企業兼大株主ダイケン東証スタンダード:5900】「金属製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社は、1924年(大正13年)の創業以来、金属製品の製造販売をとおした「豊かな環境と住まいづくり」の実践により社会のお役に立たせていただくことを経営理念とし、多様性と変化の速度の増す現代において、環境に適応していく企業として、社会課題の解決に貢献していくことを経営方針としております。

 当社では、経営方針に基づいて、開発・製造から販売を一貫して行い、市場におけるお客様の声を製品という形にして届けることに注力するとともに、従業員一人ひとりが働きやすさ、働き甲斐を持てる会社にしていくことで、企業価値の向上、また本業を通じた社会貢献に努めてまいります。

(2) 経営環境

 翌期以降の国内経済は、地政学的リスクの影響が長引く中、物価高は続き、各国の金融引き締め政策による景気の下振れリスクや為替変動の影響が予測され、調達コストにおいて厳しい状況が続くものとみられます。

 建築関連製品事業における事業環境につきましては、国内の建設市場は、人口減少の流れから住宅着工戸数の減少傾向が続くものの、政府の各種政策などから賃金上昇の動きは進むとともに、建設コストの高止まりも一巡するとみられ、底堅く推移するものと考えられます。また、企業の設備投資につきましても物価高の影響を受け投資の着手には慎重になるものの、投資意欲は堅調であると考えられ、底堅い動きになるとみております。

 一方で、国内の経済情勢から調達コストの面で厳しい環境が続くとみられるとともに、人手不足により建築工事物件が減少するなどのリスクも有する状況が予測されます。

 不動産賃貸事業における事業環境につきましては、コロナ禍解消後において、外国人を含めた人流が活性化していく中で、入居者のニーズに適切に対応していくことが求められるものになると考えております。

(3) 経営戦略と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社は、先行きの見えない経営環境の中で、企業基盤を強化し、社会貢献や暮らしを豊かにする製品を提供することで、社会へより高い価値を提供し、必要とされ続ける企業となるべく挑んでまいります。

 建築関連製品事業では、成熟した国内市場において、自社製品の価値を高め、需要を創造し囲い込んでいくことが課題となっており、それとともに新製品開発や新市場を開拓し、育てていくことが求められます。また、成長著しい海外市場においても、その多様な文化へ対応していくことで市場開拓を進めていくことが必要となっております。

 当事業におきましては、市場調査に注力するとともに、既存製品を新しい用途に合う形に改良し、あるいは新製品開発をもって対処することで、従来になかった需要の獲得に取り組んでまいります。また、開発、製造、販売で連携して、自社の持つ競争優位点を洗い出し、かつ積極的な設備投資に取り組み、環境や社会の課題に向き合う体制を構築してまいります。

 厳しい状況が見込まれる調達コストについては、部品、部材の共通化やシステムの統一、事務処理業務の集約化などによって原価低減を図ってまいります。また、生産及び在庫拠点の見直しなどから物流の効率化、製品の短納期化に努めるとともに、品質の向上に取り組むことで付加価値を高め、価格へ適切に反映させていくことにより対応してまいります。

 不動産賃貸事業におきましては、老朽化対策と物件の稼働率を高めることで、安定した利益率を確保することが課題となります。

 これらの課題に対しましては、各物件の入居率を高めるべく需要獲得に努めるとともに、物件の稼働状況を高い水準で維持できるよう、居住者のニーズに合わせた補修や設備投資に取り組んでまいります。

(4) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社では、収益性を改善するため、変化し続ける社会に応える高付加価値製品の提供により、高い収益を獲得することに取り組んでまいります。この改善を判断する指標として、限界利益(売上高から変動費を控除した利益)及び売上高経常利益率を重要視しております。

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