タカキュー 【東証スタンダード:8166】「小売業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、創業以来の「お客様最優先」の経営理念のもと、「Enjoy Fashion! Enjoy Life!」をテーマに掲げ、「ファッションアパレル専門店をコアとしたライフスタイル提案企業」として独自のポジショニングにおいて、日本を代表するファッション専門店となることを目指しております。
(2)経営環境及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、2024年3月28日付にて事業再生計画を公表しております。当計画は、2025年2月期に約20億円の金融支援と約5億円のグロースパートナーズ株式会社の出資により債務超過の解消と上場維持、更にグロースパートナーズ株式会社との事業提携による、同社の有する知見やサポート機能・ネットワーク等を活用し、MD改革、OMO推進、顧客の囲い込み等の施策に取り組み、収益の改善を図るとともに、財務体質の改善を行い、事業の再生を図ることを主要な内容としております。計画数値は以下のとおりとなります。
| 実績(百万円) | 計画(百万円) | ||||
2024/2期 | 2025/2期 | 2026/2期 | 2027/2期 | 2028/2期 | 2029/2期 | |
売上高 | 10,026 | 9,884 | 9,856 | 9,908 | 9,908 | 9,908 |
経常利益 | 52 | 239 | 158 | 198 | 214 | 277 |
純資産 | △1,915 | 622 | 729 | 836 | 959 | 1,146 |
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、2022年2月期末にて債務超過の状態となったため、上場廃止に係る改善期間入りをしており、同改善期間の期限である2024年2月末日時点では依然として債務超過の状態が続き、上記改善期間中には上場維持基準に適合できず、監理銘柄(確認中)に指定されておりました。
また、当社は2024年2月29日時点において、スタンダード市場における上場維持基準のうち「流通株式時価総額」については基準を満たしておりません。
当社は、当該事象を解決するための対応策として、取引金融機関による約20億円の金融支援及びグロースパートナーズ株式会社による約5億円の出資による債務超過の解消、上場維持を含む事業再生計画を実行してまいります。
当社は上場維持のため、事業再生計画に係る審査を東京証券取引所に申請しておりましたところ、2024年4月10日付にて、当社の事業再生計画が、純資産の額が正の状態になることを計画しているものとして認められたことから、2024年4月11日付で、監理銘柄(確認中)は解除されました。
当社は、株式会社地域経済活性化支援機構より買取決定等の通知を受け、取引金融機関より債務免除等の金融支援に関する同意を頂いたことから、2024年5月23日付で取引金融機関より債務免除等が実行されました。これに伴い、2025年2月期第1四半期において債務免除益約15億円を特別利益に計上する見込みであります。また、同日に実行された第三者割当による約5億円の資金調達と合わせ、債務超過を解消し、財務基盤が確立したものと考えております。
当社は、グロースパートナーズ株式会社の支援を受けることにより、同社のBtoC型ビジネス、ECビジネスに関する知見、専門家によるマーケティング等のサポート機能、社外関与先との提携・連携等といったシナジー創出の機会を最大限活用し、MD改革、OMO推進、顧客の囲い込み等の施策に取り組み、事業の再構築を図ってまいります。
『中期目標』
「他社とは差別化された最先端レベルの専門店への変革を実現」
販売チャネル・商品ポートフォリオの改革により新生タカキューを創造
(事業戦略)
MD改革
・オフィスカジュアル化に対応すべく、ストレッチ、軽量等の商品開発
・季節性の変化に対応すべく、季節MDの根本からの見直し
・原価高騰に対応すべく、中・高価格帯の価格見直しと、オーダースーツラインナップの強化
OMO推進
・粗利率向上、在庫・賃料・人件費削減に向けて、実店舗とデジタルを融合した売場改革
顧客の囲い込み
・OMO店舗からECへの誘導・定着強化、会員のEC活用促進によるEC売上拡大
・自社ブランドのファン拡大に向けて、SNSを活用した情報発信等のウェブマーケティング
・「モノ消費」→「コト消費」の観点で、自社商品の着用により実現、満たされる場面を連想させるマーケティング
(組織運営体制)
当社は、取締役会の監査・監督機能を強化することを通じてコーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、迅速な意思決定及び機動的な業務執行を行うことを目的として、2024年5月30日付にて、監査役会設置会社から、監査等委員会設置会社に移行いたしました。
加えて、執行と監督の役割の明確化及び業務執行機能の強化を目的とした執行役員制度を導入いたしました。
あわせて、事業再生計画を着実に遂行する体制を整えるために、2名の新任取締役が就任いたしました。
(グロースパートナーズ株式会社の役割)
グロースパートナーズ株式会社は以下の役割を担います。
・当社への出資による資本の維持・増強
・当社への役員派遣及びガバナンス体制の強化
・当社の安定的な事業運営の支援及び経営ノウハウ、リソースを活用した事業の再構築
・当社に対するハンズオン支援(企業価値向上に向けた事業施策完遂のサポート)
当社は、以上の事業再生計画を完遂することにより、事業の継続と営業効率の向上を図り、事業構造改革およびDX推進、コーポレートガバナンスやサスティナビリティへの取り組み強化等を実行し、事業の再建によるタカキューの完全復活を実現し、ステークホルダーの皆様のご期待に応えるよう、企業価値の向上に誠心誠意努めてまいります。
- 検索
- 業種別業績ランキング