ディーブイエックス 【東証スタンダード:3079】「卸売業」 へ投稿
企業概要
(1) サステナビリティに関する考え方及び取組
① サステナビリティに関するガバナンス
サステナビリティ、気候に関するリスク及び機会を含む事業上のリスクは、代表取締役を委員長とし、常勤取締役及び各部門の責任者を委員とするリスク・コンプライアンス委員会で評価、審議されたのち、取締役会で承認されています。
また、当社では、2021年11月に、取締役会決議に基づき、後述のESG方針及び重要課題を定め、持続可能な社会への貢献を実現するための取組みを実施しております。また、中期経営計画においても重要な課題と認識した上で、各部門における重要課題への取組み状況は、毎月開催される定時取締役会及び経営会議において報告されております。
② サステナビリティに関するリスク管理
当社は、事業上のリスク、サステナビリティに関するリスク、気候変動リスクの関係を下図のように認識しております。
※1 各部門で抽出した事業上のリスク(事業の目的、戦略に影響を与えるリスク)のうち、重要と判断したもの(重点リスク)を「3 事業等のリスク」に記載しています。
※2 事業上のリスクにはサステナビリティに関するリスクが含まれ、サステナビリティに関するリスクには、環境、社会、従業員、人権の尊重、腐敗防止、贈収賄防止、ガバナンス、サイバーセキュリティ、データセキュリティなどに関する事項が含まれます。
※3 気候変動に関するリスクはサステナビリティに関するリスクに含まれます。
サステナビリティに関するリスク及び気候変動に関するリスクを含む事業上のリスクは、代表取締役を委員長とし、常勤取締役及び各部門の責任者を委員とするリスク・コンプライアンス委員会においてリスクとして認識し、その対応を検討、評価しております。
リスク・コンプライアンス委員会では、抽出されたリスクごとにリスク原因、想定シナリオ、発生頻度と影響規模から算定した固有リスク値、さらにリスク対応策/統制活動、統制活動によるリスク削減度などから算定した残余リスク値について評価を行います。さらに、リスク対応策の実施度合いを半期ごとに取締役会に報告することとしております。
また、取締役会では、固有リスク値や残存リスク値等に鑑み、重要なリスクを重点リスクとして認識し、有価証券報告書で開示することとしています。
(リスク管理フロー)
③ 戦略並びに指標及び目標
当社は、ESG(環境、社会、コーポレート・ガバナンス)に関する方針を定め、それぞれの方針のもと、以下の通り重要課題ごとに目標や指標を定めて改善に取り組んでいます。
なお、その他の重要なサステナビリティリスクについては、「3 事業等のリスク」に記載しております。
(環境 Environment)
方針 |
当社は、社会生活、企業活動の基盤である自然環境の負荷軽減に貢献します。また、医療業界におけるソリューションリーダーとして、未来を見据え、効率的な資源利用と環境保全に配慮した事業活動を行います。 |
重要課題 | 取組み/指標及び目標 |
消費電力の削減 | 全国の営業拠点ごとの電力使用状況を把握し、その削減に努めています。各拠点において前年度より削減することを目指しています。 主要営業拠点はテナント物件であり把握困難であったことから、本社における電力使用量を指標とし、当社WEBサイトで公表しています。 なお、当事業年度から集計可能な全拠点の消費電力を開示する方針です。 |
(本社:Scope 2のGHG排出量の一部) 2022年3月期:55,464 Kwh(25.3 t-CO2) 2023年3月期:47,527 Kwh(21.7 t-CO2) (全事業所) 2023年3月期:446,018.2 Kwh(194.7t-CO2) (注1)CO2排出量の算定には、基礎排出係数を使用しています(事業者からCO2排出量の数値が提供されている場合は当該数値を使用)。 (注2)全事業所分の数値には近畿営業所分は含まれておりません。 | |
ガソリン使用量の削減 | 全ての営業車両のガソリン使用量の集計し、効率的な営業、配送活動を行うことで温室効果ガスの排出削減につなげる取り組みを開始しています。 ガソリン使用量、CO2排出量を当社WEBサイトで公表しています。(Scope 1のGHG排出量) |
(CO2排出量) 2022年3月期:686.52 t-CO2 2023年3月期:666.52 t-CO2 (注1)ガソリン使用量:営業用車両のガソリン給油量を集計 (注2)CO2排出量:環境省「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」に基づき算定 | |
資源の有効活用 | ペーパーレスを推進しており、業務で使用するコピー用紙の削減のため、社内申請や経費精算の電子化に加え、電子署名を導入しています。 コピー用紙の購入量を公表しており、前年度より削減することを目指しています。また、電子契約率を公表しており、中期的には80%の電子契約率(*1)を目指しています。 *1 締結手続きが完了した契約書の数のうち電子契約によって締結された件数の割合 |
(コピー用紙使用量) 2022年3月期:7,665.51 kg 2023年3月期:6,940.03 kg (電子契約率) 2023年3月期:16.9 % |
(社会 Social)
方針 |
