企業ダイニック東証スタンダード:3551】「繊維製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当連結会計年度における当社グループの研究開発体制は、既存事業分野の拡大を主目的とする事業部技術部門と各事業部間の技術の複合化による新規商品の開発を担当する開発技術センターより構成されており、それぞれが連携をとりつつ効率のよい開発を進めております。

 当連結会計年度の研究開発活動は引き続き、当社のコア技術の継続的強化を図り、効率的開発に努め、環境・エネルギー関連や医薬・食品分野等の、今後大きな成長が期待される分野に重点的に取り組んでまいりました。

 当社グループの研究開発費の総額は263百万円であります。

 セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

(1) 印刷情報関連事業

 印刷被写体関連市場では、通帳素材の連続印刷等、プリンタビリティーを更に向上させるべく開発に注力しました。リネンサプライ商品では、洗濯に耐える高い耐久性を持ったタイプの採用が増えました。リサイクルサテンを使用した環境配慮型のラベルの採用も増加しております。飲料業界の環境対応要望が強まり、リサイクルPETを使用した自販機用印刷素材の供給体制をタイミング良く築くことができたため受注増に繋げることができました。

 印字媒体及びその他の関連市場では、高効率、小型化に主眼を置き開発を行っております。海外市場を中心に高く評価されている水分除去シート「HGS」は、吸収スピードが穏やかなタイプがニッチ市場で採用が多くなっております。シートタイプに加え固定位置の自由度を高めたペーストタイプは充填後に強固に固定できるタイプの開発を行いました。熱転写リボンは、海外食品包材向けに開発したグレードの販売が好調でした。

 当連結会計年度における研究開発費の金額は92百万円であります。

(2) 住生活環境関連事業

 快適な生活空間を創造する商品を主眼に、住宅や車輌及び工業資材などの幅広い分野の開発を行っております。

 壁紙分野では、抗ウイルス機能を付与した壁紙や抗菌機能を有する壁紙のアイテム数が増えたことで、売上増に貢献しました。

 工業用途向けでは、フレコン用ターポリンの耐熱性とガスバリア性、軽量性、導電性、防鼠性等の機能開発を引き続き進めております。

 フィルター関連では、コロナ対応の影響で好調であった加湿機能付き空気清浄機用フィルターの需要が一巡し、売上は減方向となりました。また、自動車関連素材の内装材、エンジン用フィルター、キャビンフィルターの開発を引き続き行っております。

 居住空間関連素材では、マンション等のフローリング床材の防音緩衝材の開発を引き続き行っております。

 当連結会計年度における研究開発費の金額は118百万円であります。

(3) 包材関連事業

アルミ箔・フィルムを素材とした食品容器用蓋材やインナーシール材を中心に手掛ける包材関連では、“環境に優しく”をテーマとした蓋材の開発や、顧客の高速充填等の要求に素早く対応した新製品、新機能の開発を行ってきました。また新たに冷凍食品の需要が伸び、脱アルミ化を目指した紙製パッケージの需要増に対応した、生産設備の構築を行ってまいりました。

 フィルムや不織布ベースにエンボス加工を施す特殊材料加工では、主力商品であるパップ材の離型フィルム等の医療用途から、食品包材・自動車関連分野・建材分野への展開を進めております。

 当連結会計年度における研究開発費の金額は45百万円であります。

 なお、その他につきましては、上記報告セグメントには帰属しない研究開発活動として、従来にはない商品・製品に関する調査・探索や、生産前段階での試作や試験等の活動、そのほかにも特許権などの知的財産の獲得、維持、保護などの活動がございます。
 当連結会計年度における研究開発費の金額は8百万円であります。

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