トーカロ 【東証プライム:3433】「金属製品」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、溶射加工を中核とする表面処理加工の専業メーカーとして「技術とアイデア」「若さと情熱」「和と信頼」「グッド・サービス」を社是として掲げ、株主、取引先、社員、地域社会等あらゆるステークホルダーとの良好な信頼関係を基礎に、表面処理皮膜が持つ省資源化、省力化、環境負荷の低減等の諸機能を通じて社会に貢献し、「高技術・高収益体質の、内容の充実した企業グループ」を実現することを経営の基本理念としております。
当社は、「高技術・高収益体質の、内容の充実した企業グループ」を実現するため、以下の6項目を経営の基本方針として掲げております。
① 好不況に関係なく収益を確保できる「全天候型経営」を目指す。
② キャッシュ・フロー重視、バランスシート重視の経営により財務体質の強化を図る。
③ お客様のニーズに的確かつ迅速にお応えする「問題解決型企業」を目指す。
④ 常に高品質の高機能皮膜を追求し提供する「研究開発主導型企業」を目指す。
⑤ ステークホルダーとの信頼関係をより一層強化するため、コーポレート・ガバナンスの充実、環境保全への継続的な取組みを行う。
⑥ グループ企業の自主的運営を尊重するとともに、グループ全体での相乗効果を追求し、企業価値の向上と持続的かつ健全な成長を目指す。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
2021年11月に公表いたしました「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)」では、当社グループの「ビジョン(2030年の目指す姿)」及び「ミッション」を次のとおり定めました。
≪ビジョン(2030年の目指す姿)≫
「人と自然の豊かな未来に貢献する」
≪ミッション≫
ESGを重視した継続的な成長による企業価値の向上
・高品質・高付加価値商品(皮膜)を生み出し顧客に提供すること
・いつまでも顧客・株主・取引先・地域の皆様から信頼されること
・地球環境保全に資する技術に貢献すること
・トーカロでイキイキと安全に働くことが従業員やその家族の誇りに思えること
2050年カーボンニュートラル(脱炭素社会)の実現に向けて大きく動き出している世界の中で、特に当社グループの成長の鍵となる社会の大きな変化(メガトレンド)は、①環境問題の深刻化、②ICT(Information and Communication Technology、情報通信技術)/デジタル化へのテクノロジーシフト、③資源・食料不足・人口増加の3つであり、これらの変化・課題に対して、トーカロの成長戦略、すなわち「新商品開発」と「新市場開拓」を推進してまいります。
「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)」では、当社グループの成長戦略として特に注力する取組み分野を、大きく「人」「環境(自然)」の2つといたしました。「人」への取組み分野としては、半導体、FPD(フラットパネルディスプレイ)、医療・農業・食品などがターゲットとなります。「環境(自然)」への取組み分野としては、エネルギー、素材、輸送などが挙げられます。
既存事業である「半導体・FPD」「環境・エネルギー」分野における用途を拡大しつつ、新事業領域である「農業」や「医療」分野などを上乗せしていくことで、中期経営計画の最終年度における業績イメージとして、連結売上高530億円(うち、半導体分野向け売上260億円)、経常利益120億円を想定しております。
「人」と「環境(自然)」への取組み分野において、既存事業と新事業領域それぞれで案件創出や適用拡大を図ることにより、テクノロジー(人)、環境(自然)の両面で社会に貢献し、継続的成長による企業価値向上に努めてまいります。
(3) 目標とする経営指標
「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)」において、当社グループが目標として定めた財務関連指標は次のとおりであります。
<強い財務体質の維持>
・自己資本比率(70%程度)の維持(実質無借金継続)
<収益力の維持>
・ROE(自己資本利益率)の維持(15%を目標)
・経常利益率の維持(20%を目標)
・EPS(1株当たり当期純利益)の維持・向上
<配当性向>
・純利益の1/3以上を目途に安定配当※
※2023年度より適用される最新の配当方針では、連結配当性向50%程度を目標としています。
・DOE(自己資本配当率)の維持(5%を目標)
<設備投資>
技術優位性の維持・向上に向けた投資の継続 合計250-350億円(50-70億円/年)
半導体増産関連、新技術プロセス関連、生産効率化関連等
<研究開発費+技術開発費>
研究開発費:連結売上高比3%程度を維持
技術開発費:各工場の生産技術部門で投資継続
なお、上記記載の数値目標に関しては、当連結会計年度末現在において当社グループが判断した一定の前提に基づいたものであり、その達成を保証するものではありません。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
当社の対処すべき主要な課題は、ウェブサイトにマテリアリティとして公開している以下5項目であり、これらの達成に向けて取り組んでおります。
① 先進的皮膜開発と潜在市場の開拓
当社は、「人と自然の豊かな未来に貢献する」をビジョンとして掲げており、半導体、インフラ、医療、農業など人々の暮らしを支える分野及び、水力や風力、地熱発電、二次電池などの温室効果ガス排出削減に資する高機能皮膜開発を主要テーマとして潜在市場の開拓を進めてまいります。
② 環境負荷低減への対応
脱炭素化(カーボンニュートラル)については、「2030年度の温室効果ガスの排出量を2013年度比で46%削減する」ことを目標に置き、定期的に開催するサステナビリティ委員会を通じて、省エネ、創エネ、廃棄物の削減、リサイクルなど、温室効果ガス排出量の削減に取り組みを進めております。
③ ものづくりの高度化と品質向上
ものづくりの高度化については、DXの活用によるスマートファクトリー化を進めてさらなる生産性の向上を図ってまいります。
また、今後も安定的に顧客要求を満たす品質を提供し続けるため、生産工程の標準化を推進するとともに、社員に対し資格取得を推奨するなど、社内教育を充実させることで、更なる品質管理体制の向上を推進してまいります。
④ 多様な人財の育成と活躍
当社が持続的に成長するためには人財育成が必要不可欠であると認識し、教育機会の提供、健康経営、ダイバーシティ推進、ワークライフバランスの充実など、さまざまな取り組みを進めております。また、安全衛生に配慮した、「きれいで、機能的で、人にやさしい職場」を実現するために、労働安全衛生マネジメントシステムであるISO45001/JISQ45100の認証取得を進めております。
⑤ コンプライアンスの徹底
当社は、誠意と創意を持って、健全な事業活動を推進し、豊かな社会の実現に貢献する企業として、行動指針を定めております。コンプライアンス遵守の徹底については、2023年度にコンプライアンスハンドブックを改定し、全員に配布しております。また、e-ラーニングを活用し、コンプライアンス教育を定期的に実施しております。
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