当社は、『心』ある多様な人材を持続的競争優位の源泉と考え、全ての従業員がいきいきと働くことができる職場環境を整備し、幸せな生活と人生の基盤を提供します。また、従業員の創造的な活動を通じて、社会全体への最適な医療の提供に貢献します。 |
重要課題 | 取組み/指標及び目標 |
安全な職場環境 | 従業員の健康増進への取組みとして、当社では、人事基本方針に掲げた「企業は人なり」を実践するため、2017年に「健康企業宣言」(2020年再宣言)を制定しました。産業医や健康保険組合、産業保健スタッフと連携し、全社員の心とからだの健康を維持・増進するとともに健康経営推進と働き方改革に取り組みます。 また、当社は、多様な人材がパーパスである「生命と健康を守る」を共有し、安心して能力発揮できる企業文化の醸成、企業倫理の涵養を目指しています。これまでの人材育成に重きを置いた考え方を継承しつつ、高い企業成長力を持続するために多様な人材が活躍できる環境を整備していきます。また、社員一人ひとりの能力・役割に合わせた教育研修を継続的に計画・実行することで適切な人材マネジメントを行い、長期的に活躍できる優秀な人材の獲得・育成を通じて、持続的な企業成長を実現します。 |
(教育訓練費) 2022年3月期:11,877 千円 2023年3月期:14,055 千円 |
ダイバーシティ(D&I)推進 | 当社では、持続的な成長と企業価値向上のために、多様な価値観を尊重することが重要を考え、様々な人材が活躍できる職場環境を整備します。女性が職業生活で希望に応じて能力を発揮し、活躍できる環境の整備に努め、広く活躍の機会を提供していきます。また、ライフイベントや疾病による女性従業員の離職を防ぎ、働きがいのある職場づくりや様々な研修を通じて、女性社員比率、女性管理職比率の向上に取り組みます。 |
(全社員に占める女性社員の割合) 2022年3月期:27.00% 2023年3月期:31.83% (新規採用者に占める女性社員の割合) 2022年3月期:18.20% 2023年3月期:34.80% (女性管理職比率) 2022年3月期:1.11% 2023年3月期:2.44% | |
働きがいの創出 | 当社は、全社員が各々の個性や多様な能力を最大限発揮するために、公正で働きがいのある職場づくりが不可欠であると考えています。社員への公正な評価・報酬、公平な福利厚生を目指し、思想・良心・言論の自由などの基本的人権を尊重することで、社員が安心できる公正な職場づくりを推進するとともに、社員一人ひとりが相互理解と尊重を促進し、働きがいを持ち続けられる会社を目指します。 |
(退職率) 2022年3月期:6.20% 2023年3月期:9.40% | |
地域社会への貢献 | 当社は、地域社会と共生する企業であり続けるために、社会貢献活動を積極的に行うとともに、社員の主体的な社会貢献活動に対して「ボランティア休暇制度」を通じて支援します。また、「企業市民」として、各地域からの要請を踏まえた活動を通じて、より良い地域社会の実現に努めます。 |
公正な取引の推進 | 当社は、医療機器業界において医療制度の一端を担う立場にあり、公正な競争による健全な事業活動が社会の厚生に寄与すると認識していることから、国内・海外を問わず、当社の事業における不正な利益の供与や受領を防ぐため、贈賄防止規程を定め社内研修や周知を継続的に実施しています。また、取引先との基本契約において腐敗行為防止条項への合意を求めるとともに、「ディーブイエックス贈収賄防止指針」を公表し、取引先による贈収賄を禁止し、腐敗行為防止への取組みを要請しています。 また、当社は、「企業活動と医療施設等の関係の透明性に関する方針」を定め、当社の事業活動に伴う医療施設等への資金提供実績の情報を当社WEBサイトで公開しております。 |
サプライチェーンの サステナビリティ
| 製造事業を事業展開していくにあたってはサプライチェーンにおける人権や法令遵守に関連するリスク、気候変動に関連するリスク、経済安全保障に関連するリスクを経営課題として認識しております。 (1) 人権 調達先において人権侵害や不法な労働等の法令・倫理に反する状況がないか、取引先に定期的に確認をとることとしています。 (2) 気候変動 温室効果ガスの排出量については、Scope1,2の把握を優先課題としております。また、代理店業のほか、製造事業の進展具合、重要度の変化に応じてサプライチェーンにおける把握が必要となる認識をしております。 Scope1:営業車両によるGHG排出量(再掲) 2023年3月期:666.52 t-CO2 Scope 2:事業所における電力使用によるGHG排出量(再掲) 2023年3月期:194.7 t-CO2 (3) 経済安全保障 海外からの直接調達品については、供給の遅延や停止があった場合の想定のもと、対応方針を定めています。間接的な調達品については、調達先企業に対し、対応方針を確認することとしています。 また、いずれにおいても、当該地域、当該国に関する情報の収集、把握に努めております。
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(コーポレート・ガバナンス Governance)
方針 |
当社は、自然環境、社会環境といった環境の変化に柔軟に対応し、果敢に挑戦することができるリスク管理体制を構築、維持します。また、社会やステークホルダーに対する責任を自覚し、その信頼に応えるため、適切な牽制機能を備え、透明性の高い情報開示を行います。 |
