ビーウィズ 【東証プライム:9216】「サービス業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティに関する全般方針
当社グループは「根元から新芽まで健康に成長し続ける会社」を経営ビジョンとしております。新芽(新規事業)であるOmnia LINKの販売やOmnia LINKを活用した高度なコンタクトセンター・BPOの運営により、日本の生産性の向上及び人材の育成を通して、「社会の新芽を創造する」ことを実現してまいります。
昨今、オンライン化や店舗閉鎖による省人化が進む時代への変化も見られつつあります。そのような時代でも、「どこにお住いのお客様に対しても、平等にサービスを提供できるコンタクトセンターの社会的インフラの側面」をしっかりと自覚し、対応してまいります。また、クラウド型システムであるOmnia LINKを有する当社の特徴として、「どこに住んでいても働ける環境」の提供を実現しています。少子高齢化時代に突入し、ビジネスケアラーの増加も想定されます。当社グループであるからこそ、家族のケアと自身のキャリアを描ける職場環境の提供が可能であります。これらの取り組みは、「社会の根元を強くする」に資する当社の提供価値と考えております。
事業を通じて「根元から新芽まで健康に成長し続ける会社」を目指し、社会課題の解消に取り組んでまいります。
(2)人的資本
「人材」の成長なくして企業の成長はなく、「人を最大限に活かす」ことが、会社の中長期的な発展につながっていくと考えています。私たちは「人材」を最も重要で最大の「資本」と捉え、すべての人的資本を活かし、その価値を持続的に向上させる人材戦略の実践、推進を通じて、企業価値の向上を図ってまいります。
① ガバナンス
人事戦略における重要課題に関しては、経営と方針について議論の上、組織権限規程で定められた経営会議にて課題や施策等に関する具体的な審議を経て決定しております。また、最重要事案については、取締役会に付議し決議しております。さらに、各課題における取組みの進捗、考課について四半期毎に中期経営計画進捗会議において共有し、各管掌役員をはじめとする役職者より要望および意見を聴取の上、PDCAサイクルを実行し、改善を重ね推進しております。
② 戦略
経営理念である「洞察を通じた社会への貢献」を実現するため、時代の潮流の中で様々に変化する顧客課題に対し、当事者意識をもって解決するプロフェッショナルな人材の育成を目指しております。
中期経営計画においては、人材への成長投資を事業成長のドライバーの一つとして、「ⅰ.ビーウィズらしさの体現」、「ⅱ.事業変革に合わせた人材ポートフォリオの改善」、「ⅲ.次の10年を見据えた人づくり」の3つの方針を柱とした人材戦略を推進してまいります。
ⅰ.ビーウィズらしさの体現
会社の理念、ビジョンと社員の自己実現が重なり、お互いが貢献し合う組織文化を築きあげ、急激な事業変革にも柔軟に対応できる強固な絆とマインドの形成を目指します。また、社員の意見を取り入れた就労環境・制度の改善取組み、ならびに理念に通じる価値を創発した社員への賞賛・表彰制度を整備し社員エンゲージメントの最大化を図ります。
ⅱ.事業変革に合わせた人材ポートフォリオの改善
既存のコンタクトセンター・BPO事業のデジタライゼーションに加え、Omnia LINK販売事業などの新規事業を展開するビーウィズにとって、現状の人材ポートフォリオの改善は重要課題となります。適正人材の再配置、再配置に向けたデジタルスキル強化を行い、事業環境変化への布石を打つとともに継続的な競争力強化を実現してまいります。
ⅲ.次の10年を見据えた人づくり
継続的な企業経営を実現するために、重要なポジションの人材パイプラインを構築し、計画的な育成を進めていきます。また、技能や知識だけでなく、「ⅰ.ビーウィズらしさの体現」を実行できる人材の育成を目指します。
ⅰ~ⅲで示した3つの柱に対する具体的な取組みを、a.人材育成方針、b.社内環境整備に分けて記載します。
a. 人材育成方針
ⅰ.ビーウィズらしさの体現
(a) 経営理念の理解促進
ビーウィズの卓越性を「洞察」と捉え、洞察力を強みにすることでステークホルダーに提供できる価値を言語化する理念浸透ワークショップを実施しています。役員、本部長が伝道師となり直接伝えることで社員を動機づけ、ビーウィズの存在意義を明確にすることを目的としています。また、ビーウィズ社員として大切にする行動を理念に繋げ、健全な企業文化形成への参画意識を高めてまいります。
