ダイセキ環境ソリューション 【東証スタンダード:1712】「建設業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、環境事業を通して永続的に社会に貢献し続けるとともに、全てのステークホルダー(顧客、取引先、近隣社会、株主、従業員等)を意識した経営と社会的責任を果たすことにより、当社グループ及び業界全体の地位の向上を目指します。
当社グループの中核事業である土壌汚染調査・処理事業は、2000年6月より開始以降、土壌汚染問題を解決するため様々なサービスを提供してきております。また、土壌汚染による国民の健康被害を防止する目的で施行された「土壌汚染対策法」により、土壌汚染リスクに対する社会的認識はますます深まっております。同事業の拡大とともに、廃石膏ボードリサイクル事業、災害廃棄物処理事業等、その他の環境事業にも、積極的に取り組んでまいります。
(2) 経営戦略等
コンサルティング能力及び土壌処理能力の強化と処理方法の多様化を進めることにより、「土壌汚染対策のトータルソリューション企業」としての確固たる地位を確立します。
また、一方では、廃石膏ボードリサイクル事業やPCB(ポリ塩化ビフェニル)事業、BDF(バイオディーゼル燃料)事業、災害廃棄物処理事業に続き、多様化する環境問題に対応する新規事業の開拓を模索してまいります。
(3) 経営環境
今後の経済環境の見通しにつきましては、新型コロナウイルス禍の収束にともない社会経済活動の正常化が進む一方、欧米を中心とした金融引締めやウクライナ情勢・中東情勢の緊迫化を背景とした資源高に対する懸念等、依然として先行きが不透明な状況が続くものと想定しております。
当社を取り巻く環境としては、資源価格の動向、人手不足、輸送コストや外注コストの上昇等の不安材料はありますが、引き続き堅調さが見込める国内製造業の動向を背景として、当社グループを取り巻く事業環境は安定して推移することが期待されます。さらには、社会の環境に対する意識や、自然災害発生時等における緊急対応へのニーズの高まりなど、当社グループへの期待はさらに高まっている状況にあります。
当社グループは、引き続きその事業の推進が「環境」への貢献となるものであると確信し、地域の皆様や顧客の皆様からの期待に応えるべく、法令遵守の徹底を図り、また積極的な技術開発や設備投資を実行し、社会から信頼される企業を目指し、事業の拡大を図ってまいる所存です。
環境に対する社会的な関心は、ますます多面的に広がることが予想されており、同時に地球温暖化問題をはじめとした環境保護の考えは世界共通の認識として捉えられ、我が国においても様々な面での法制化が進展しております。また、「土壌汚染対策法」の改正を受けて、今後は規制強化の効果が浸透するなかで、それに対応する事業展開を求められています。
今後につきましては、受注活動の更なる広域化を図るとともに土壌汚染調査・処理技術の向上に努め、顧客のニーズに的確に対応するとともに、以下のような課題と諸策に取り組み、他社との差別化をより一層進展させ、業容の拡大を図ってまいります。加えて、限りある資源の有効活用が求められている今、環境問題に対応していく企業として、土壌汚染調査・処理事業とともに、廃石膏ボードや廃食油のリサイクル、古紙・段ボールの回収といった「資源リサイクル事業」についても推進していきます。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 人材の育成
当社グループの主たる業務は、「土壌汚染対策法」、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」等の法的規制を受けております。従って、コンプライアンス及び専門的知識に基づいた適切な対策を顧客に提言することが当社グループの使命であり、また、それに対して管理体制を強化していくことが当社グループが成長するための重要な要素であると認識しております。
そのような認識のもとで、社内勉強会、社外講習会の受講及び各種資格取得の奨励等により、法令遵守及び専門知識の習得に重点を置いた人材育成を積極的に進めるとともに、人材の確保を進めてまいります。
② 事業所展開
当社では、全国の営業エリアを、本社、東京本社及び関西支社の3営業拠点と、名古屋リサイクルセンター、弥富リサイクルセンター、横浜生麦リサイクルセンター、横浜恵比須リサイクルセンター、大阪リサイクルセンター、岐阜リサイクルセンターを主たる活動拠点として対応しております。今後の当社グループの成長には、さらに地域に密着した営業展開と、3営業拠点以外の地域の需要の開拓が重要な要素になると考えております。
当社グループとしては、関東地区、関西地区、東海地区を重点営業エリアと考え事業展開を行う一方、中国・九州地区を含め、各地区での営業強化のための人員、設備の充実を順次積極的に進めているところであります。
③ 多様化する環境問題への対応
環境問題に関する規制は、今後も強化される傾向にあり、新たな環境問題が顕在化する可能性も否定できません。今後発生する環境問題であっても、「現状認識のための調査・分析」と「リサイクル技術の応用」は、問題解決のための重要な要素になると考えております。従って、当社グループは、自社の保有する調査・分析機能及びリサイクル処理のノウハウを駆使し、多様化する環境問題に対する的確なソリューションを提供することにより、事業分野の多角化を図ってまいります。
(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、当事業の社会的意義に鑑み、成長性と利益率の向上を重視し、株主資本利益率(ROE)を経営指標の重要な目標として、企業価値の最大化を図ってまいります。
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