企業ディップ東証プライム:2379】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社は1997年の創業以来、「私たちdipは夢とアイデアと情熱で社会を改善する存在となる」という企業理念のもと、インターネット求人情報サイトの提供を通じ、顧客企業の人材採用とその活用を支援するとともに、求職者一人ひとりがいきいきと働くことができる環境の構築に貢献すべく事業に取り組んでおります。

2020年2月期より、「Labor force solution company」というビジョンのもと、人材サービスとDXサービスの提供を通して、労働市場における諸課題を解決し、誰もが働く喜びと幸せを感じられる社会の実現を目指しています。

 また、当社は、顕在化している社会課題のみならず、新たな社会課題に対しても積極的に取り組み、社会に貢献することを目指しております。2021年12月からは「ディップ・インセンティブ・プロジェクト」を開始いたしました。当社営業人員が顧客企業に、給与・時給の引き上げや採用お祝い金の支給等、従業員定着や採用力強化の施策を提案し、採用力を強化することで人手不足の解消を支援するとともに、好待遇の企業情報をユーザーにわかりやすく提供し、「働く人の待遇向上」の実現を図っております。

 さらに、2023年2月からは「dip DEIプロジェクト」を開始いたしました。当社営業人員が顧客企業に、多様性・公平性・包括性を企業文化や組織に取り入れるよう働きかけるもので、本プロジェクトにより、年齢を入力することなく応募できる求人数は40万件を超えています。

 当社は、引き続き事業活動を通じて、持続的な成長と企業価値向上に努めるとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

(2) 目標とする経営指標

 当社は、中長期的な事業成長に加え、利益の持続的な成長による株主価値の向上を図るため、売上高、営業利益、営業利益率、1株当たり当期純利益(EPS)に加え、自己資本利益率(ROE)を重視しております。

 また、当社は株主の皆様への利益還元を経営の重要な課題のひとつとして位置づけております。配当につきましては、将来における企業成長のための投資及び経営環境の変化に対応するために必要な内部留保を行いつつ、中間・期末の年2回に分けて実施しております。なお、配当額の検討にあたっては、前期配当額を下限とし、配当性向50%を目安としております。

(3) 経営環境

 人材サービス事業は、アルバイト・パート・派遣求人メディア市場がコロナ禍前の水準まで回復していない中、当期の売上高はコロナ禍前の水準を超えて伸長いたしました。

 また、DX事業は、営業推進体制の強化が奏功し、応募者との面接スケジュールの自動調整等を行う「面接コボット」や派遣会社の営業先リスト自動作成等の営業支援を行う「HRコボット」のほか、職場紹介動画をはじめとするバイトルの独自機能を活かして企業の採用ページを作成する「採用ページコボット」を中心としたストック商品の売上が伸長いたしました。

(4) 中長期的な会社の経営戦略

 当社は、2019年に掲げたビジョン「Labor force solution company」の実現に向け、2023年に中期経営戦略「dip30th」を策定いたしました。

(5) 優先的に対処すべき課題

 当社の中長期的な成長及び企業価値・株主価値の最大化に向けて優先的に対処すべき課題は以下のとおりであります。

① 運営事業の強化

 人材サービス事業の強化には、営業人員の増強及び生産性向上、顧客企業の採用満足度の向上が重要であると認識しております。当社の営業人員は新卒入社の若手社員を中心に構成されており、当社営業人員による売上高の割合(直販比率)は9割弱となります。当社は、社員が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、新入社員研修や階層別・管理職研修を精力的に実施しているほか、情熱を持って主体的に仕事に取り組める組織風土づくりに努めております。また、オンライン商談の実施や顧客の採用ニーズを適時にとらえる自社開発の営業ツールの活用、社内DXの推進等を通じ、営業人員の生産性向上を図っております。こうした取り組みを通じて成長した社員がフィロソフィーを体現し、当社の躍進をけん引していけるよう、引き続き人財基盤の強化に取り組んでまいります。

 また、顧客企業の採用満足度を高めるためには、営業人員の顧客に対する提案力の向上だけでなく、運営サイトのユーザー数拡大と応募数増加、求職者と顧客企業とのマッチングの精度向上が不可欠です。当社は求職者による当社サイト利用促進に効果的な広告宣伝活動を行うとともに、求職者の利便性向上に資する運営サイトの機能拡充・改善、掲載情報の質の向上と量の拡大に努めてまいります。