(b) 新規事業の実践研修
当社は専任の新規事業開発部門を持っておりません。オペレーション部門や営業部門が新規事業創出の担い手となるべく、役職者を対象としたUX実践研修を実施しています。研修のゴールは知識や事例の習得に留まらず、社会や顧客企業の問題を解決する新規事業の創出・事業化です。研修を通じて、社会の変化への感度を高めることは、自社の既存サービスのさらなる付加価値向上にもつながっております。
ⅱ.事業変革に合わせた人材ポートフォリオの改善
(a) ビーウィズ2.0人材(※1)へのアップデート
(※1:デジタルによる効率化、付加価値の提供が可能なスキルを発揮できる人材)
顧客の利便性の向上、コンタクトセンター・BPOセンターの効率化を進めるためには、デジタル化は不可欠です。当社では、コンタクトセンター・BPOセンターの構築・運営を行うスーパーバイザーをはじめ、全部門の社員が、デジタル技術を駆使した効率化を促進できるよう、「ビーウィズ2.0教育プログラム」を進行しています。デジタルリテラシーや、ビジネススキルをアップデートし、実業務での「課題発見」から「改善提案」までを行う1.5年間のプログラムにより、社員のリスキリングを促し、事業の生産性向上と高度化につなげております。
(b) 人材の再配置
要員計画に則り、成長性の高い事業へのジョブローテーションを定期的に実施しています。その際には、事業の生産性を高める為、適材の配置に務めていますが、新規事業への再配置の場合には、配置人材の状況をモニタリングし、人事部および配属先事業部による育成支援、要員交代を検討します。また、会社からの指示ではなく、社員が対象ポジションに手を挙げる公募制度を導入し、これにより意欲ある人材へのチャレンジ環境を提供しております。
(c) エンジニア機能の拡充と育成
クライアントシステムとの連携などITシステム開発を含めたコンタクトセンター・BPO案件の受託を可能にする為、グループ会社である㈱ドゥアイネットでのSE機能の拡充、ならびにCIO管掌下においてシステムエンジニア機能を拡充し、育成体系を整備しております。また、2019年に長崎県と立地調印を締結し、RPAやAIを活用した効率的で高品質なオペレーションサービスである「デジタル&オペレーション」の開発ニアショア拠点として「デジタルラボ長崎」を開設いたしました。DXを支える人材として長崎県下の学生を積極的に採用し、地域雇用支援を推進するとともに、複数の地場企業との新規プロダクト開発に着手をしております。
ⅲ.次の10年を見据えた人づくり
(a) ポストオフ・再雇用制度の導入
役職者は60歳で次世代に活躍の場を提供するためポストオフします。また、ポストオフ後のシニア世代も状況に応じて働き方や職務範囲を選択できる再雇用制度を導入し、引き続き活躍を支援していくことで、企業労働力を担保します。
(b) サクセッションプランの実現
重要ポジションを定め、後継者候補を選抜し、ストレッチアサインメントなど育成計画を定めて推進しております。
また、各重要ポジションの後継者候補数の厚みを定期的にモニタリングし、組織統括の継続性を担保します。
b. 社内環境整備
ⅰ.ビーウィズらしさの体現
(a) エンゲージメントの最大化
正社員は、理念に通じる発揮能力を評価する人事制度を導入し、また、最も成果、価値を提供した社員を表彰する制度も導入することで、理念の実現と社員のエンゲージメント向上を図ります。また、半期ごとに社員アンケート調査を実施し、社員満足度とエンゲージメント度の状況を把握し、全社、組織単位で改善策を講じます。
これまで、コンタクトセンター・BPOセンターのオペレーターのエンゲージメント向上の取り組みは、各センター・各職場を中心に行ってきました。オペレーターのエンゲージメントはコンタクトセンター・BPOセンターの品質や生産性にかかわる重要なファクターであるため、全社横断で多様な経験を持つスーパーバイザーが集結し、エンゲージメント向上施策を企画する「100人で考えるエンゲージメント」を実施しております。今後は「オペレーターの表彰制度」や「スキルアップのための異動制度」等を整備し、オペレーターが成長を実感しやすい職場づくりを目指してまいります。またこれらの成果は定期的に実施するエンゲージメントサーベイにて測定してまいります。
