
・人を最大の経営資源と捉え、人の成長を支援できる人
・状況変化を的確に捉え、柔軟な発想で課題解決に繋げられる人
・失敗を恐れずに一歩を踏み出し、自分自身と周囲をリードできる人
b.採用方針
・求める人材像は、常に変化を求め、自分自身の鮮度に挑戦できる人
c.ダイバーシティの取組
・多様な人材が活躍できる人事制度(コース変更・キャリアアップ制度)を設置
・「女性活躍推進行動計画」や「次世代育成推進行動計画」を策定し、取組内容をHPや広報誌等から発信
・障害者雇用促進の取組
d.人材育成
・職務や役割に応じた能力開発に向け、研修体系を整備
・受講対象者を指定する一律研修や、本人の申込みによって自主的に受講するスキルアップ研修の実施等、
従業員へ幅広く研修機会を提供
(主な研修内容)
研修テーマ | 研修内容 |
新入社員研修 | 新入社員を対象とした基礎研修 |
2年目/3年目社員研修 | 当該社員と対象とした研修。コミュニケーションや会計・財務がテーマ |
キャリアデザイン研修 | 32歳/55歳の社員を対象に、今後のキャリアデザインを改めて見つめ直す研修 |
マネジメント基礎研修 | 次期管理職候補を対象に、管理職昇格前にマネジメントの基礎研修を実施。実践経験を積んだ上で管理職昇格へ繋げる |
管理職研修 | マネジメントスタイルを変革(指示命令型のリーダーシップから支援型のリーダーシップへ)するため、管理職を対象とし研修を実施 |
部長研修 | 組織の長である部長に求められるマネジメントの基本的枠組み(知識・概念)、課長と部長の役割の違い等を体系的に学習 |
役員研修 | 組織風土改革のため、経営幹部である役員自ら学習し意識変革を起こしていく |
ステップアップ通信教育 | 自己啓発と人材育成を目的とする通信教育制度 |
②指標及び目標
当社グループでは、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する中期経営計画で掲げた目標及び当連結会計年度の実績は、次のとおりであります。なお、当該指標は当社に関するものであり、他のグループ会社において同様の管理は実施しておりません。
指標 | 目標 | 実績(当連結会計年度) |
管理職に占める女性労働者の割合 | 2.5%(2025年度) | 1.52% |
男性労働者の育児休暇取得率 | 80%(2025年度) | 60.0% |
労働者の男女の賃金の差異 | 60%(2025年度) | 51.7% |
平均残業時間※ | 2025年度までに30%削減 (2022年度比) | 32.2時間 |
平均有給休暇取得日数※ | 2025年度までに12日 | 9.0日 |
従業員エンゲージメントスコア | 2025年度までに10%向上 (2020年度比) | ― |
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