タカトリ 【東証スタンダード:6338】「機械」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「創造と開拓」の社是と「世界に誇れる独自技術を製販一体となって構築し、最良の製品とサービスを提供し、人々の暮らしを豊かにする」の企業理念の下、ユーザーニーズを先取りした新規特徴製品の開発、高精度・高品質を目指した高付加価値製品の開発及び将来成長が期待できる製品の創出を行う「開発先行型企業」を目指しております。
(2) 経営戦略等
当社グループの中長期における経営戦略は、ますます厳しさを増すグローバル競争に勝ち抜くため、原価力の強化を重要課題の一つとして位置づけ、中国での現地生産及び海外調達比率を高めるなど競合・競争戦略を見つめ直し更なる高収益体質づくりを推進することにより、売上・収益ともに県下ナンバーワン企業へと発展することを目指します。
また、基本方針といたしましては(ⅰ)髙鳥王昌が唱えた創造と開拓の精神を「越えて行くモノ」に置き換え、社会の発展に寄与していく(ⅱ)顧客の立場に立って、新規事業開拓、オリジナル製品開発、 周辺機器ラインナップを行う(ⅲ)オリジナル製品の開発をリードする営業活動を行い、営業を支えるサービス体制の構築と事業化を行う(ⅳ)組立、調整、サービスに力点を置いたものづくりを行うを掲げて、企業価値をより一層高めるとともに確固たる企業基盤を築き、当社の経営ビジョンであります「信頼されるタカトリ」を目指します。
●コア技術の更なる強化
当社グループの戦略的コア技術である「8つのコア技術」(貼付、真空、搬送、切断、制御、研磨、計測、剥離)の各技術を更に強化し、スローガン「The Power of“T”Technology Trust Teamwork」の下、「製品の独自性」や「製品の強さを極める」ことに注力し、現状事業の付加価値を高めるとともに、「8つのコア技術」をベースに(ⅰ)有望事業機会を目指した技術力の強化(ⅱ)強い技術の他製品への水平展開(ⅲ)他社との技術提携及び協業化による新製品の開発(ⅳ)既存製品の進化などに積極的に取り組んでまいります。
●内部管理体制の強化及びリスク・マネジメントの強化
会社法で定められた「株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するための体制」を確立するため、内部統制システムの構築を核に、リスク・マネジメントの強化による危機管理(危機防止)の浸透、コンプライアンスの周知徹底等を推進いたします。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、安定した利益率の確保と財務体質の強化を目指して経営努力をしてまいります。
ROE(自己資本当期純利益率)10%以上、売上高総利益率の向上を目標としております。当連結会計年度のROEは21.4%となり、2022年9月期連結会計年度以降、経営目標を達成しておりますが、今後も安定した収益体質の確立を目指し、ROEの継続した上昇およびPBR(株価純資産倍率)の向上を目指していく所存です。
(4) 経営環境及び事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループが関わる電子部品業界につきましては、新素材加工機器では、SiCパワー半導体は、自動車・電装品およびエネルギー関連事業に向けた需要が旺盛で、2025年以降は主な半導体メーカーによる設備投資も完了し、量産体制が整う見込みとなっております。また、GaNパワー半導体の主な市場は、高速充電用ACアダプタやサーバ用電源向けに加え、今後は電気自動車向けオンボードチャージャーやDC-DCコンバーターなどへの活用に期待が高まっております。
半導体市場では、データセンター向けAI半導体市場が急速に拡大しており、AI用GPUをはじめとする同分野向けの製造装置に対する需要が今後も好調に推移するものと見込まれております。また、米中関係悪化の影響により主要部品の調達が難しくなっている中国においては、AI半導体の国産化に乗り出しており、堅調なパワー系半導体向けとともに、中国半導体メーカーからの活発な装置需要が今後も続くものと予想されております。
ディスプレイ製造機器では、AR・VR用フラットパネルディスプレイの出荷数は拡大傾向にはあるものの、従来予測を下回ると見られており、同機器向けのフィルム貼付機の販売もその影響を受けるものと見られております。また、中国や欧州で電気自動車販売の勢いが鈍化するなど、2024年中の車載用ディスプレイ世界市場の伸びは微増に留まるものとみられ、コックピット用などの高付加価値品向け装置の需要も同様の影響を受けるものと予想されております。
繊維機器市場につきましては、国内では少子・高齢化の進展等により、衣料品等の大幅な需要増は見込めないものの、欧米の富裕層向けや東南アジア等の新たな中間層・富裕層向けの需要増が期待されております。
医療機器市場につきましては、医療機器のODM市場の拡大が見込まれるとともに、開発した医療機器のOEM供給が堅調に推移するものと予想されます。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
より高精細・低価格という顧客の要望に応えるべく、常に原価力の強化を意識し、オリジナル製品の開発を引き続き行っていくと同時に、お客様の発展に応えるべく「世の中に無いモノを創る」ことを我々の企業価値と捉え、世界を舞台として挑戦し、常に時代に先駆け、お客様の多様化するニーズに、当社独自の技術でソリューションを提供してまいります。
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