企業ペットゴー東証グロース:7140】「小売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは、テクノロジーを駆使し、ペットの健康寿命を最大化していくことがペットのQOL向上につながるものと考えております。

(2) 中期成長戦略

 当社グループは、外部環境の影響を受けやすい「ナショナルブランド主体の構造」から飼い主に商品を安定的に供給できる「D2Cブランド主体の構造」へ転換していくことで高利益体質を実現し、持続的な成長によってペットのQQL向上に貢献して参ります。

 ナショナルブランドが主体であったものの、2020年4月にD2Cブランド「ベッツワン」シリーズを発売するなど、D2Cブランドの立ち上げに注力してまいりました。その結果、2024年3月期において、売上高に占めるD2Cブランドの構成比率は約14%まで伸長しました。

2025年3月期からの3年間は、D2Cブランドをより成長させていくためにD2Cブランドに経営資源を集中した「D2Cシフト」を中期成長戦略として掲げており、売上高に占めるD2Cブランドの構成比率を拡大することにより、利益率の改善を目指して参ります。
「D2Cシフト」の主な内容は以下の通りとなります。

①プロダクト戦略

D2Cブランドの利用者数を増やすために、お試しで利用できる少量パッケージの開発、未対応疾患に対する新規製品の開発、ドライフード製品以外の開発を進めることによって、D2Cブランドの品揃えをさらに拡充して参ります。

②チャネル戦略

 オンラインでのD2Cブランドストアの新規出店、D2Cブランドのオフライン展開の拡張を行い、D2Cブランドのチャネル展開を強化して参ります。

③プロモーション戦略

 ナショナルブランドからD2Cブランドへのスイッチを強化し、さらなる認知度向上を図るために広告販促投資を強化して参ります。

(3) 目標とする経営指標

 当社グループは、スローガンの実現を目指しながら、中長期の持続的な成長による企業価値の増大を目指しております。そのための重要な経営指標は、売上高、営業利益、営業利益率、D2Cブランド売上高としております。

(4) 経営環境

 当社グループを取り巻く経済環境は、資源価格上昇等による物価への影響はあるものの、個人消費は緩やかなペースで着実に増加しております。

 ペット業界においては、一般社団法人ペットフード協会が2023年12月に発表した「2023年全国犬・猫飼育実態調査」によると、犬の飼育頭数は6,844千頭、猫は9,069千頭となっております。世帯別の飼育率は犬が昨年から0.5%減少の9.1%、猫が昨年と横ばいの8.6%となりました。また、平均寿命は犬が14.62歳、猫が15.79歳と引き続き高齢化傾向にあります。また、総務省が2024年2月に発表した「家計調査」によると、総世帯平均のペット関連年間支出額は22,274円(2015年は16,967円)に拡大しており、ペット関連支出が継続して増加しております。

 ペット市場の規模については、株式会社矢野経済研究所が発刊した「2022年版ペットビジネスマーケティング総覧」によると、2022年度ペット関連総市場規模は小売金額ベースで前年度比2.1%増の1兆7,542億円で推移し、2023年度は前年度比2.5%増の1兆7,977億円と予想されております。この背景には、新型コロナウイルス感染症により、生活様式に変化が生じたことでペットと過ごす時間が増えたことによりペットは大事な家族の一員であるという飼い主の意識がより一層深まっていること、犬猫の食事療法食や動物用医薬品、サプリメントなどの犬猫のペットヘルスケア商品及びペットライフをサポートする医療サービスやペット保険等が普及拡大していること等があげられます。

 以上から、犬の飼育頭数が減少傾向、猫の飼育頭数は増加傾向でありますが、「ペット関連支出の増加」及び「犬猫の平均寿命の伸長」により、ペット市場は今後も堅調に推移していくことが予想されます。

 当社グループは、継続成長が期待される国内ペット市場において、ペットのQOL向上に貢献するペットヘルスケア商品の充実を図り、「ハッピーペットライフ・ハッピーワールド~ペットライフを幸せに・世の中を幸せに」の実現に向けて邁進して参ります。

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。

① D2Cブランド製品の開発強化

 当社グループが販売する犬猫の食事療法食や動物用医薬品等のペットヘルスケア商品の多くは、海外企業によるナショナルブランドが大きな市場シェアを有しており、当社グループの商品売上においても高い依存度となっております。これらの海外企業の経営方針の変更や原材料高騰等により、商品調達価格の値上げ、商品の廃盤欠品、当該ナショナルブランドのブランド力の毀損等の事態の発生により、飼い主の購入価格上昇の可能性や継続的な商品の供給が困難になる可能性があり、ペットライフのQOL向上に大きな支障を与える可能性があります。

