プレス工業 【東証プライム:7246】「輸送用機器」 へ投稿
企業概要
2019年度から2023年度までの中期経営計画においては、事業環境の変化が著しい時代を生き抜き適応していくために「質」重視の経営を掲げ、「強靭な経営体質・経営基盤の構築」「商品力向上・競争力強化」「コア商品の商権維持拡大」に取り組んでまいりました。その結果、事業環境の変化が激しい中計期間において、一定レベル以上の利益を確保することができました。総還元性向は安定配当と機動的な自社株買いを実施し、目標を上回るレベルで推移しました。
世界情勢は不安定さを増しており、世界経済後退懸念は継続、不確実で先が見通せない状況です。当社グループを取り巻く事業環境においては、企業再編が進み、グローバル競争の激化、電動化に向けた開発の本格化など、大きく変化しようとしています。
このような環境下、当社グループは2024年度から2028年度までの5か年中期経営計画を策定しました。本中計期間を、2030年以降の本格的な電動車普及期に向けて手を打つ重要な期間と位置づけ、基本方針を「質を追求しプレゼンスを高める」としました。ビジョン・ミッション・バリューのもと、質重視の経営を更に追求し、プレゼンスを高め、なくてはならない存在へと成長しつづけます。骨子を①コア事業における攻めと挑戦、②電動化に向けたコア商品の進化、③サステナビリティ経営の推進、とし、事業環境の変化をチャンスと捉えて、経営課題に取り組み、企業価値の向上と社会課題解決への貢献を目指します。
① コア事業における攻めと挑戦
自動車業界での企業再編が進み、国内商用車メーカーが大きな変化を迎える中、コア商品における当社の強みを武器に、攻めの経営で事業拡大を目指します。主要取引先の共通プラットフォーム車においては、共通化によるボリューム拡大への対応と受注車型・車種の拡大を図ります。地域別・事業別戦略に対しては、当社海外拠点の活用等、積極的に対応してまいります。また、この度の新規受注アクスルを足掛かりに、国内ではトラック4社全方位に向けた商権拡大を図ります。競争に勝ち抜くためのプレゼンス向上に向け、当社の強みである技術開発・提案力とものづくり力の追求にも注力します。
建設機械関連事業においては、客先のモデルチェンジをターゲットに、キャビン商品のフルラインナップ化に取り組みます。狙い目としては、油圧ショベル用ミニ/小型キャビン、ホイールローダー、農機・産機キャビン等、メーカー各社の調達戦略変化を好機とした受注拡大・付加価値拡大にも取り組みます。
② 電動化に向けたコア商品の進化
当社コア商品は電動車においても必要な構成部品であり、新パワートレインに適合する商品を開発中。電動化に向けた開発が本格化する中、バッテリー搭載を考慮したフレーム多機能化やEV用のアクスル開発を継続しており、タイではEV専用アクスルを受注し量産準備中です。
電動車専用商品に対しては、車両構造の変化により必要となるバッテリー保護部品や衝撃吸収製品を開発。EV化が先行する欧州拠点においては、すでに受注・量産開始しており、実績から得た知見を活かし、将来的な国内での法規改正を見据えた受注活動を展開してまいります。
③ サステナビリティ経営の推進
当社グループは2022年に長期視点で取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、サステナビリティ経営を推進しております。新中期経営計画においても、重要課題(マテリアリティ)に取り組み、持続可能な社会の実現に向け、企業価値の向上を目指します。
「人材の多様性と活性化」は当社グループの将来成長を支える重要な取り組みと位置づけ「やりぬく」「創造力」「多様性」「安心・安全」をキーワードとした人的資本戦略の各施策に取り組みます。
人権への取り組みを進め、人権デューデリジェンスを単独から開始し、順次展開を図ります。
「地球環境・社会への貢献」では、カーボンニュートラル実現に向けた活動、生物多様性の保全、水リスクへの対応等を推進します。「コーポレートガバナンスの強化」としては、事業継続のための建屋更新・耐震工事、サイバーセキュリティ対策、リスク管理体制強化等に取り組んでまいります。
新中期経営計画(2024~2028年度)における経営目標値は以下の通りです。
なお、中計期間における総還元性向は60%以上としております。
| 2028年度目標 |
売上高 | 2,400億円 |
営業利益率 | 8.0%以上 |
ROE | 9.0%以上 |
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