企業兼大株主タムラ製作所東証プライム:6768】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは、「オンリーワン・カンパニーの実現」をスローガンに、タムラならではの「オンリーワン技術」で市場ニーズに応える製品づくりを進めています。

 当連結会計年度は、各事業において中期経営計画で掲げる「パワーエレクトロニクス」・「モビリティ」・「IoT」という3つの成長市場に向けた製品開発を進めると共に、既存の事業部門の枠を越えた全社未来開発を推進しました。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動は、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

電子部品関連事業

54

電子化学実装関連事業

314

情報機器関連事業

55

報告セグメント計

424

全社(共通) (注)

363

合計

788

(注) 「全社(共通)」の区分は、各セグメントに配分できない未来開発研究費用です。

① 電子部品関連事業

 パワーエレクトロニクスとモビリティ関連において、市場拡大が期待される製品の開発を強化しました。

 主な研究開発内容と開発成果は次のとおりです。

・大電力パワースイッチング半導体の駆動に使用するゲートドライバモジュールの開発を進めています。IGBT、SiC-MOSFETのどちらにも対応可能で、機器の設計が大幅に簡素化されます。次世代パワー半導体での使用を想定した、高耐圧・高周波対応モデルの開発を進めています。

・電流センサは、省エネ・創エネ・蓄エネなどの場面で使用されることを想定して開発を進めています。電流レンジ・精度レンジなどのラインナップを充実させました。

・世界的なEV市場の拡大に向けて、充電用トランス・コイル(車載用・定置用)の開発を進めました。

 研究開発費用は、5千4百万円です。

② 電子化学実装関連事業

 パワーエレクトロニクス・モビリティ・IoTの各領域に対して、電子化学材料から実装装置までの幅広い分野で、技術開発・製品開発を推進しました。

 主な研究開発内容と開発成果は次のとおりです。

・パワー半導体チップ接合や基板下接合用に、新たな高耐熱接合材の開発を進めています。SiC、GaN、酸化ガリウムなど、高性能化が期待される次世代パワー半導体での適用を目指しています。

・車載機器用の高耐熱高信頼ソルダーレジストの開発を進めています。「DSR-2200ACRシリーズ」は、次世代車載基板に要求される過酷環境下での耐塗膜クラック性、耐熱性、絶縁信頼性、密着性などの長期信頼性に優れている製品です。

・リフロー装置は、更なる省エネ化、高速段取り替えや予防予知機能などに関して開発を進めています。

 研究開発費用は、3億1千4百万円です。

③ 情報機器関連事業

 ネットワーク化や多様化する情報サービスのニーズに対応した製品開発を推進しました。

 主な研究開発内容と開発成果は次のとおりです。

・フルIP対応音声調整卓「NTXシリーズ」を開発しました。NTシリーズで培った、システム内の電源、伝送経路、同期信号の2重化などの信頼性を継承し、信号処理部の集約化を図ったモデルです。音声通信には、ST-2110を採用しIP化を実現しました。信号処理部(X-CORE)の冗長構成、信頼性を確保。PTPマスターを持たないシステムへ対応できるよう独自の音声同期モードに対応します。

・「NT MATRIX」は、DSPエンジンを搭載し、純粋な音声信号分配、PCからルーティングマトリックスだけではなくミックスおよび信号処理も可能な汎用オーディオインターフェースユニットです。国際放送機器展2023では、新たに開発したリモートフェーダー、スイッチパネルとの組み合わせによるOTC(One Touch Controller)システムおよび直感的な操作でカスタマイズが可能なGUIソフトウェア「Custom UI」を展示しました。

 研究開発費用は、5千5百万円です。

④ 未来開発関連事業

 当社創業100周年とその先を支える新製品新市場の創出に向けて。事業部横断による研究開発を進めています。カーボンニュートラル社会の実現に向け、ワイドバンドギャップパワー半導体が期待されていますが、その性能を十分に発揮するためには、トランス・リアクタなどの磁性部品や、パワーエレクトロニクス回路の技術進化が必要不可欠です。特に、当社が保有する素材技術に着目し、独自のコア技術の強みを生かすことで、高周波化や大電流化が進む将来のエレクトロニクス市場において期待される新製品の開発を産学共同で進めています。

 研究開発費用は、3億6千3百万円です。

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