フロンティア・マネジメント 【東証プライム:7038】「サービス業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営環境
① コンサルティング市場
IDC Japan㈱によると、ビジネスコンサルティング市場は2020年半ばに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により、新規案件の停滞や継続案件の凍結といった影響を強く受けましたが、その後は需要が急速に回復し、2022年は前年比11.2%増の6,430億円となりました。2022年~2027年の年間平均成長率は9.7%で引き続き拡大していくことが予測されており、また米国の同市場規模が約10兆円と言われていることなどから、今後も十分に成長の余地があるものと考えております。
② M&A市場
㈱レコフのデータによると、2023年のM&Aの件数は、過去最高件数を記録した2022年に比べて減少したものの、依然として高水準で推移しており、2011年以降引き続き増加傾向にあります。高齢化の進行による事業承継型M&Aの増加や人口減少及び少子化に伴う国内市場の縮小による国内中堅・中小企業の再編のためのM&Aの増加のほか、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした事業構造の変化へ対応するための事業再編型M&Aが増加する一方、コロナ拡大が収束することによりクロスボーダーM&Aの増加が見込まれるなど、今後もM&Aは継続して増加する見通しです。
③ 事業再生市場
㈱帝国データバンクによりますと、2023年の企業倒産件数は8,497件(前年比33.3%増)となり、2年連続の増加となりました。コロナ支援策の縮小に加え、物価高や人手不足などによるコストの増加により中小企業を中心に倒産が増加しており、今後も増加局面が継続すると見られていることから、事業再生のニーズはさらに拡大していくと考えられます。
(2)今後の経営方針及び対処すべき課題
当社グループは、クライアントの事業特性に応じた最適なサービスを提供し、企業価値向上の結果実現を支えるグローバルな独立系プロフェッショナルファームを目指しております。
この目指すべき姿を具現化するため、当社第18期(2024年12月期)から第20期(2026年12月期)までを対象期間とする中期経営計画を策定し、以下を重点課題として取り組んでまいります。
① コンサルティング・アドバイザリー事業
クライアント企業が持つ経営資源の価値創出力を強化・育成するソリューションに注力してまいります。
重点戦略は次のとおりです。
イ)事業ポートフォリオに係る戦略策定・M&A実行・PMIの一気通貫支援
ロ)デジタル化をハンズオンで支援し、顧客の生産性を改善
ハ)再生案件における計画策定・ハンズオン・投資・CxO派遣といったフルスペック支援機能の完備
ニ)ミッドキャップクロスボーダーM&A・PMIの一気通貫支援により、顧客のグローバル競争力を強化
ホ)経営戦略に応じて、将来の成長を担う経営チーム組成・経営人材育成を支援
② 投資事業
投資事業の本格化と多様な投資方針を持つ新ファンドの組成を行ってまいります。
重点戦略は次のとおりです。
イ)結果実現への関与を高める投資事業を強化
ロ)フロンティア・キャピタル株式会社は、地域中核企業への投資を本格化させ、対象会社の飛躍的成長を実現するとともに、連結投資の実行により当社グループの規模拡大にも貢献
ハ)新規ファンド(リバイタルファンド・ベンチャーファンド等)の立ち上げ
③ 組織化
積極的な採用による量的拡大と生産性改善並びにM&Aによる非連続成長を図ってまいります。
イ)3年で200人増加(単体ベース)。採用手段を多様化し、量的拡大と効率性向上を両立
ロ)ナレッジデータベース高度化、生成AI、業務BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を通じた業務生産性の大幅改善
ハ)シナジーが期待される企業とのM&A/アライアンス積極実施
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