全社的な取り組みでは、正社員、有期社員を問わず、お互いの行動、支援に感謝のスタンプを投稿し合うアプリケーションを社内開発し、個人ランキングを全社に発表し、賞賛、承認による働きやすい環境づくりをしております。
ⅱ.事業変革に合わせた人材ポートフォリオの改善
(a) 多様な人材の活躍
〇女性活躍推進
人材ポートフォリオの持続的な改善のためには、多様な人材が最大活用される社内体制が不可欠となります。特に、女性活躍の推進は、ライフイベントとキャリアを両立出来る仕組みの構築に留まらず、全社の意思決定に女性が占める役割が大きくなることで、多様性の深い理解と健全な議論が出来る社内風土の醸成に繋がると考えております。そのため、一定以上の職責における女性比率を高めることを重点課題と位置づけ、「従業員の状況」に記載の管理職に占める女性従業員割合の改善、ひいては男女の賃金格差の改善を図る施策を講じてまいります。
まず女性が管理職を目指すうえで障害となり得る要因として、1)管理職の労働時間が長く、ライフイベントとの両立が困難と感じさせる風土、2)ライフイベント等でのキャリアの中断による昇進の遅延、の2つがあると想定し、これらを排除し、性別に関係なく安心してキャリアを計画出来るように、以下の施策を進めてまいります。
・管理職で効率的な働き方を実現している女性社員のモデルケースを発信し、座談会等にてキャリア支援を実施
・実力のある若手社員の抜擢を進め、実力のある女性社員は早期に管理職としてのキャリアを積める風土を醸成するとともに、定期的に若手女性社員に対して、キャリアを検討するうえでの悩みをヒアリングし、女性活躍を推進する社内体制の改善に繋げてまいります。
〇障がい者雇用
全社で障がい者雇用を進めています。特に新宿本社では、障がい者にとって働きやすい職場環境を整えた「シェアードサービスグループ」で60名を超える精神障がい者や重度身体障がい者を雇用しており、健常者と障がい者が混在する職場において、障がいを意識することなく働ける環境を実現しております。障がい者は、コンタクトセンターオペレーター、もしくは各部署から切り出された事務や事務補助に取り組んでおり、その全員が本業に貢献しています。引き続き全社での障がい者雇用に注力し、雇用人数を増やしながら、コンタクトセンター、シェアードサービスグループ、それぞれにおいて健常者とともに障がい者が成長を実感し活躍できる場を創り出してまいります。
〇中途採用
女性活躍や障がい者雇用と並行し、引き続き、外部人材の確保を目指します。
中途(経験者)採用においては、当社の成長ドライバーとなりうる人材として、様々なバックボーンを持つ、多様な職種の人材を採用しております。これにより、当社にとっての新たな知見や学びを得ることができております。
今後は、当社での働き方を柔軟にしていくことで、より多様な人材が活躍できる環境と人材確保を目指します。具体例として、週3~4日勤務制導入を検討し、時間的制約やリモートワーク等による場所の制約を緩和した正社員の採用につなげてまいります。これにより、多様な人材が当社で働くことを選択できる状況を作り、また、アルムナイとのネットワークを構築しながら、当社にはない知見獲得に向けてオープンイノベーションの機会創出を目指します。
アルムナイとの協業や副業・兼業としての受け入れ、業務委託や再雇用を視野に入れ、当社の更なる成長のキーファクターとなるよう継続的な取組みを実施していきます。
(b) 人材の獲得
昨今の人材採用難を、当社も類に漏れず体感しています。人材の確保は当社の事業の基盤とも言える重要事項であり、今後も様々な工夫を凝らし目の前の採用難を乗り越えるべく、母集団の拡大と魅力付けにおいて、改善を推進してまいります。これまで、採用媒体やダイレクトリクルーティングなど、特定の転職・就職プラットフォーム上にいる人材へのアプローチを行ってまいりました。新たに、Web広告やSNSなどを効果的に活用し、認知向上と興味喚起を行い、母集団の拡大を目指します。また魅力付けにおいては、候補者ニーズの多様化に対応できるよう、よりパーソナルな候補者コミュニケーションを実現していくことで、候補者体験を向上させます。これまで以上に各部門との採用フローにおける連携を強化し、候補者が必要な情報を具体的に提供することで、働く環境、仕事内容、待遇など、具体的なイメージを持ち、入社の意思決定ができるコミュニケーションを図ります。
