ノダ 【東証スタンダード:7879】「その他製品」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針、経営戦略
当社グループは、持続的に成長し社会に貢献する企業であり続けるため、以下の通り経営理念を定めております。
〔企業理念〕
主体的に価値創造に挑戦することにより個の成長を促し、さらなる社会貢献を実現できる企業となる。
〔ミッション〕(社会に果たすべき使命)
・木の良さを活かして快適な空間創造に寄与する。
・木をムダなく使い持続可能な森林循環に貢献する。
〔コアバリュー〕(理念実現のための共通の価値観)
共生・誠実・しんか(深化・進化・伸化・新化)
これら経営理念を具現化するため、ビジョン2030「木の心地よさを住まいから様々な空間へ」を掲げ、より成長できる企業になることを目指してまいります。
そのための経営戦略として以下の3つを定めるとともに、理念を実現するために当社グループの全役職員が共有する基本姿勢として以下の3つを定めております。
〔経営戦略〕
・木の良さを活かす事業領域への集中
・様々な空間へ対象を拡大しバリューチェーンにおける競争力を強化
・財務・非財務両面の経営基盤の強化
〔理念実現のための基本姿勢〕
・SDGsとリンクしたCSV(共通価値の創造)の推進
・ガバナンスの強化
・コミュニケーションと挑戦を促す企業文化
当社グループは、長年培ってきた合板、MDF(中質繊維板)など木質系建材の素材についてのノウハウを生かし、多様化するユーザーのニーズに適合した総合的な製品群を安定的に提供することにより社会に貢献してまいります。
なお、当業界の指標である新設住宅着工戸数は、少子化、増加した住宅ストック等の観点から減少すると予想しておりますが、高齢化が進展するなか安心安全・快適な住環境の確保や、老朽化した住宅の建替え、リフォーム需要など、住環境の改善に対する潜在的なニーズには根強いものがあると確信しており、当社グループは多様化するユーザーのニーズを迅速、的確にとらえてまいります。また、住宅向けだけでなく、公共・商業施設や宿泊施設など非住宅分野向けの製品開発や販路拡大に取組み、新たな市場の開拓を図ってまいります。
さらに、為替相場や海外情勢、原材料の資源問題、自然災害や感染症拡大による物流停滞について適切に対応するため、国産材の活用をはじめ、原材料調達パイプの多様化や、原材料の分散化を進めるとともに、一層の品質向上にも努めてまいります。
これらの企業活動を通じ、営業基盤の拡充、経営資源の最適活用、コスト競争力の強化、営業基盤の拡充に努め、永続的な収益力の向上をはかることにより、株主様、取引先様、従業員など全ての利害関係者の信頼にお応えしてまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、持続的に企業価値の向上を図るために、各種施策の徹底により収益力の強化をはかり、業績の向上や企業体質の強化に努めておりますが、その進捗度合いをはかる経営指標として「営業利益」「経常利益」などの損益項目に加え、「自己資本比率」「売上高経常利益率」を重視し、収益力の高さを維持する経営を実践してまいります。
(3) 経営環境及び優先的な対処すべき課題
2024年11月期の見通しにつきましては、住宅需要の回復が見通せない厳しい事業環境のなか、資材・エネルギーコストの上昇や長引く物価高をはじめ2024年問題(時間外労働の上限規制)による国内経済への影響など、依然として先行き不透明な状況が続くものと予想されます。また、長期的な見通しとして、国内人口・世帯数の減少に伴い新設住宅着工戸数は減少傾向で推移するものと見込まれます。
当社グループはこのような事業環境のもと、内装建材の新シリーズ「カナエル」の定着・拡販に注力するとともに、意匠性や省施工など多様なニーズに応える高付加価値製品の提案により、新築戸建市場における需要の掘り起こしに加えて貸家市場、リフォーム・リノベーション市場、公共・商業施設・高齢者施設など非住宅市場のさらなる開拓を推進し、シェアアップや安定的な収益の確保に努めます。また、Web・SNSの活用や動画コンテンツの拡充によりブランド力や認知度の向上を図り、新規顧客の獲得に繋げます。合板やMDFなど素材につきましても、引き続き需要動向を注視しながら適切な仕入・生産・販売に取組みます。さらに、各種コストダウンの徹底により収益性の改善を図るとともに、IT投資や教育・研修の推進、災害対策や安全管理の徹底など各種施策を引き続き実施して、経営基盤の強化に努めます。
また、ビジョン2030「木の心地よさを住まいから様々な空間へ」推進の一環として2023年7月に子会社化した㈱アリモト工業(鹿児島県鹿屋市、木製外構構造物の設計・施工・製造・販売・メンテナンス等)との営業・施工分野での協力体制等を整備し、住宅以外の建築物や公共空間へ当社グループの事業領域を拡大すべく、同社の技術や販路を活用しながら非住宅分野の開拓を推し進めてまいります。
なお、これらと並行し、SDGsへの取組みとして、植林により再生可能な木材資源である国産材を使用した国産針葉樹合板や、再生資源・未利用資源である廃木材のチップを使用したMDFを積極的に活用するとともに、健全な森林を整備するため、これらの原材料として間伐材を積極的に受け入れることで、引き続きCO2の削減や持続可能な森林循環に貢献いたします。
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