重要課題 | 取組み/指標及び目標 |
コーポレート・ガバナンスの強化 | コーポレート・ガバナンスの状況は、コーポレート・ガバナンス報告書により開示しております。コーポレートガバナンス・コードの各原則の取組み状況を当社WEBサイトで公表しております。 取締役会実効性評価を実施し、課題認識し、段階的な取組みを行うこととしています。 |
内部統制システムの適正な運用 | 当社は、会社法及び金融商品取引法に基づき、当社の業務の適正を確保するための体制を整備・運用することを基本方針として定めており、当社Webサイトで開示しております。 |
情報セキュリティマネジメント体制の強化 | 情報セキュリティ規程及び関連規程のもと、情報セキュリティ連絡会を四半期に一度以上開催することとしております。同連絡会では、システム開発に関する情報共有のほか、サイバーセキュリティの観点から外部環境の把握、当社における脅威レベルの把握、及び適宜社内向けの注意喚起、周知を行っております。 また、データセキュリティの観点では、情報資産管理体制の整備を推進しており、社内規程に基づき、年に一度の情報資産棚卸を行い、情報資産の管理状況を確認することとしております。 |
災害レジリエンスの強化 | 災害及びサイバー攻撃に対しては、セキュリティ対策方針のもと、事業継続上の主要な制約条件となり得る情報システム及び通信インフラについて発生要因、影響の規模、復旧までを含めた想定を行い、防御力、回復力等の観点から課題に対する改善を行っております。 また、事業継続上の主要制約条件となる従業員の安全確保に関しては、災害発生時の安否確認システムの運用、災害・危機管理対応細則を定めております。 |
透明性の高い情報公開 | 当社は、企業価値の増大に最大の注意を払い長期かつ安定的な利益還元を目指すとともに「人に優しい医療」という経営理念のもと、すべてのステークホルダーに対し、透明性、公平性、継続性を基本に会社法や金融商品取引法等の関連法令及び東京証券取引所の定める適時開示に関する規則を遵守し、タイムリーな情報提供に努めることを基本方針としています。 情報開示基本方針を当社WEBサイトで開示しており、情報開示体制図はコーポレート・ガバナンス報告書において記載しております。 |
コンプライアンス推進・リスク管理体制の適正な運用 | 当社においてコンプライアンスとは、倫理・法令遵守を意味します。コンプライアンスを推進するための全社的な委員会組織として、「リスク・コンプライアンス委員会」を設置し、重要なコンプライアンス事項に関する審議・協議・決定・情報交換等を行っています。また、年に一度のコンプライアンス確認テストを全社員に実施し、関連法令遵守に努めております。 また、当社はリスク・コンプライアンス委員会が検討したリスクを取締役会に報告することにより、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。 |
(2) 人的資本に関する考え方及び取組
① 戦略
(中期戦略)
当社は、持続的成長を可能とする事業基盤を構築し、変化に挑戦し成長し続ける組織に変革することが求められるとの考えから、中期経営計画において、「成長基盤の強化(組織)~技術・環境の変化を機会にする~」を戦略的テーマの一つとしています。現下の中期計画における重点戦略として、「女性活躍推進」と「多様な人材育成」を挙げております。世代、性別、国籍等の多様な人材による多様な価値観を包含する組織とすることで、環境変化(社会的要請の変化や、市場の広がりを含む)に潜む機会を捉えやすくし、そのような変化に柔軟に対応しやすくすることを意図したものです。
②目標及び指標
(女性活躍推進)
女性が職業生活で希望に応じて能力を発揮し、活躍できる環境の整備に努め、広く活躍の機会を提供していきます。また、ライフイベントや疾病による女性従業員の離職を防ぎ、働きがいのある職場づくりや様々な研修を通じて、女性社員比率、女性管理職比率の向上に取り組みます。
全社員に占める女性社員の割合、新規採用者に占める女性社員の割合、全管理職に占める女性社員の割合を指標とし、前年からの増加を目指しています。
(多様な人材育成)
当社は、多様な人材が、パーパスである「生命と健康を守る」を共有し、安心して能力発揮できる企業文化の醸成、企業倫理の涵養を目指しています。これまでの人材育成に重きを置いた考え方を継承しつつ、高い企業成長力を持続するために多様な人材が活躍できる環境を整備していきます。また、社員一人ひとりの能力・役割に合わせた教育研修を継続的に計画・実行することで適切な人材マネジメントを行い、長期的に活躍できる優秀な人材の獲得・育成を通じて、持続的な企業成長を実現します。目標及び指標は以下の通りです。
・教育訓練費:業容拡大、従業員増加の推移にあわせて増加を目指します。当事業年度の教育訓練費は14,055千円(前期比118.33%)
・障害者雇用率:現状は2.0%であり、法定雇用率2.3%を満たしていないため、法定の比率を目標としています。
・外国人:外国人比率、外国人の管理職比率は、海外展開の進展にあわせて増加を目指します。
・中途採用者:中途採用者の管理職比率は適正かつ高い水準にあるため、中途採用比率の推移にも鑑みつつ、引き続き採用属性に偏らない登用と人材育成を進めます。
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