また、採用市場や競合トピックスにアンテナを張り、当社に新たな価値をもたらす人材に通年でコンタクトできるようオープンポジション採用を常時実施します。
引き続き新卒採用も積極的に行い、昨今の就職活動トレンドに合わせて、学生が自身の状況に合わせたタイミングで当社に出会えるよう、全学年を対象に常時門戸を開いてまいります。全学年を対象とした学生アルバイトを受け入れることでのビジネス経験の提供、4年生の秋以降も積極的に学生と接点を持てるよう通年採用も実施します。若年層の確保のため、第二新卒層についても、充実した研修を用意し採用を推進します。採用市場のトレンドをつかみながら、柔軟な採用戦略を実行していくことで、着実な人材確保につなげてまいります。
(c) デジタル効率化時間
当社グループでは、デジタルによる自動化、効率化を推進するための定量目標を定めております。RPA開発部門による業務自動化だけでなく、各拠点にてデジタルツールを用いた自動化や効率化を自発的に行ったものを集計しております。当連結会計年度の年間効率化時間は全拠点合計で約130,000時間を達成しており、ナレッジの共有によりさらなる効率化(150,000時間)を目指します。
(d) 人材リテンション施策
異業種からの転職者が、早期に新しい組織に馴染み戦力化することを支援するオンボーディング策「タンデム教育プログラム」を実施しております。タンデム自転車を漕ぐように、転職者を先頭に、上司・同僚・教育部門、そして同期が力を合わせて転職者の活躍を支援します。入社直後に「タンデムオリエンテーション」、数か月後に「タンデム座談会」を実施し、座談会では、入社時期の近い者同士とのワークを通じて、自分自身や周囲とのコミュニケーションの在り方を確認し、横の関係性を強固にすることで離職を防ぐリテンション効果も発揮しております。
〇ファミリー制度
ファミリー制度では、新卒社員に、所属する自組織とは別組織の既存社員とのコミュニティを形成しております。各ファミリーが定期的なコミュニケーションを取り、業務内外問わず、自組織以外の相談先として重要な役割として機能しております。
また、既存社員にとっても新たな社内人脈形成につながっており、帰属意識の向上にも寄与しております。
〇オンボーディングツール
「入社→定着→活躍」のプロセスの中で、所属部門と連携しながら人事部でも定期的なサポートを行っております。月1回の定期アンケートをもとに、対象者の仕事・対人・健康面でのコンディションを把握し、所属組織と連携して、働きやすい環境への改善を目指しております。
(e) 健康経営推進
〇休職・復職支援体制
従業員が健康に働くことができるよう、休職者に対しては産業医、保健師、人事保健スタッフ、現場担当者が、休職、休職中、復職となるタイミングで緊密に連携しております。それぞれのステータスにおいて、対象者と適正なメンバーによる面談や適切なフォローを実施することで、休職者の現場復帰をサポートしております。
〇セルフケア・ラインケア研修実施
メンタルヘルスの増進(メンタル不調者を出さないための職場環境づくり)のため、新入社員・中途入社社員向けに「セルフケア研修」、管理職向けには「ライアンケア研修」を実施しております。社員自身でのケア、また上司から配下メンバーへのケアの双方にアプローチすることで、社員がより働きやすい職場環境づくりに取り組んでおります。
③ リスク管理
既存事業の拡大と新規事業の創発を並行して推進していく上で、計画的な採用と一人一人の成長を通して盤石な人材基盤を作りあげることが重要です。採用市場の激化に伴う採用力の低下、並びに人材の離脱をリスクと捉えています。ビーウィズの理念や経営計画に共感する人材の採用、ならびに社員への成長機会の提示を推進しリスク抑制に務めます。
④ 指標及び目標
以下の通り、目標を設定しモニタリングを行います。
(3)気候変動に対する対応
当社グループは、気候変動問題が事業にもたらす影響を把握し、優先事項の一つとして認識するとともに、気候変動への対策に積極的に取り組むべく、2022年7月にTCFD提言への賛同を表明いたしました。
以下の通り、TCFD提言において開示が推奨されている「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4つの項目に沿って開示を行い、段階的に開示情報の拡充を図ってまいります。
① ガバナンス
