ヒラノテクシード 【東証スタンダード:6245】「機械」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、コーティング・ラミネーティング技術と乾燥技術及び走行制御技術を柱に、高精密・高精度の製造装置を市場に供給することで、社会の進歩発展に貢献することを基本理念としております。
また、株主・取引先・社員など全てのステークホルダーの信頼と期待に応えることを行動指針として、事業活動を行っております。
(2)経営戦略等
当社グループは、最先端技術分野への高精密・高精度な製造装置メーカーとしてリーディングカンパニーを目指し、「顧客満足度の向上」・「環境エネルギー市場への拡販」・「コスト競争力の強化」を最優先に各業界へ技術革新に対応した最新機器を提供すべく製品開発を行い、グローバルな活動を推進してまいります。
営業及び開発・設計・製造さらに据付からアフターサービスに至るまで、グループ一体となりさらなる企業価値向上を目指し、「より高い精度の製品を供給し続けること」を念頭におき活動してまいります。
当社グループは、エネルギー分野を中心とした活発な受注環境に支えられ、高水準な受注残高となっております。しかし、製作における資材価格の高止まりや外注費用の高騰、さらには市場の変化に伴う顧客の設備投資計画の変更など、生産活動及び収益への影響も懸念されますため、納期管理や生産性向上の推進を徹底的に実施し、利益改善に努めてまいります。
また、長期ビジョン2030に基づき2024年5月に、新たな中期経営計画(2024年度~2027年度)を公表し、持続的な企業価値向上に向けた『事業基盤の確立』を目指し、重点取組テーマとなる収益源の多様化、供給能力の拡大、組織力の向上に取り組んでまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長により企業価値を向上させるという観点から株主資本効率及び株主還元の適切なバランスを検討し、経常利益率を重要な指標としております。経常利益率10%以上を確保するとともに、キャッシュ・フローを重視した経営を進めてまいります。
また、『2030年度には売上高600億円、営業利益率12%、自己資本利益率(ROE)を安定して10%』を目標としております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
新型コロナウイルス感染症の影響はおさまり、経済活動の正常化へと進み、全体では緩やかに景気が回復基調となっておりますが、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化やインフレ抑制に向けた金利引上げに加えて、後半は中東情勢も不安定な状況となり、景気回復基調を鈍化させております。当社グループが生産する機械装置は、鋼材並びに電装品等の、各種汎用部材に加え、特殊仕様の部材も多く使用することから、世界的な半導体等の部材不足や産業資材並びに人件費の高騰、原油高や円安等により、生産工程並びに生産コストに影響を及ぼす可能性があります。
このような状況のもと、重点分野である電気・電子部材関連やエネルギー関連分野へ積極的に営業を展開するとともに、新市場開拓をグローバルに行い様々なリスクの回避に努めてまいります。
市場のニーズが急速に変化する環境においては、新技術の開発が必要不可欠と考え、積極的に技術開発を推し進め、さらなる企業価値向上を目指してまいります。具体的には、当社のコア技術である「高クリーン・超薄膜コーティング技術」及び「ウェットコーティングとドライコーティングの融合」を軸に新技術の開発を行ってまいります。
また、安定した技術の継続的な提供や市場ニーズに対する最適な新技術の開発は、今後当社グループが成長発展するうえで重要であります。そのためには次代を担う優秀な人材の育成は必須であると考えており、継続的な人材採用を進めるとともに、OJTや研修等による人材育成を積極的に実施し、経営層及び技術者の人材のさらなる強化を図ってまいります。
財務上の課題としましては、グローバル市場の中、近年、輸出案件が増加傾向にあります。世界情勢は不安定要素も多く景気の先行きは大きく左右される可能性があり、与信限度管理と売掛金の回収の強化は重要な課題であります。営業部門における契約時の回収条件の設定や経理部門における債権管理を徹底し、早期回収及び貸倒れの発生防止に努めてまいります。
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