テンダ 【東証スタンダード:4198】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「人と会社が相互に育てあい、社会と顧客に喜ばれ、豊かな人生を作り上げる企業文化を育む」を経営理念として掲げ、「人」・「会社」・「社会」それぞれの成長が更に相互の成長を促す、そんな成長循環をスムースに回すことを目指す「SHINKA」経営を実践しております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、顧客の満足をいただける付加価値の高いプロダクトを創造し、長期にわたって顧客から信頼されるサービスを提供することを基本方針とし、事業規模の拡大と収益性の向上を重要な課題と認識しております。特に売上高と親会社株主に帰属する当期純利益が重要であると認識し、最も重要な指標と位置付けております。
今後もソフトウエア投資は拡大傾向にあるといわれており、こうした経営環境をビジネスチャンスととらえ、2025年5月期の目標値は、売上高6,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益400百万円となっております。当該指標の各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
(3) 経営環境
新型コロナウイルス感染症禍の終息に伴い正常化が進む中で、緩やかな景気回復が継続いたしました。
一方で、世界的な金融引き締めに加え、中国の景気減速懸念や中東情勢などの地政学的リスクの拡大により、先行きは依然として不透明な状況で推移するものと推定しております。
当社グループのITソリューション事業及びビジネスプロダクト事業が属するITサービス市場においては、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の需要は引き続き旺盛であり、AI/生成AIといった最先端技術の活用に加え、ノーコード・ローコードに見られるようなIT開発の進展をビジネスチャンスととらえております。
ゲームコンテンツ事業が属するゲーム市場においては、市場規模は引き続き拡大傾向にあり、ユーザーを獲得するための競争激化や、魅力的なコンテンツづくりに伴う開発コスト増加、開発期間の長期化傾向が見られました。また、比較的短期・低予算で開発が行われ、簡単な操作で遊ぶことができる「カジュアルゲーム」も話題になりました。
(4) 経営戦略
当社グループは、従業員の70%強が技術者であり、その技術者が持つ経験やナレッジを活かし、総合的な視点に立った上で顧客の価値を創出するITサービス企業グループです。常にチャレンジし続けることで卓越した製品やサービスを生み出し提供することが顧客・社会への貢献と考えております。
当社は2024年6月1日より、エンタープライズ事業傘下のテクノロジーコンサルティング統括部をプロダクトソリューション統括部傘下とした組織体制へ変更し、「Techwiseコンサルティング事業」を新設いたしました。これに伴い、以下事業別戦略につきましては、新区分にて記載しております。
① DXソリューション事業
DXソリューション事業においては、DX関連市場及びノーコード・ローコード市場の拡大が継続すると予想され、受託開発と技術者支援(SES)ともに堅調に推移するものと見込んでおります。
既存顧客内における公共分野をはじめとした新たな領域での案件の創出、新規顧客開拓に向けたコンサルティング・マーケティング活動の実施、ノーコード・ローコード市場の開拓に積極的に取り組み、事業規模の拡大と顧客満足の最大化に努めます。SES事業では、当社及び当社連結子会社の事業規模シナジー創出を引き続き推進し、売上規模の拡大に取り組みます。
② Techwiseコンサルティング事業
Techwiseコンサルティング事業においては、企業におけるDX需要の継続から、当社のサービスに関しても確かな需要が存在するものと見込んでおります。「Techwise」とは、技術(テクノロジー)を効果的かつ効率的に活用するための知識やスキルのことを指しており、最新の技術トレンドを理解し、それらをビジネスや日常生活へ適切に活用する能力も含みます。具体的な顧客ニーズに対し、最新テクノロジーに関する知識とスキルをベースとした最適な技術的解決策を選択し提案します。
具体的には、よりインダストリーフォーカスした製品/サービスラインナップの拡充とともに、ノーコード・ローコード基盤の活用・Microsoft 365関連製品・マニュアル作成ツール「Dojoシリーズ」及びこれらに関連する技術を活用し、コンサルティングを起点として、顧客の業務改善にとことん伴走するサービス提供を強力に推進してまいります。
③ ゲームコンテンツ事業
ゲームコンテンツ事業は、市場における企業間の競争激化が予想されますが、引き続き積極的な新規投資を実施してまいります。株式会社テンダゲームスのオンラインゲーム領域では、ゲーム開発・運営の知見と、IPを用いたプロデュース・コンサルティングを融合し、マルチエンターテインメントの提供に注力いたします。コンシューマーゲーム領域では、大手パブリッシャーからの受託案件に対応できうる開発体制の拡大を行ってまいります。また、株式会社ヤマダデンキをはじめとする、協業によるビジネス機会の拡大を進めてまいります。
株式会社Skyartsでは、同社の持つゲームエフェクトという強みに磨きをかけ、受託開発において株式会社テンダゲームスとのシナジー創出を進めてまいります。
<参考>事業区分の変更の内容
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、強固な経営基盤の確立や中長期的な経営目標達成のために、以下の事項を対処すべき課題として認識し、重点的に取り組んでまいります。
① 人材の確保と育成について
当社グループの持続的発展のためには、優秀な人材の確保が必須であると認識しております。しかしながらIT業界におきましては、技術者不足が深刻化・常態化しております。
このような状況の中、当社グループでは以下の取り組みを引き続き推進してまいります。
・ウェルビーイングの推進による従業員の定着
・相乗効果が期待される会社との積極的なM&A
・地方拠点(東北支店)も活かした幅広い優秀な人材の採用と育成
② 収益力の強化について
付加価値を提供する仕組みの構築と事業環境の変化へ対応する幅広い取り組みにより、業容拡大を図ってまいります。加えて、DX推進や生成AIの活用など、市場ニーズに呼応したサービスを継続的に提供することにより、「顧客生涯価値」(Life Time Value)に並走できる収益モデルを確立してまいります。
③ 内部管理体制の強化について
当社グループにおいて、継続的な成長戦略推進を支える企業体質の確立に向け、内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。引き続き経営の公正性・透明性を確保するために、適時開示体制やコンプライアンス体制、リスク管理体制などの充実を図ってまいります。
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