ボルテージ 【東証スタンダード:3639】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営戦略等及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「アート&ビジネス」という企業理念を掲げ、「恋愛と戦いのドラマ」をテーマとした感動コンテンツを提供することを経営方針としております。
当社グループでは、「アート」を、自らの力で独創性の高いコンテンツを企画し、生み出すこと、「ビジネス」を、コンテンツを多くの人に楽しんでもらうため、連続的にヒットを出せる仕組みを作ることと定義しております。
(2)目標とする経営指標
当社グループでは、売上高と売上高営業利益率を重要な経営指標とし、売上高営業利益率を一定水準以上とする
ことを目標としております。
(3)経営戦略等
当社は、2023年6月期より、市場動向を鑑みて戦略を軌道修正し、2025年6月期頃にアプリと新分野(電子コミック・コンシューマ)での「事業3本柱」を成立させるべく経営を進めております。日女アプリはファンダムの充実及びアプリ形態を進化させ採算性の向上を図る「ファンダム戦略」、新分野はF期投資として拡大と強力IP(注)創出に向けた「ヒットIP戦略」を推進中です。
(注)IP: Intellectual Property(知的財産)。当社オリジナルのタイトル1つ1つを指す。
(4)対処すべき課題
当社グループが対処すべき主要な課題は、以下の項目と認識しております。
(事業多角化、IP創出)
① 事業多角化のための「投資サイクル」推進
当社グループは、物語アプリ事業単体による成長期から事業多角化フェーズに移りつつあります。多角化の成功には、既存事業に対し一定比率で新規事業への投資を行い、複数プロジェクトを走らせながら一定期間内の結果によって継続・淘汰を繰り返す「投資サイクル」が効果的であると考えています。既存事業と新規事業のバランスを取ることで、収益確保しながらの成長を実現すべく投資サイクルを廻してまいります。
② 「ヒットIP」の連続創出
当社グループは、さらなる事業拡大のためには、魅力的なオリジナルコンテンツ(ヒットIP)の連続創出が不可欠であると考えます。市場環境の変化を鑑み、既存事業である物語アプリ発に限らず、電子コミック・コンシューマといった新分野発でのヒットIP創出にも注力してまいります。
③ 組織体制の進化
当社グループは、事業多角化にあたり、多様なターゲット層やコンテンツ制作販売ノウハウに対応していく必要があると認識しております。この対応には、特定の専門ノウハウを持つ事業部を複数育成していくことが効果的であると考えます。緩やかな連合体として、グループ体制を進化させてまいります。
(個別事業の改善)
④ コンテンツラインナップの充実
当社グループは、ターゲット層に向けた魅力的なコンテンツの提供を継続していくことが、事業の成長につながると考えております。このため、ターゲット層のニーズを汲み取った新規コンテンツの投入、既存コンテンツへのストーリー及び機能の追加・改善を行うことが重要な課題であります。「恋愛と戦いのドラマ」という当社グループのコンテンツテーマのもと、ターゲット層を年齢や嗜好等でセグメント分けし、各層の興味や葛藤等に対応した魅力あるコンテンツを提供することで、コンテンツラインナップの充実を図ってまいります。
⑤ ユーザー獲得の強化
当社グループは、提供するコンテンツのユーザー数の増加が、業績拡大のための重要な課題であると考えております。ユーザー獲得のため、モバイル広告、SNS等への積極的な広告露出、当社グループのコンテンツ間の誘導施策を継続的に行っております。今後も引き続き、当社グループのコンテンツの未利用ユーザーに向けた積極的な広告宣伝活動を展開するとともに、当社グループのコンテンツ間での誘導施策を強化し、ユーザー獲得の強化を図ってまいります。
⑥ 適正な配信プラットフォームの選択
当社グループは、コンテンツをターゲット層に届けるためのプラットフォームを適正に選択することが、事業の安定的な成長につながると考えております。昨今、モバイル業界では、端末、OS、プラットフォーム、課金システム等の分野で多数の事業者が世界規模の競争を行っており、著しい環境変化を引き起こしております。これに従い、ターゲット層のメディア利用状況も刻々と変化しています。当社グループは、この変化に的確に対応し、ビジネス効率を最大化すべく、適正な配信プラットフォームの選択に努めてまいります。
⑦ 新分野の制作販売ノウハウの獲得
当社グループは、電子コミック・コンシューマといった新分野事業の拡大を図っています。それには、当社の強みである物語開発ノウハウを応用することに加え、新分野における専門的な制作、販売ノウハウを獲得する必要があると考えております。各事業部での試行錯誤により、新分野ならではのノウハウを蓄積してまいります。
(基礎体力の強化)
⑧ システム技術・インフラの強化
当社グループは、他社のサーバー等に関するサービスを機動的に利用しながら、システム開発及びサーバー構築・保守を行っております。当社グループのモバイルコンテンツは、スマートフォン等のモバイル端末を通じたインターネット上で提供していることから、システムの安定的な稼働、及びモバイル端末の技術革新への対応が重要な課題と考えております。これに対して、当社グループはサーバー等のシステムインフラについて、継続的な基盤の強化を進めるとともに、システム開発につきましても、開発プログラムのユニット化や標準化を進めることで生産性を向上させ、技術革新にも迅速に対応できる体制作りに努めてまいります。
⑨ 優秀な人材の確保と組織体制の強化
当社グループは、今後のさらなる成長のために、優秀な人材の確保、及び当社の成長フェーズに沿った組織体制の強化が不可欠であると認識しております。人材の確保においては、新卒採用を中心に行っており、必要に応じて中途採用も実施し、当社グループの求める資質を兼ね備えつつ、当社グループの企業風土にあった人材の登用に努めてまいります。同時に、従業員の入社年数等の段階にあわせた研修プログラムを体系的に実施することによって、各人のスキルの向上を促します。また、組織体制につきましては、個々のチーム・従業員が最大限のパフォーマンスを出せるよう、計数指標管理に基づいた組織マネージメントを図ってまいります。
⑩ 自然災害、感染症等への対応
近年、台風などの自然災害や、感染症の流行が世界規模で発生しております。各種の緊急事態が起きた場合において、迅速かつ適切な対応を図ることで被害・損失や重要業務への影響を最小限に抑えるとともに、早期復旧により事業活動が継続できるよう、危機管理体制の強化を推し進めてまいります。
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