 そのため、これらの海外ナショナルブランド商品の依存度を下げ、D2Cブランド製品の売上構成比を向上していくことが犬猫の飼い主に対する安定的な商品供給と当社グループの収益性を高めていく上で重要な課題であると認識しております。

 当社グループは今後、これら海外企業のナショナルブランドに対する競争力向上を図るため、高品質で付加価値の高い商品の開発、競争力ある価格の実現及び品揃えの拡充による商品ポートフォリオの確立によって、犬猫の飼い主に支持されるD2Cブランドの構築を行って参ります。

② 自社オンラインサイトの認知度向上

 当社グループがペットヘルスケア商品を販売する自社オンラインサイトは、ペットが日常的に使用する物品を販売するチャネルであるため、飼い主における認知度が当社グループの業績に与える影響は大きく、今後の継続的な成長のためには、多くの飼い主から支持されるブランド価値を構築していくことが重要な課題であると認識しております。ペット市場は今後も拡大し、競争も激化することが予想されます。今後の継続的な事業拡大及び競合企業との差別化を図るためには、犬猫の飼い主に対する自社オンラインサイトのブランド確立及び認知度の向上が必要不可欠であると考えております。

 当社グループは今後も引き続き、ネット広告等を利用した自社オンラインサイトの広告宣伝活動を通じ、犬猫の飼い主の認知度が高いサイトを目指して参ります。

③ DXプラットフォームの強化

 当社グループの事業は、Eコマースでの展開を中心としており、事業運営に係るDXプラットフォームの重要性が極めて高いことから、当該プラットフォームを安定して稼働させることが重要な課題であると認識しております。このため、安定した事業運営を行うにあたっては、新たな機能やサービスの導入等の継続的なシステム開発、アクセス数の増加等を考慮したサーバー管理や負荷分散等の対応及びセキュリティの一層の強化等の安定的なシステム運用が求められております。当社グループでは今後、システムプラットフォーム開発及び安定運用のための人員確保、突発的なアクセス増加にも耐えられるようなサーバー設備の強化や社内エンジニアの教育・研修の実施等に努めて参ります。

④ 物流機能の強化

 当社グループの事業であるペットヘルスケア商品販売のEコマースにおいては、今後も継続的な成長が見込めることから、その成長の実現にあたっては、注文件数の増大に対応した物流機能の強化が重要な課題であると認識しております。受注件数の増加に対応するため、当社グループが運営する自社物流センターでは、システムによる入出荷、在庫管理を行っております。しかしながら、突発的な受注増や複雑化する物流業務に対して今後も安定的な運用を維持していくためには、さらなる出荷能力の向上及び業務の効率化が不可欠となっております。そのため、当社グループでは、自社で開発したクラウド型の倉庫管理システムにより入出荷プロセスの最適化に努めること及び外部の物流業者に業務委託を行うことで、出荷能力の拡大及び業務の効率化に取り組んで参ります。

⑤ 人材の育成及び確保

 今後の事業拡大及び収益基盤の確立のためには、当社グループ従業員の継続的な能力育成及び成長機会の提供と優秀な人材の確保が重要な課題であると認識しております。そのため、採用面においては、中途採用を中心に優秀な人材の確保に努めて参ります。また、人的基盤を強化するために、研修受講等による採用担当者のスキル向上など採用体制の強化、教育・育成・指導の実施、社員の職位・職務に応じた適切な研修制度の確立及び人事評価制度の高度化等を積極的に推進し、当社グループ従業員の教育・育成を進め、働き甲斐のある職場環境の整備を行って参ります。

⑥ コーポレート・ガバナンス機能の強化

 当社グループは、成長段階にあり、業務運用の効率化やリスク管理のための内部管理体制のさらなる強化が重要な課題であると認識しております。このため、バックオフィス業務の整備を推進し、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んで参ります。具体的には、コンプライアンスマニュアルの制定等コンプライアンスを徹底する体制の強化に加え、基幹業務システムの有効活用による業務の効率化、事業部門サイドと管理部門サイドのコミュニケーションの徹底、継続的な内部監査の実施による内部管理体制の強化、監査等委員監査の実施によるコーポレート・ガバナンス機能の充実、定期的なコーポレート・ガバナンスに関する社内教育の実施などを引き続き行って参ります。

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