DX事業においては、2019年9月から、中堅・中小企業に特化した商品設計で、商材の機能を絞りパッケージ化したDXサービス「コボット」の提供を通じ、中堅・中小企業のDX化を支援しております。

 引き続き、顧客基盤の拡大を推進するとともに、開発体制を強化し提供商品の品質向上に取り組んでまいります。また、商品導入後のカスタマーサクセス体制を一層強化し、継続的なサポートを実施することで、解約率の低下及びアップセルとクロスセルの拡大に努めてまいります。

② 新規事業の展開

 当社はインターネットが一般に普及し始めた頃から、他社に先駆けてインターネット媒体に特化した求人広告サービスを提供するとともに、インターネット媒体ならではの独自機能を次々に導入するなど、時代をリードするだけでなく「ユーザーファースト」を徹底的に追求したサービスの開発・提供を行ってまいりました。加えて、2020年2月期より「Labor force solution company」というビジョンのもと、事業を展開しております。

 当社が「Labor force solution company」として労働市場の諸課題の解決に貢献していくためには、既存の人材サービス事業、DX事業に留まらず、新規事業の立ち上げも検討し、実行していく必要があると認識しております。新規事業の創出によって事業ポートフォリオを拡充することで、より強固で安定した事業基盤の構築につながると考えております。引き続き、積極的に新規事業への取り組みを進めてまいります。

③ システムの強化

 当社は、インターネットを通じてサービス提供を行っております。安定した事業運営のためには、サーバ等のハードウェアの増強、ウェブサイトに係るシステムのセキュリティや開発・保守管理体制の強化が極めて重要であると認識しております。今後も、適切な設備投資を行うことによってシステムの安定性を確保し、市場環境の変化に対応して継続的に運用体制を整備してまいります。

④ 個人情報保護と情報セキュリティの強化

 当社は、個人情報を含むすべての情報を事業運営上の最も大切な資産のひとつとして認識しております。その保護体制構築に向け、社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、情報セキュリティマネジメントシステムの構築・維持向上に努めております。今後も引き続き、情報管理体制の強化を図ってまいります。

⑤ 組織体制の強化

 当社は「人が全て、人が財産」という信念のもと、社員一人ひとりが社会を改善する存在となるため、継続して社員の育成及びマネジメント体制の強化に取り組んでおります。今後も、適切な管理体制の構築と意思決定のスピード向上のために、業務フローや意思決定プロセスの改善を図るとともに、内部統制システムの整備・充実についても継続的に取り組み、組織体制の強化を推進してまいります。また、社員の健康管理は仕事の生産性や社員幸福度に直結する重要なテーマであると考えております。それは「病気にならないこと」だけでなく、「今よりもっと活力高く、幸せになること」を目指しており、その思いを込め“心と体を整える”コンセプトとして健康経営を推進しています。代表取締役社長 兼 CEO冨田英揮を健康経営責任者、代表取締役COO志立正嗣を健康経営推進責任者とし、直下に健康経営推進委員会(運営責任者 執行役員CHO)を設置しました。なお、同委員会での議論内容については、取締役会・経営会議に報告を行っております。また、従業員からの意見を反映した健康経営の取り組みとなることを目的に、各拠点から同委員会一員として「健康経営推進リーダー」を任命しております。

⑥ サステナブルな社会の実現への貢献

 当社は、創業以来「私たちdipは夢とアイデアと情熱で社会を改善する存在となる」という企業理念のもと、事業活動を通じて社会課題を解決することで、社会に貢献してまいりました。有期・無期を問わず雇用全般に関する社会課題や労働生産性向上への取り組みに加え、人材育成、女性活躍推進、人権保護、DEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)、そして気候変動等への対応を通じて、持続的な成長とさらなる企業価値の向上を目指します。これにより、社会課題の解決と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 また、当社は、2019年からESG(環境・社会・ガバナンス)に関する活動内容について積極的な情報開示を行ってまいりました。その結果、ESGのグローバル基準を満たす日本企業を対象にした株価指数「FTSE Blossom Japan Index」の構成銘柄に選定、FTSE Russellにより環境負荷の大きさ、脱炭素経済への移行促進や気候変動への取組みを評価する「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」の構成銘柄に選定されております。

 その他、ESG投資の主要指数である「MSCIジャパン ESGセレクトリーダーズ指数」、「MSCI日本株 女性活躍指数(WIN)」にも選定されており、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が投資運用に採用している6つの指数全てに選定されています。

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