フロイント産業 【東証スタンダード:6312】「機械」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年2月29日現在)において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社グループは、医薬品用製剤(錠剤・顆粒剤など)を作る工程で使用される機械装置と添加剤等の化成品を主力製品としております。この分野で機械装置と化成品の両方を同一企業体で手掛けているのは世界でも当社だけであり、造粒・コーティング技術をキーテクノロジーとして、独創的な機械装置(ハード)と製剤技術(ソフト)を一体化した技術開発力を駆使し、研究開発に注力しております。
その企業理念として『創造力で未来を拓く(登録商標)』のもと、つぎの“5つの創造”を掲げております。
① 独創性豊かな製品の創造
② 先見力で新しい市場ニーズの創造
③ 組織を活性化する経営基盤の創造
④ 困難に立ち向かうチャレンジ精神の創造
⑤ 潤いのある人間関係の創造
また、創立60周年を機に、グループ経営ビジョンを”「なくてはならない」技術に挑み、健やかで潤いのある生活を支える。”に改定いたしました。研究開発型企業として、製剤技術を基盤に開発した製剤機械、医薬品添加剤を医薬品・食品メーカーに提供することで、人々の健やかで潤いのある生活を支えてまいります。
当社グループは創造力とチャレンジ精神をもって事業展開を図り、健全な成長と一層強固な経営基盤を構築し、社員、お客さまはじめ全てのステークホルダーとの円滑な関係を維持するとともに、社会への貢献を図ってまいります。
(2) 経営環境
わが国経済は、堅調な設備投資計画、雇用や所得環境の改善など、景気回復への期待が高まる一方で、世界経済においては、地政学リスクの高まり、燃料や原材料価格の高止まり、欧米や中国を中心とした景気の後退に加え、2024年に相次ぐ主要国・地域での選挙結果次第では、先行きの不確実性が高まるなど、今後も不透明な状況が続くものとみられます。
当社グループの主要ユーザーであります医薬品業界について、国内市場においては、政府による薬価抑制政策やジェネリック医薬品市場においても、普及促進策の効果の一巡により、今後成長が鈍化することが予想されております。一方で、社会問題となっている医薬品供給不足を補うべく、大手メーカーを中心に生産増強や老朽化対策に伴う旺盛な設備投資需要は好調に推移しております。
これに対し、世界市場においては、先進国での高齢化進展と新興国での人口増加・医療水準の向上を背景に、今後も成長することが予想されております。
(3) 経営戦略及び対処すべき課題
当連結会計年度においては、次期中期経営計画策定に向けた足場固めの年として位置付け単年度計画とし、第61期(2025年2月期)を初年度とする第9次中期経営計画(第61~63期)がスタートいたします。
第9次中期経営計画については、2024年4月12日に公表いたしましたが、当社の企業理念である『創造力で未来を拓く(登録商標)』のもと、持続的成長と経営基盤強化に取り組んでまいります。
(ご参考)第9次中期経営計画
https://www.freund.co.jp/news/news_file/file/doc_plan9th_20240412.pdf
医薬品業界をはじめとする医療健康産業の果たすべき役割への期待は、世界人口の増加や各国における高齢化の進展により、着実に高まっております。
当社は、こうした社会のニーズに応えるべく、開発・販売のグローバル展開を積極的に推進しており、日本、アメリカに加え2019年にインド、2020年にイタリア、2023年には中国での拠点活動を開始し、グローバル5極体制が本格的にスタートいたしました。今後より一層グループ間の連携を強化、シナジーを創出しグローバル市場における「FREUND」ブランドのプレゼンス向上を目指します。
かかる成長戦略の着実な実行、そしてグローバル展開やグループ連携を加速化させることで、各事業の持続的な成長を目指すとともに、引続き企業価値向上に努めてまいります。
(4) 目標とする経営指標
国内医薬品市場の成長余地が限られるなか、効率性の追求と同時に、より積極的に業容を拡大しながら新たな製品、新たな事業領域を求めて積極的に投資をして、売上と利益の拡大を同時に追求していくことが不可欠です。
このため、これまで取組んできた社員一人ひとりが自ら考え行動する風土改革をさらに促進し、効率性、生産性の向上を図るとともに、社員、投資家などのステークホルダーにわかりやすい、連結売上高、連結営業利益を成長戦略の成果としての経営指標としております。
・連結およびグループ各社の売上高:各社の対象市場での市場占有率の上昇と各社の事業規模の拡大を通じて、連結ベースの売上高の増加を目指します。
・連結およびグループ各社の営業利益:各社の本業から得られる利益の増加を通じて連結ベースの営業利益、ひいては経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の増加を図り、すべてのステークホルダーに貢献することを目指します。
第9次中期経営計画における3つの基本方針をグループ一丸となって推進し、第63期(2027年2月期)には以下の業績目標の達成を目指します。
基本方針
■基盤事業の強化と拡大 ■新製品・新事業開発 ■経営基盤の強化 |
経営指標
| 実績 第60期 (2024年2月期) | 予想 第61期 (2025年2月期) | ➡ | 目標 第63期 (2027年2月期) |
連結売上高 | 229億円 | 235億円 | 250億円 | |
連結営業利益 | 12億円 | 11億円 | 16億円 |
(注)2027年2月期の為替レートは1米ドル=130円、1ユーロ140円で想定しております。
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