トモニホールディングス 【東証プライム:8600】「銀行業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社は、グループ経営理念に基づき、金融持株会社として、当社グループ全体の健全かつ適切な運営を確保するため、当社の中核子会社である銀行子会社を中心とした子会社の経営管理を行い、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図っていきます。
<グループ経営理念>
「お客さま第一主義」 お客さま第一主義の経営を徹底し、それぞれのお客さまのニーズに応じた最良の金融サービスを提供します。
「お客さまとともに成長」 地域において持続的安定的な金融仲介機能を発揮し、地域のお客さまとともに成長し続けます。
「信頼と安心の経営」 グループとしてより強固な経営基盤を構築し、お客さまから信頼され安心して末長くおつきあいいただく存在になります。
(2) 経営計画
当社は、令和5年4月から令和8年3月までの3か年を計画期間とする第5次経営計画をスタートさせました。当計画では、グループ経営理念に基づき、10年後の目指す姿を『やっぱり“トモニ”を選んでよかったと言われる広域金融グループ』として、それを実現するための最初の3年間の経営計画と位置付けております。具体的には、当計画に掲げる5つの基本戦略に基づく具体的施策に取り組むことにより、全てのステークホルダーの皆さまに対して、より高い価値を、より速く、より広く提供し、ともに成長を紡いでまいりたいと考えております。
<第5次経営計画の概要>
[名 称]
第5次経営計画~ より高い価値を より速く より広く ともに ~
[計画期間]
令和5(2023)年4月~令和8(2026)年3月(3年間)
[基本戦略]
基本戦略 | 提供価値 |
Ⅰ サステナビリティ戦略 | ・社会的な責任を果たすことによる持続的な社会の実現への貢献 ・金融機能の提供を通じた地域経済の持続的な発展への貢献 |
Ⅱ 営業戦略 | ・金融機能の提供を通じた地域経済の持続的な発展への貢献 ・法人のお客さまの経営課題の解決に向けたスピーディかつ最適なソリューションの提供 ・個人のお客さまの多様なニーズに対する安心・安全で利便性の高い金融サービスの提供 |
Ⅲ 人財戦略 | ・社員一人ひとりにとっての働きやすい、働きがいのある職場づくり |
Ⅳ オペレーション戦略 | ・業務の効率化、コストの削減等を通じた中長期的な企業価値の向上 |
Ⅴ ガバナンス戦略 | ・グループの持続的な成長と強固な財務基盤の形成を通じた中長期的な企業価値の向上 |
[目標とする経営指標]
| 令和8年3月期 | |
親会社株主に帰属する当期純利益(連結) | 収益性 | 148億円 |
コア業務純益(銀行子会社単体合算) | 収益性 | 223億円 |
本業利益(外貨調達コスト控除後)(銀行子会社単体合算) | 収益性 | 141億円 |
ROE(連結) | 効率性 | 5.0%以上 |
コア業務粗利益OHR(銀行子会社単体合算) | 効率性 | 60%以下 |
自己資本比率(連結) | 健全性 | 9.0%以上 |
預金等残高(銀行子会社単体合算) | 成長性 | 4兆5,000億円以上 |
貸出金残高(銀行子会社単体合算) | 成長性 | 3兆6,000億円以上 |
(注)1.本業利益(外貨調達コスト控除後)=貸出金平残×預貸利鞘-外貨調達コスト+役務取引等利益-経費
2.ROE=親会社株主に帰属する当期純利益(連結)/自己資本(純資産-新株予約権-非支配株主持分)平残×100
(3) 経営環境及び対処すべき課題
当連結会計年度におけるわが国経済は、資源価格の高騰や海外経済減速の影響があったものの、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが変更されたこと等に伴い経済活動の正常化が進み、企業の設備投資や個人消費を中心に緩やかな回復基調となりました。また、年度後半には、日経平均株価がおよそ34年ぶりに最高値を更新するなど、明るい材料がみられるとともに、雇用・所得環境も徐々に改善しました。一方、金融市場においては、日米の政策金利差の拡大とともに円安が進行したほか、日本銀行による早期の金融政策正常化観測の高まり等を背景として、長期金利がおよそ10年ぶりの水準まで上昇しました。こうした中、年度末に日本銀行は、平成28年1月の導入決定以来、大規模な金融緩和策の柱となってきた「マイナス金利政策」を解除し、異例の金融政策を転換したことにより、今後は金利のある世界においていかに持続的な経済活動を展開していくかが、景気の先行きを大きく左右することとなります。
地域金融機関を取り巻く環境につきましては、長く続いた低金利政策からの転換により今後は金利のある世界への対応が求められる一方で、人口減少や少子高齢化の進展等により厳しい状況が続く中、業務の効率化も含めた経営基盤の強化と健全性の確保が求められております。また、新型コロナウイルス感染症感染拡大の長期化や資源価格等の高騰により影響を受けた個人・中小企業者の皆さまへの資金繰りや経営改善の支援など、金融仲介機能の円滑な発揮によりお客さまや地域経済を支え続けていくとともに、お客さま本位の業務運営に一層取り組むことやお客さまのニーズに応じた質の高いサービスを提供することが求められております。このほか、ガバナンスの強化、人的投資・人材育成への取組み、気候変動問題や脱炭素社会への取組みなどサステナビリティへの取組み等も重要な課題となっております。さらに、株式市場からは、投資者をはじめとするステークホルダーの期待に応え、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取組みが強く求められております。
こうした中、当社は、令和5年4月から3か年の第5次経営計画をスタートさせました。当計画は、グループ経営理念である「お客さま第一主義」「お客さまとともに成長」「信頼と安心の経営」に基づき、10年後の目指す姿を『やっぱり“トモニ”を選んでよかったと言われる広域金融グループ』として、それを実現するための最初の3年間の経営計画と位置付けており、5つの基本戦略に基づく具体的施策に取り組むことにより、全てのステークホルダーの皆さまに対して、より高い価値を、より速く、より広く提供し、ともに成長を紡いでまいりたいと考えております。また、第5次経営計画における各施策の取組みを通じて、収益力の向上や期待成長率の向上に努め、中長期的な企業価値の向上につなげてまいりたいと考えております。
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