気候変動に関する課題や対応策について協議することを目的として、SDGs推進委員会内に「TCFD分科会」を設置し、当該会議体で決定した方針及びアクションプランに基づき、具体的な施策をSDGs推進委員会から全社へ展開いたします。
取締役会は、年2回これらの取り組みの進捗報告を受け、助言を行うことでモニタリングを図ってまいります。
② 戦略
戦略策定にあたっては、将来の気候変動がもたらすリスク及び機会を推測し、当社グループ戦略のレジリエンスを説明するために、「リスク重要度の評価」、「気候関連シナリオの測定」、「財務インパクト評価」、「対応策の定義・検討」の4段階でシナリオ分析を実施しております。
■設定シナリオ
当社グループの業種や事業特性を踏まえ、以下のシナリオを設定いたしました。
*社会像:
<2030年の平均気温上昇2~1.5℃未満を達成するものとするシナリオ>
-カーボンニュートラルの実現に向けて、政策転換や技術革新が進められるため、移行リスクは高い
-異常気象等の物理リスクは、「4℃上昇シナリオ」よりも低く抑えられる
<2030年の平均気温が4℃上昇するシナリオ>
-新たな政策、規制は導入されないため、移行リスクは低いが、CO2排出量は継続的に増加する
-異常気象等の物理リスクが高い
*参照シナリオ:
移行-IEA発行の各種レポート、環境省・気象庁等の日本政府発行の各種レポート等
物理-IPCC発行の各種レポート、環境省・気象庁等の日本政府発行の各種レポート等
■シナリオ分析の結果
リスク | 分類 | リスク項目 | 影響 | |
2~1.5℃ | 4℃ | |||
移行リスク | 政策 | ・炭素税の規制導入によるコスト増 | 小 | ― |
技術 | ・気候変動対応に関連するシステムおよびサービスへの投資損失 | ― | ― | |
市場 | ・エネルギー価格の高騰による業務運営のコスト増 | 小 | 小 | |
評判 | ・気候変動に適切に対応しない場合、投資家からの評判悪化による資金調達難 | ― | ― | |
・ネガティブイメージによるクライアントとの取引機会の損失 | ― | ― | ||
・ネガティブイメージによる従業員の採用難、離職率の増加 | ― | ― | ||
物理リスク | 急性 | ・異常気象の激甚化による業務停止に伴う収益減 | 小 | 小 |
・水災害等の対策コスト増 | 小 | 小 | ||
慢性 | ・平均気温の上昇よる就業環境改善に伴うコスト増 | 小 | 小 |
機会 | 分類 | 機会項目 | 影響 |
2~1.5℃ | 4℃ | ||
製品/サービス | ・カーボンニュートラルの促進に伴う製品、サービスの需要拡大 | 小 | 小 |
市場 | ・気候変動および感染症対応に伴う、BCP対策の需要拡大 | 中 | 大 |
※1 4℃シナリオにおいては発生しないと想定しています。
※2 現段階ではデータが不足し影響の評価が困難な状況です。なお、「対応策の定義・検討」につきましては、順次開示を進める方針としております。
③ リスク管理
当社グループは、SDGs推進委員会TCFD分科会にて、事業年度毎に事業に関わる全社の気候変動リスクを抽出し、その項目をリスクマップで管理することにより、リスクマネジメント委員会との連携を図りながらモニタリングを行う体制をとっております。
また、当該会議体にて対応策を協議した気候変動リスクについては、年に2回取締役会へ報告を行い、重要リスクについては必要に応じて経営戦略へ反映し、対応しております。
④ 指標及び目標
当社グループでは、気候変動リスク及び機会を管理するための指標を温室効果ガス(CO2)排出量と定め、Scope1・2・3の区分で排出量を算出いたします。
当社グループにおける2022年度の温室効果ガス排出量実績(単体)は以下の通りとなります。
■2022年度(2022年6月度~2023年5月度)※ 単位:t-CO2
*Scope1:-都市ガスによるCO2排出量 5
*Scope2:-電力使用によるCO2排出量 1,853
-冷水・蒸気等によるCO2排出量 112
*Scope3:2023年度実績の開示に向け算定対応中
また、2050年カーボンニュートラル実現に向けた温室効果ガス(CO2)削減目標を以下の通り策定しております。
■CO2排出量の削減目標(Scope1・2)
*Scope1:2040年までに実質ゼロ
*Scope2:2030年までに実質ゼロ
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