ゼロ 【東証スタンダード:9028】「陸運業」 へ投稿
企業概要
(1) サステナビリティに関する基本方針
持続可能な社会の実現に向けた課題の複雑化やステークホルダーの価値観の多様化に伴い、ESG(環境・社会・ガバナンス)を重視した経営や経済価値と社会価値の双方を創出するサステナビリティ経営がより一層求められていると認識しており、当社グループも事業活動を通じ、「世界を未来に繋ぐこと」「誰一人取り残さないこと」「現在の世代だけではなく将来世代も一人ひとりが豊かな暮らしを築けること」に貢献することを責任をもって取り組んでまいります。
(2)サステナビリティに関する取組
①ガバナンス
当社では取締役会の監督のもと、執行役員会やリスク管理委員会において、気候変動や人的資本含む重要課題を協議・検討しております。具体的な取り組みについては、毎年各部門より予算ヒアリングを経て、事業計画に組み込まれ実行されております。各種施策の進捗は、執行役員会などにおいて報告、議論がなされ、必要に応じて取締役会に報告されております。
②戦略
a.気候変動に係る戦略
事業運用の側面では、輸送デジタル化(LDX)を推進し、積載率を向上させることや、陸上輸送から海上輸送へのモーダルシフトを進めることで、GHG排出量の削減に貢献してまいります。
また、投資の側面では、エンジンを止めていても荷扱いができる新型キャリアカー「Zモデル」の導入を進めることや、物流拠点にLED電球を導入することで、GHG排出量の削減に貢献してまいります。
さらに、サプライチェーンの一環として、完成車メーカーのEV化に対応することや、電力会社向けのバイオマス発電用燃料の港湾荷役を通じて、GHG排出量の削減に貢献してまいります。
b.人的資本に係る戦略
<人財確保・育成方針>
当社グループは、主に自動車流通やモビリティに関わる総合的なサービスを提供する企業として、人財の確保・育成を経営の重要項目として位置づけており、従業員が会社と共に成長できる組織づくり・取り組みを進めております。
労働人口の減少に伴い、人財不足が懸念される中、乗務職・事務職・整備職等、多様な職種において、新卒者や専門性の高い中途人財の採用・労働環境整備等を通じ、事業成長に必要な機能強化、将来の事業成長を支える人財の確保に努めております。
また、従業員一人ひとりの成長につながる人財育成・教育に取り組むことで、自律的なキャリア形成をサポートし、OJTを通じてより多くの役割を担いながら、業務経験を積み重ねることで成長の機会を作っております。
性別・年齢・国籍等を問わず、多くの人財を成長させることにより、組織の活性化に取り組んでまいります。
<社内環境整備方針>
当社グループは、今中期経営計画にて「あらゆる品質の向上」を掲げ、人的品質の向上に向けて「健康で安心して、いきいきと働ける環境の実現」を目指して取り組みを進めております。
また、公道を職場する事業者として、ステークホルダーの皆様に安心・安全を提供するため、安全講習や経験豊富な乗務職による添乗教育を日常的に実施しております。
さらに、多様性確保の取り組みにあたっては、女性乗務職と役員の意見交換等を通じて、多くの要望・改善点等を把握するとともに、一人ひとりの個性・価値観を尊重し、それぞれがやりがいをもって働ける職場環境の充実を図っております。
加えて、物流の2024年問題に対応すべく、分業の推進、付帯業務の削減、ワークライフバランスの向上、働き甲斐のある職場作りを進めてまいります。
③リスク管理
当社グループでは、リスク管理委員会が主管となり、全社的なリスク(潜在・顕在問わず)を把握し、管理する体制を構築することで、リスクマネジメントに取り組んでおります。また、気候変動関連リスクに関してはグループ戦略本部経営企画部が主管となり、人的資本関連リスクに関しては人事部が主管となり、リスク&オポチュニティーを整理した上で、リスクを低減させるための取り組みやKPIや目標値の設定を進めております。
④指標及び目標
目標値を定めるべき指標につきましては、2024年7月から始まる中期経営計画にて目標設定してまいります。
なお、指標の実績値は以下のとおりです。
a.気候変動に係る指標
| (単位:t-CO2) |
| 実績(当連結会計年度) |
GHG排出量(燃費法):Scope1 | 51,032 |
| (単位:両) |
| 2023年6月 |
新型輸送機材「Zモデル」累計導入台数 | 28 |
b.人的資本に係る指標
<従業員数:1,875人>
| (単位:人) | |
| 実績(当連結会計年度) | |
| 男性 | 女性 |
管理職・事務職 | 571 | 163 |
乗務・構内・整備職 | 1,101 | 40 |
<年間採用人数:144人、内)中途採用人数:131人>
| (単位:人) | |
| 実績(当連結会計年度) | |
| 男性 | 女性 |
管理職・事務職 | 7 | 5 |
乗務・構内・整備職 | 126 | 6 |
<三年以内離職率:21.1%>
| (単位:%) | |
| 実績(当連結会計年度) | |
| 男性 | 女性 |
管理職・事務職 | 3.9 | 11.1 |
乗務・構内・整備職 | 26.7 | 11.1 |
<有給休暇平均取得日数>
| (単位:日) |
| 実績(当連結会計年度) |
有給休暇平均取得日数 | 12.3 |
(注)上述の数字は、株式会社ゼロ、株式会社ゼロ・プラス東日本、株式会社ゼロ・プラス関東、株式会社ゼロ・プラス中部、株式会社ゼロ・プラス西日本、株式会社ゼロ・プラス九州の従業員(臨時雇用者を除く)を対象としております。
⑤今後の方針
今後当社グループとして、地球規模の社会・経済全体のサステナビリティに貢献することと合わせて、企業としての持続的な成長を目指し「物流の2024年問題への取り組み」「グリーン化・デジタル化・ニューノーマル」への取り組みを主軸に、「交通安全」「地域貢献・産業スポーツ振興」にも寄与してまいります。
その実現に向けて、顧客、取引先、従業員、株主はもちろん、環境や社会とのエンゲージメントも非常に重要であると考え、サステナビリティを重視した経営を実践してまいります。
その実践に際して、当社は~品質~「お客様に安全で良質な輸送・サービスを提供すると共に、お客様の期待以上のサービスを創造することにより、豊かな社会の発展に貢献する。」を経営理念とし、ESGを経営の重点課題と位置づけ、お客様や従業員の満足度向上も含め、全てのステークホルダーに共感いただける「品質」の実現を目指して企業活動を行ってまいります。また今後、策定する中期経営計画などの事業戦略においては、企業を取り巻く環境の変化、気候変動など環境問題の顕在化、生産年齢人口減少に伴う人的資本の希少化、ガバナンス・地政学的リスクなどに対応する非財務情報を充実させてまいります。
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