ブリッジインターナショナル 【東証グロース:7039】「サービス業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
営業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を軸としてBtoBビジネスの変革を支援する、さまざまなサービスを提供し、高成長かつ高収益な企業グループであることを目指します。
(2)経営戦略等
コロナ禍収束後、企業活動においてテレワークやオンラインミーティングの活用等、新しい形態での事業運営が行われております。従来、訪問が中心であった法人営業活動も電話やメール、オンラインツールを活用したインサイドセールスが標準のモデルとなり、さらに営業部門全体のDXへの取り組み推進が拡大している状況にあります。また多くの企業は競争力向上を目的としたDX推進のための社内人材の育成やITリテラシーの強化を実施しており、その研修形態も集合型研修やオンライン研修など幅が広がっています。このような研修市場の拡大が見込まれる中、当社グループは総合的な改革を支援することでグループ全体の成長を目指しております。
なお、今後の事業展開を踏まえた当社グループの成長戦略を明確にすべく、2024年12月期より当社グループの報告セグメントの区分を「インサイドセールスアウトソーシング事業」、「C&S事業」、「研修事業」の3つに変更しております。
①インサイドセールスアウトソーシング事業
当社グループは、上記の経営方針のもと、BtoBビジネスの課題に対応する一つの手法としてインサイドセールスに注目してサービスを提供しております。インサイドセールスとは実際には顧客には訪問せずに、内勤で電話やメールまたはWEBなどの様々な営業チャネルを活用し、法人営業の一部のプロセスを担当して実行する営業活動または営業担当者を意味します。従来の営業モデルは、一人の担当者がすべての営業プロセスを担当し、また訪問で活動を行う属人的なものでした。当社が提案する営業モデルはプロセス分業で、インサイドセールスで行うプロセスを取り入れるよう業務設計を行い、そのインサイドセールスの実行、そして実行するための道具であるシステム構築を提供するサービス事業を行っております。これまで、主な顧客であった外資系IT・国内IT企業に加え、金融業等で近年のインサイドセールスの認知度向上によって需要が増加しております。これらの収益余地の大きい顧客層へと集中した、顧客ポートフォリオ戦略を展開してまいります。
②C&S事業
当社グループはC&Sサービス(コンサルティング及びテクノロジー提供に関する事業を)今後の経営戦略の中での成長領域としており、既存の営業体制での顧客開拓とM&Aによる販路拡大を拡大戦略と位置付けております。顧客の営業・マーケティング課題を上流のコンサルティングサービスで整理、把握し、解決の実現策としてシステム及びテクノロジーソリューションを実装していくビジネスモデルを構築することを目指します。
「コンサルティングサービス」
営業活動のDX推進を支援するコンサルティングサービスを提供する子会社「ClieXito株式会社」において、企業戦略の上流領域である営業戦略立案のコンサルティングサービスを提供し、その後のアウトソーシングサービス、システムソリューションサービス、研修サービスでそのDX推進の実現を支援できるよう、提言を行います。
「システムソリューションサービス」
従来、受託開発(SFA・CRMのシステムインテグレーション)を始めとするフロー収益が中心のサービスでしたが、2020年12月期よりインサイドセールス支援顧客管理ツール「Funnel Navigator」を始めとするライセンスサブスクリプション及びインサイドセールスのAI支援システム「SAIN」のサブスクリプションサービスを中心とするストックビジネスへの転換を進めてまいりました。今後は営業データ分析ツール構築・利用料を加え、より顧客のDXを推進できるソリューションツールの提供を目指します。
③研修事業
研修事業を提供する連結子会社「株式会社アイ・ラーニング」は、従来、システムインテグレーター等のIT事業者向けの研修サービスの実績を生かし、今後は全事業会社向けに、また非エンジニア人材に対するDX人材育成、またリスキリング(※)のパートナーとして事業領域を拡大させてまいります。
※リスキリング
