ビズメイツ 【東証グロース:9345】「サービス業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営方針
当社グループは「もっと多くのビジネスパーソンが世界で活躍するために」をミッションに掲げ、言語・文化の壁を越えた相互理解の促進と、多様な人材の活躍を支援することにより、「人」と「企業」をつなぐ懸け橋となり、グローバルタレントと企業の成長をトータルサポートするソリューションを提供しております。
(2)経営戦略
① ランゲージソリューション事業
当社グループとしては、引き続き効果的な広告宣伝や認知度の向上に通じる様々な施策への投資を積極的に行いつつ、サービスメニューの拡大やレッスン品質の向上を実現することにより、当社独自の事業方針であるビジネスの成功のための英会話レッスンの提供、即ち、「英語を話すことではなく、英語で仕事をすること。」をゴールに掲げ、独自の付加価値の創出に引き続き注力してまいります。
具体的な戦略としては以下を進めていく方針であります。
a.顧客層の拡大
従来、当社の有料会員の英会話レベルは主に中級者層を中心としておりましたが、英会話スキル向上の潜在的ニーズが高い初心者層においても積極的なマーケティング活動や教材開発等を行い、新たな顧客層を拡大すべく施策等を推進してまいります。
b.コーチングマーケットの獲得
当社は2021年3月より日本人コンサルタントによるオンライン英語学習コーチング「Bizmates Coaching」の提供を開始しております。当サービスは継続し易い価格帯でコーチングを提供し、当社独自の学習コンテンツ「Bizmates」との組み合わせにより、より効果的な学習方法の確立を実現させることで、新たな付加価値を生み出し事業拡大につなげてまいります。
c.オフライン市場の開拓
昨今のリスキリング推進の背景や企業における旺盛な語学研修ニーズを受け、法人営業においては当社の強みである商品開発力や商品カスタマイズ力を活かし、より積極的な営業活動により売上高拡大を目指してまいります。
d.テクノロジー活用
当社は日々、サービス品質向上のための改善や機能拡充等を行っておりますが、中期的視点においても受講生の体験価値を最大化し顧客満足度のさらなる向上を図るため、AI技術を活用したトレーナーマッチングや自動採点機能の開発などを行い、事業拡大に結び付けてまいります。
② タレントソリューション事業
「G Talent」
当サービスはコンサルタントを介して行われる外国人ITエンジニアに特化した人材紹介業であり、引き続き人員体制の強化や、求職者ターゲットを海外在住者まで拡大する等、登録者の一層の充実化を行い、独自のITエンジニアネットワークを拡大させてまいります。
「GitTap」
本サービスはダイレクトリクルーティングプラットフォームを展開し、企業とグローバル人材を直接結びつける採用マッチングシステムを提供しておりますが、2020年11月より開始したサービスであり、当面は継続的な機能拡充を進めていくことが重要だと考えております。そのため、システム開発体制の強化を行っていくことで、顧客満足度を向上させ事業の拡大を進めてまいります。
(3)事業環境
① ランゲージソリューション事業
新型コロナウイルス感染拡大の影響によりテレワークが一気に普及し、会議はオンラインで、といったデジタルシフトの定着が進むなか、オンライン英会話のニーズは日々高まっており、語学スクール市場の成長率を上回る推移で同市場は拡大を続けております。矢野経済研究所「語学ビジネス徹底調査レポート2023」によれば、ホテルや旅行業界といったインバウンド関連の事業者からの利用も増えており、2022年度の当該市場の規模は、前年度比7.6%増の297億円となり、2023年につきましては、前年度比5.2%増の312億円と予想されております。
② タレントソリューション事業
デジタル人材紹介サービス市場は、予てからのIT人材不足を背景にIT・デジタル人材を確保(採用)する企業の動きは活発であり、当該市場は拡大成長を維持しています。
IT・デジタル人材需要の拡大は、IT・デジタル技術の活用による業務プロセスの改善・効率化やビジネス変革の必要性が高まっていることが背景にあり、今後も需要は逼迫することが予想されます。
