マニー 【東証プライム:7730】「精密機器」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは「患者のためになり、医師の役に立つ製品の開発・生産・提供を通して世界の人々の幸福に貢献する」ことを理念に、専門的医療機器を開発から販売まで一貫して手掛け、広く世界に提供しております。更に「順法精神と独創技術を持ち将来利益を確保する」を経営基本方針に掲げて、将来利益の最大化に努めております。
(2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
高齢化の進展及び医療技術の高度化は医療費の急増をもたらすことから、先進各国では医療費抑制政策が次々と打ち出されております。これらの医療制度改革に対応すべく、経営の効率化、経費削減やデジタル化が推し進められ、医療機関のコスト意識はより一層高まっております。一方、感染症予防意識の高まりによる市場の活性化、さらには新興市場においては、医療インフラの整備及び所得向上による需要の拡大が予想され、医療機器市場全体では引続き拡大を見込んでおります。
このような環境下、当社グループは、「世界一の品質を世界のすみずみへ」という使命を掲げ、当社グループの製品を世界中に提供し、世界の人々の幸福に貢献することを目指しております。当社グループの更なる成長に向けて、2022年8月期より中期経営計画をスタートし、営業・生産・開発の各機能のグローバル化を進めることでビジネスモデルの変革を行い、企業理念実現のための取り組みを着実に進めております。中期経営計画においては、製品の開発・生産・提供及び持続可能性の4つの視点について重点目標を掲げており、それぞれの対処すべき課題を以下のとおり認識しております。
グローバルでの事業拡大
当社の営業方針である「世界一の品質を世界のすみずみへ」を実現するため、グローバルな視点で地域密着型営業を推進することが必要と認識しております。中国、インド、ASEANといった成長著しいアジア市場においては、一人当たりGDP増加、症例数増加に伴う医療用消耗品需要の増加が見込まれます。新たな販売拠点としてマレーシアに設立した販売子会社MANI MEDICAL DEVICE MALAYSIA SDN. BHD.を通じて、東南アジア地域に根差したマーケティング活動を推進し、現地ユーザーニーズの把握及び販売網の拡大に努めてまいります。さらに、先進市場である欧米市場においては、2024年9月にアメリカを拠点とする新たな販売拠点、MANI MEDICAL AMERICA, INC.(注)を設立しました。医療先進国での地域密着型営業を推進してまいります。先進市場における新たなニーズをタイムリーに捕捉し、製品化に繋げるグローバルマーケティングを実現し、グローバルでの事業拡大を目指してまいります。
(注)2025年1月より活動開始を予定しております。
世界で戦える製品開発
新たな独創技術の獲得、コア技術の深化及び上市スピードの向上を図るため、開発・営業部門の連携を強化することが必要と認識しております。日本のみならず、世界のKOL(キー・オピニオン・リーダー)医師の声を取入れるグローバルな新製品開発体制を強化してまいります。グローバルマーケティングによる更なる市場シェア・売上拡大を目指しながら、市場ニーズを速やかに捉える製品開発を一体的に進め、競争優位を高めてまいります。
高品質・低コストを実現するグローバル生産体制の構築
従来の人手による品質管理から先端技術やデジタル技術を活用した生産方式に変革し、より低コストで高品質なモノづくりを実現する必要があると認識しております。現在、創業の地である栃木県高根沢町に革新的なスマートファクトリーの建設を進めております。今回建設するスマートファクトリーは、新製品の量産技術及び主要既存製品の次世代の自動化生産ラインの確立とその後の海外展開を見据えた「パイロット工場」として位置付けており、製造の省人化や製品の原価低減を図りながらグローバルでの売上拡大を目指しております。また、日本国内に新たな生産拠点を設けることで、医療機器メーカーとして安定的な製品供給体制を構築してまいります。また、ベトナム生産拠点であるMANI HANOI CO.,LTD.においては、工程改善、在庫管理強化による生産効率の向上を目指すとともに、更なる増産体制を構築するため、第7期工場の建設を進めてまいります。
マニーサステナビリティの推進
持続的な成長と持続可能な社会の実現の両立を目指すべく、「マニーサステナビリティ」を着実に推進することが必要と認識しております。今後の持続可能な成長を実現するための十分な体制を維持強化すべく、企業競争力の源泉となる人財への投資を増やしていき、高度な専門知識や経験を有する人財を採用・育成すると同時に、多様性を容認し「働きやすさ」と「働きがい」のある職場環境の醸成を推進してまいります。加えて、当社の事業に関わる国と地域で人権を尊重する経営を推進し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指し、2024年9月には「マニーグループ人権方針」を新たに策定しました。
環境面については、グループ全体でのCO2排出量の削減を目的に、日本・ドイツ・ベトナムの各拠点において太陽光発電の導入、さらに国内では電力購入契約(Power Purchase Agreement)を締結し、地元企業と連携してCO2排出量削減に取り組んでまいります。さらに海外でのオペレーションの拡大に伴い、海外拠点におけるガバナンスや内部統制の強化も優先的な課題として認識し、積極的に取組んでまいります。
更なる成長に向けた取り組み
上記課題に加え、より中長期的視点で当社グループを取り巻く事業環境の変化を考慮すると、これまでに築き上げてきた開発・生産・営業の各機能におけるプラットフォーム変革をさらに加速していく必要があると認識しております。そこで、当社は「マネージメント・プラットフォーム改革」、すなわち組織体制や事業運営の強化・変革を重要課題に掲げ、2025年8月期よりその活動を本格化いたします。全社的な組織再編を実施するほか、2024年11月25日よりこれまで社外取締役であった渡部眞也を新たな代表執行役社長として、新たなマネジメント・チームによる中期経営計画の着実な実行を目指してまいります。
今後も中期経営計画に基づく成長戦略により、企業価値の向上を目指してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
企業価値を増大するために、売上高及び営業利益伸び率を重要な経営指標と考えております。また、効率経営の指標として、売上高営業利益率、自己資本当期純利益率(ROE)につきましても重要視しております。
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