経済産業省が推奨する、コロナ禍による働き方の変化、デジタル時代の到来に対応した人材育成に企業が従業員に対して行う取り組み。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高及び営業利益を重要な経営指標と位置づけ、2026年までに売上110億円、営業利益12億円達成のために、高成長領域としているC&S事業と研修事業の2つの高成長領域の事業で、売上の55%を形成するべく成長目標をおいています。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの対処すべき課題は以下のとおりであります。
①安定的な人材確保
インサイドセールスアウトソーシング事業においては、人材獲得競争激化により、タイムリー且つ安定的な人材確保が困難な状況が続いております。このような環境のもと、前連結会計年度から引き続き、新卒及び中途採用の強化を継続しております。新卒入社社員の給与水準を大幅に引き上げ、初年度給与を増額しました。またフルリモートを含むテレワーク就業を支援するためのITツール導入及び規程の整備を実施し、出社を前提としない『フルリモート』従業員の採用を進めるなど、社員がより働きやすい環境を考え、働き方・ライフスタイルを考慮した労働環境を提供することで、人材確保策を強化してまいります。
②ITネットワークの安定性確保
当社グループは、通信・インターネットを活用して顧客にサービスを提供しており、ITネットワークシステムの安定稼働の確保は必要不可欠です。また、前述のようにリモート就業をはじめとする柔軟な働き方を取り入れております。そのため、サービスを安定的に提供できるよう、顧客社数の増加や社員の就業スタイルにあわせたサーバーの増設等の設備投資を継続的に行い、より効率的且つ強固なITシステム稼働環境を創造していくことに取り組んでおります。
③デジタルマーケティングによる販促活動強化
多くの企業が新型コロナウイルス流行以降、従来主流であった訪問による営業活動から、インサイドセールスなど非対面による顧客接点の確保・拡充へと転換し、本格的な営業モデルの改革を試みています。このような環境のもと、当社グループは、自社開催するセミナーを全面的にオンライン、ウェビナーへ切替えるなど、サービス紹介や事例提供をWebベースで行うマーケティング活動にシフトしてまいりました。今後も引き続きインサイドセールス及び営業・マーケティング活動のDX化を求める需要にお応えできるよう、デジタルマーケティングによるデータ活用、タッチポイントの強化など販促活動を強化してまいります。
④収益基盤の拡大
現在の国内外の経済活動の停滞リスクへの対応と、今後の就業人口の減少に備えるため、多くの企業は効率的・合理的な企業活動を実現する手段としてインサイドセールス組織の立ち上げや関連するITシステム整備を通じて、顧客向け営業活動を「対面型」から「非対面型」への変更を進めることが見込まれています。インサイドセールス関連サービスへの需要は引き続き高く、そのような環境のもと、当社グループは以下の課題に取り組んでまいります。
(アウトソーシングサービス)
当社アウトソーシングサービスの導入をきっかけとしたインサイドセールス組織の立ち上げ等を行い、顧客ニーズにあったサービス提供を進め、拡大するインサイドセールス市場での新規顧客獲得及び成長を図ってまいります。
(コンサルティングサービス)
当社連結子会社「ClieXito株式会社」より、企業の営業・マーケティング部門向けに営業生産性の最大化をするため、営業活動のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するコンサルティングサービスを提供し、法人営業改革の提言を行うことに注力してまいります。
(システムソリューションサービス)
それぞれの顧客に応じた対応を実現させるCRM等の受託開発や、セールステック・ソリューションの構築・提供を実施し、法人営業部門の改革(売上・利益の向上)を支援してまいります。
(研修サービス)
当社連結子会社「株式会社アイ・ラーニング」は、従来領域であるIT事業者のエンジニア人材育成の研修コンテンツを維持・拡大すると同時に、経済産業省が推奨する、リスキリングに対応した非エンジニア人材向けに研修コンテンツを強化し、社内のDX人材育成、アジャイル体制の構築など、IT事業者・エンジニア以外の新たな顧客獲得・拡大を行ってまいります。
⑤コーポレート・ガバナンス体制及び内部管理
当社グループが継続的な成長を続けるためには、コーポレート・ガバナンスのさらなる強化と内部管理体制の強化が重要であると認識しております。コーポレート・ガバナンスに関しては、経営の効率性、健全性を確保すべく、監査役監査、内部監査、会計監査及び内部統制システムの整備によりその強化を図ってまいります。
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