ポプラ 【東証スタンダード:7601】「小売業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「お客様第一」を社是として「理想を持って夢の実現のために困難に挑戦していく」という経営理念を掲げ、常に地域に密着し、お客様一人ひとりに100%満足していただくことをモットーにコンビニエンスストアチェーンの店舗運営を展開しております。
製造から販売まで一貫した管理を行なう「製販一貫体制」を採用し、安心で安全な商品を立地ニーズに合わせた品揃えで提供すること、また、「流通小売業の専門商社を目指す」を経営方針として、規模の大小にかかわらず適正な利益確保を可能にする、様々な店舗スタイルのラインナップを用意しており、個々の店舗が商圏内においてお客様から支持され、地域で一番「強い」店となることを目標に、お客様、加盟店、取引先、株主に、そして地域社会に信頼される企業を目指してまいります。
(2)目標とする経営指標等
当社グループは、収益力と資本効率のバランスを取りながら、グループ全体の企業価値を向上させることを資本政策の基本方針としております。収益力に関しては連結売上高及び連結営業利益を経営数値目標として事業規模の拡大と収益構造の改善による経営基盤の安定を、資本効率に関してはROIC(投下資本利益率)を経営指標として企業価値の向上を目指してまいります。なお、2025年2月期に関しては、連結売上高11,984百万円、連結営業利益344百万円、ROICは当社の資本コストを上回る18.5%を計画しております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社を取りまく環境は依然として厳しい状況ではありますが、効率の追求と安定した収益性を維持していくために次の戦略を実施します。
1.現状、収益事業の柱であるローソン・ポプラ事業をさらなる成長軌道に乗せるべく、出店による店舗数の伸長を進めるとともに、直営店舗のフランチャイズ化を図り、エリアフランチャイザーとしての事業構築に邁進してまいります。
2.スマートストア事業については、システムの内製化を主体にさらなるコスト管理を強化したうえで、特長である売上ロイヤリティ制度及びそれを支える製販一貫体制を活かし、工場・オフィス等の職域内、病院、大学への出店を進めてまいります。
加えて、超小規模無人コンビニスタイルの「スマートセルフ」、あるいはコンビニ未満の売店へは「商品供給事業」など、事業者ニーズに合わせ、多様な出店を加速させてまいります。
3.冷凍調理品製造事業を収益事業へと発展させるために、常に製品の製造効率化を図った人的・機械的な投資を促進するとともに、高齢化社会や食品ロス、天然由来の包装資材の使用や長期保存など、近未来の社会環境・ニーズを見据えつつ、「おいしい」「健康」といった原点のキーワードも忘れない製品開発に取り組んでまいります。
4.当社の自社弁当工場から製品化される弁当・惣菜について、今まで以上にお客様ニーズを反映した商品や、多様な売場ニーズに沿った商品開発を進めるとともに、当社の特長である店舗で炊いたごはんを詰めるポプ弁についても他チェーンとの差別化商品として更なるブラッシュアップを進め、特徴ある商品として販売の向上に努めてまいります。
5.商圏別販売データの分析を行い、それぞれの立地やお客様ニーズに合った売場づくりを進めるとともに、QSCレベルの向上に取組み続け、より魅力の高い、お客様に満足いただける店舗運営を行ってまいります。
6.さらなる事業を育成すべく随時、プロジェクトチームを発足させ、既存のヒト・モノに加え、新しい知識や販売ルートを開拓し、早急に採算ベースに乗せられるよう事業構築を実践していきます
(4)経営環境及び優先的に対処すべき事業上、財務上の課題
ウクライナや中東情勢に起因する原材料やエネルギー価格の世界的な高騰に加え、いわゆる「物流の2024年問題」等による物流コストの上昇など、経営環境のリスクにも対応できる収益体制の再構築が求められます。
CVSを取り巻く環境は、国内店舗数が頭打ちの状況であり、新規出店場所獲得における競合が高まっています。さらに労働力不足、人件費の高騰など加盟店の経営状況は厳しさを増しており、後継者問題による加盟契約の解約などと合わせ、加盟候補者は減少してきているため、これまでのビジネスモデルから大きな変革を求められる状況となっております。
一方でこのような状況の中ではあるものの、売店高度化のニーズは今なお多く存在しており、当社グループはそのようなニーズの受け皿になるべく、強みを活かした事業モデルの再構築を行い、大規模店から小規模店まで「流通小売業の専門商社を目指す」を事業方針に、様々な店舗スタイルのラインナップを用意して店舗開発を行っていきます。
フルスペックコンビニとしては「ローソン・ポプラ」ブランドを、施設内コンビニとしては「ポプラ」「生活彩家」ブランド、その他、小型無人コンビニスタイルの「スマートセルフ」、あるいはコンビニ規模未満の売店へは「商品供給事業(問屋業)」を事業者ニーズに合わせ提供することが可能となっております。
また、当事業年度より稼働した冷凍調理品製造については、高齢化や食品ロスといった現在から将来的な社会問題に対応する事業であると考えており、従来の惣菜・弁当の製造を含めて、自社チェーン単独供給のための製品製造だけでなく、チェーン外部へも製造販売を行う「製造小売業」としてのプロダクトアウトも推進してまいります。
これら独自の商品施策、フレキシブルな対応により、加盟店・事業者・本部がいずれも「持続可能なサービスの提供」を実現すべく、事業に取り組んでまいります。
これらの達成のためには人・モノへの投資は欠かせず、資金繰りの懸念は払拭しなければなりません。主要取引銀行と財務制限条項はあるものの1,000百万円のコミットメントライン契約を締結して機動的な資金繰り対応を可能としておりますが、計画達成に相違が出た際には資金面でも即時に対応できるよう、管理体制の強化を図ってまいります。
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