ビーグリー 【東証スタンダード:3981】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、ファンとコンテンツを感動とともにつなげるコンテンツプロデュースカンパニーを目指しております。この経営目標に向かい、良質なコンテンツやクリエイターが埋もれることなく、またユーザーが興味を持つコンテンツと出逢えるようなサービスを生み出し、さらに自らもオリジナルのエンターテインメントコンテンツを創出していき、文化の発展に貢献することで、企業価値並びに株主価値の増大を図ってまいります。
(2) 経営戦略等
当社グループの経営目標を実現するために、当社グループはこれまで「まんが王国」というコミック配信サービスを通じて、人気作品のみならず、過去及び新規の知る人ぞ知る良作等をたくさんの方に提供し、楽しんでいただくことを目指してまいりました。今後も「まんが王国」を含む電子書籍サービスのさらなる拡大や当社グループで制作したタイトルを含む「まんが王国」連載作品による差別化に加え、デジタルコンテンツの強化及び紙出版の最適化を行っていくとともに、グループ間でのシナジーを加速させるコミカライズや新規ジャンル開拓等の売上増加施策等を実施し、グループ全体での利益の増加を図ってまいります。
当社グループはコンテンツを創出、又は見定め、それに適した方法でユーザーに届ける活動を「コンテンツプロデュース」と定義し、コンテンツやクリエイターが世界規模で流通・活躍できるよう事業展開してまいります。
なお、日本テレビ放送網株式会社との資本業務提携契約の締結により、両社グループの強みを活かし、IP創出や両社グループが所有するIPの利活用の拡大等によるコンテンツプロデュース機能の強化を図ってまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針に基づき、売上高及び親会社株主に帰属する当期純利益、また株主重視の観点から株主資本当期純利益率(ROE)をそれぞれ重要な指標と考えております。2024年度の目標値は、売上高20,118百万円、親会社株主に帰属する当期純利益925百万円、ROE12.5%であります。
(4) 経営環境
当社グループの主力サービスが属する電子書籍市場は、通信環境の整備やスマートフォン・タブレット端末の普及・進化等により、今後も拡大が続くことが予想されますが、一方で競合他社との競争が激化しております。
なお、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、感染症の分類も5類感染症へ移行し、国内外での人流も回復するなど、感染症対策と経済活動の両立により、社会経済活動の正常化が進みつつあります。一方で、緊迫した世界情勢に加え、不安定な円相場やインフレによる経済停滞が懸念され、依然として不透明な事業環境が続いているため、常に経済情勢や市場環境を注視し、有事に向けた対応策を講じてまいります。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
現在のプラットフォームセグメントの主力サービスであるコミック配信サービス「まんが王国」は、17年以上の実績を有しており、さらなるユーザー及び収益の拡大が見込まれるとともに、コンテンツセグメントの中核である総合出版事業においてもデジタル化を推進することで、収益の拡大が見込まれております。
今後も継続的な発展を続け、当社グループのVisionである「グローバルで通用するコンテンツプロデュースカンパニーへ」を実現するため、対処すべき課題として以下の施策に取り組んでまいります。
① 「まんが王国」の差別化
電子書籍市場は拡大を続けておりますが、一方で競合他社との競争が激化しております。そのため会員獲得コストは増加傾向でありますが、サービスの継続的な拡充や差別化により収益拡大を実現してまいりました。当社グループでは今後の継続的な成長の実現に向けて、さらに「まんが王国」の魅力を高めるため、今後も積極的に差別化を進める施策に取り組んでまいります。
お得に漫画が読めるポイントプログラムや各種キャンペーンの実施、無料で閲覧可能な「じっくり試し読み」の充実、自社開発ビューアやAIレコメンド機能を活用した使いやすいUX(User experience)の提供、当社独自の目線による優良タイトルの掘りおこしや決済手段の多様化等、これまでの取り組みを継続的に推進するほか、当社グループ内でのノウハウを駆使した「まんが王国」連載作品の創出を積極的に進めてまいります。
② 優良・独自コンテンツの制作
継続的な成長を実現していくためには、競合他社にはない優良コンテンツや独自コンテンツの制作が必要となります。当社グループでは、作家やクリエイターとの多数のコネクション並びに「まんが王国」のビッグデータや長年のノウハウを活用することにより、ユーザーにヒットするコンテンツの制作を行ってまいります。
③ サービス・企業認知度の向上
当社グループが継続的な企業価値の向上を実現するためには、ユーザー、取引先、人材の獲得が必要であります。これらの獲得活動をより効率的に進めるため、当社グループ及び当社サービスの持つ強み・サービスの健全性・ガバナンス体制等を戦略的に発信し、認知度及びコーポレートブランドを向上させてまいります。このため、費用対効果を重視したプロモーション・広報活動を積極的に推進してまいります。
④ 有能な人材の育成と確保
当社グループのあらゆる活動の継続的改善、成長のため、最も重要なのは人材であります。その育成と確保の観点から、経営理念に沿った評価制度の施行、その運用の徹底及び継続的な改善並びにインセンティブ制度を含めた人事制度全般の充実を図ってまいります。また、積極的な採用活動、教育制度の充実を図り、組織でフォローアップできる体制を構築してまいります。
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