そのため、デジタル人材紹介サービスは引き続き高いニーズを維持していくものと考えております。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、安定的な成長を図るため、成長性、収益性及び効率性を重視した経営が必要と認識しております。このため、当社グループでは、売上高、売上総利益、営業利益、売上総利益率、営業利益率及び連結売上高の大部分を占めるビジネス特化型オンライン英会話レッスン「Bizmates」の累積有料会員数を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの展開する各事業を取り巻く環境については、日本企業におけるグローバル化の進展、英会話ニーズの多様化、新規参入企業の増加による競合の激化等、既存事業者との差別化や収益力の強化を行いより高い事業の成長を目指すため、以下の課題について重点的に取り組みを進めてまいります。
(全社)
① IT人材の確保
競合企業とのサービスの差別化、競争優位性の確立を図るためには、新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が不可欠であると考えております。これらを実現するためには優秀なITエンジニアの確保が必要になりますが、昨今のIT人材不足によりタイムリーな人材確保が困難な状況となっております。当社グループとしては採用力の強化を図りIT人材の充実化に努めてまいります。
② 認知度向上による新規顧客の獲得
高い成長性を持続し事業を拡大していくためには、継続的に認知度の向上を図り、新規顧客を獲得していくことが必要であると考えております。これまでも各事業セグメントの事業特性に応じて適切な手法を選択し、積極的な広告宣伝活動等の認知向上施策を行って参りましたが、今後もWebマーケティングやターゲット含有率の高いメディア出稿等の効果的な広告宣伝等の活動に注力し、一層の新規顧客の獲得を実現してまいります。
③ 内部管理体制の強化
当社グループとして中長期的に企業価値を向上させるためには経営管理体制の強化や、コーポレートガバナンスの充実に向けた取り組みを行うことが重要だと考えております。従って内部統制に係る体制や法令遵守の強化に向けた体制作りを行ってまいります。
④ 優秀な人材の採用と育成
当社グループが、事業の成長及び経営体制の強化を実現していく上で、優秀な人材の確保・育成は不可欠であります。そこで、当社グループは社員研修制度の充実、公正な人事制度の確立等に取り組むことで、将来、当社グループの核となる優秀な人材の確保・育成を図ってまいります。
⑤ 財務体質の強化
優秀な人材の採用や継続的なシステム開発投資や広告宣伝活動等を行うため、事業資金の安定的な確保が必要であると考えております。当社グループは、運転資金は自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等に特段方針はなく、資金需要の額や使途に合わせて柔軟に検討を行う予定です。今後も有利子負債とのバランスを勘案しながら自己資本の拡充を図ってまいります。
(ランゲージソリューション事業)
① レッスン品質の向上及びサービス拡充
ビジネス英会話においては今後も、その需要やニーズは拡大していくものと考えており、本事業の目標でもある「ビジネスで成果をあげるために必要なスキル」の提供を行うため、レッスン品質の向上が必要であると考えております。これに対して当社グループとしては、優良トレーナーの確保や継続的なトレーニングを実施し、現状よりもさらに高いクオリティーのレッスン提供を目指してまいります。また、多様化するビジネス英会話ニーズに対応すべく、より新しいコンテンツやレッスン形態を企画し、効果的なラーニング環境を提供するためのシステム開発等、サービスの拡充に積極的に努めてまいります。
(タレントソリューション事業)
① 収益化の確立
当社グループにとって、本事業は新規事業として位置付けております。
従いまして、当面の間は投資費用が先行しセグメント損失を計上することとなりますが、当社グループの主要事業である「ランゲージソリューション事業」に続く当社グループの事業の第2の柱となることを目指しており、一定の投資期間の終了とともに、高い収益性を有した事業へと成長を遂げることが当社グループ全体の業容の拡大のために必要であると考えております。
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