データホライゾン 【東証グロース:3628】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「感謝・感恩・感動の三感を源にして、縁ある方々の期待を超える感動の流れを生み出し、社会の進化と未来の環境に貢献し続ける」ことを経営理念として掲げております。
この理念のもと、医療関連データベースをコアコンピタンスにした、ヘルスケア事業のサービスと製品を通して、日本の医療費の適正化と国民のQOL(Quality of Life)向上に貢献することを経営の基本方針としております。
(2) 経営戦略等
当社グループは、医療関連データベース、レセプトデータ分析および重症化予防指導などの独自技術をもとに、保険者にデータヘルスのPDCAサイクルのPlan(データヘルス計画の立案)、Do(保健事業の実施)、 Check(保健事業の検証)、Act(改善、次年度の計画へ)を一貫して提供するデータヘルス関連サービスを従来より提供しております。また、データヘルス関連サービス提供先から利用許諾を得た匿名加工情報を公益活用のために分析・データ提供するデータ利活用サービスも新たに立ち上げ、主にこれら2つのサービスを提供することで、医療費適正化とQOL向上に貢献しております。
2018年度から国民健康保険の財政運営が都道府県単位となり、都道府県・市町村が連携し医療費適正化を進めることが求められてきました。
また、2024年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2024(骨太の方針)」には、第3期データヘルス計画に基づいた保険者と事業主の連携の深化や、医療・介護のデータ利活用推進が記載されており、保険者からのレセプトを用いたアウトカムが分かるデータヘルスへの需要は継続するとともに、医療情報の活用への期待も高まっております。
このような経営環境のもと、当社グループは積極的な営業活動によりこれらの需要を受注につなげ、シェアおよび売上高の拡大を目指します。また、新サービスの開発や既存サービスの機能強化を目的とした将来に向けての研究開発投資を継続した上で、EBITDA(※)の増加を目標とします。
当社グループの主力であるデータヘルス関連サービスについては、地域シェアと販売地域の拡大、介護予防の事業化、分析力強化による都道府県ヘルスアップ事業の拡大、kencom等のサービスの導入拡大により、自治体の単年度導入数500自治体、シェア3割を目指します。
また、新たに立ち上げたデータ利活用サービスについては、データベースの質ならびに量を充実させることで導入数の拡大を進めるほか、他社との提携により製薬・アカデミア等への価値提供の幅を拡大し、更なる売上規模拡大を進めます。
(※)EBITDA=経常利益+金融費用+減価償却費+のれん償却費+臨時に発生した一時費用
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、DeSCヘルスケア㈱を子会社化しデータ利活用サービスを立ち上げるなど、さらなる成長に向けた局面を迎えており、ソフトウエア投資と一時的費用が発生しております。このため、当社の収益力を図る客観的な指標としてEBITDAを採用しております。経営の効率性を高め、持続的な成長と企業価値の増大を図るため、EBITDAを重要な経営指標と位置づけ、その増大を目標に経営課題に取り組んでまいります。
当連結会計年度のEBITDAは、前連結会計年度の44百万円のプラスから大幅な増益を計画しておりましたが、データ利活用関連サービスにおいて一部取引の受注には想定よりも時間を要した一方で、中期的な事業拡大のための投資は継続したことにより、当連結会計年度は98百万円のマイナスとなりました。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① データヘルス関連サービスのサービスラインアップと提供体制の強化
従来から行ってきたデータヘルス関連サービスの充実と、DeSCヘルスケア㈱を子会社化したシナジーとしてアプリケーションを活用した新たな保健事業の提供を行い、その提供体制を強化しコスト増加を抑えてまいります。
(イ)従来から行ってきたデータヘルス関連サービスの充実
ニーズが多様化するデータヘルス計画への対応、保険者機能の強化をサポートするサービスの提供、保健事業と介護予防の一体的な実施に貢献するサービスの構築、多様化する都道府県ヘルスアップ事業への対応など、引き続き提供サービスを充実させてまいります。
(ロ)アプリケーションの活用による保健事業の提供対象の拡大
DeSCヘルスケア㈱が持つヘルスケアエンターテインメントアプリ「kencom」を自治体の保健事業として提供し、これまで行ってきた壮年期世代の生活習慣病重症化予防に加え、より若い世代の健康的な生活習慣の定着に向けた事業に幅を広げ、全国展開を目指してまいります。
② データ利活用サービスの成長
データヘルス関連サービスで保険者から利用許諾を得たヘルスビッグデータを活用し、医療費の適正化等、公益性のあるデータ利活用サービスの取組みを加速してまいります。
今後は、営業体制の強化や協業先との取組みを推進しながら、アカデミア・製薬企業をはじめとするステークホルダーの皆様に利用いただく機会を拡大してまいります。
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