セイノーホールディングス 【東証プライム:9076】「陸運業」 へ投稿
企業概要
セイノーグループの根底には、創業から現在までの持続的な成長の基盤となった経営理念「会社を発展させ、社員を幸福にする」が脈々と流れております。その理念の達成には、「誰かのお困りごと」すなわち「社会課題」の解決という価値を創造し、社会とともに成長していくことが必要であると考えております。
私たちセイノーグループは社会と共存し、持続的に成長するために優先して取り組む7つのマテリアリティ(重要課題)を特定しております。マテリアリティ(重要課題)の解決に向け、サステナビリティ推進にかかわる基本的な方針を定めて、取り組んでおり、当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
〈サステナビリティに関するマテリアリティ〉
| マテリアリティ(重要課題) | 取り組むテーマ |
1 | 持続可能な地球環境への貢献 | CO₂排出の少ない事業活動の推進 |
2 | 安心・安全な職場環境づくり | 安全風土の構築に向けた従業員教育 |
3 | 多様な人が活躍する組織づくり | 多様性の尊重と柔軟な働き方の推進 |
4 | 輸送事業を通じた社会貢献 | BCP対策の推進 |
5 | 社会課題解決型事業の推進 | 輸送サービスによる社会課題への貢献 |
6 | 責任ある企業運営 | 従業員への教育 |
7 | 持続可能な企業風土の醸成 | 従業員の認知度や理解度を向上 |
〈サステナビリティ推進にかかわる方針〉
※環境方針:国家社会に貢献するとともに、地球環境対策に積極的な取り組みを推進するための方針です。
※倫理綱領:社会の一員として法令を遵守するとともに、社会から信頼される企業となるための方針です。
詳細につきましては当社ホームページをご参照ください。
https://www.seino.co.jp/seino/shd/environment/sustainability/
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
気候関連のリスクや機会の分析を行うために発足した「カーボンニュートラル推進プロジェクト」を発展させ、2022年7月にサステナビリティ推進部を設置しております。
当社グループのサステナビリティに関する方針、マテリアリティ、TCFDなどの重要な施策は、サステナビリティ推進部で起案しており、起案されたサステナビリティ関連の施策は、取締役会ならびに付随する会議体で審議・議論され決定されております。
また、気候変動を中心とした事業に及ぼすサステナビリティ関連のリスクや機会については、その他のリスクや機会と同様に扱われており、リスク管理委員会にて議論され、管理されております。
(2)戦略
セイノーグループは前述のとおり、7つのマテリアリティ(重要課題)を特定し、サステナビリティ推進にかかわる基本的な方針を定めて、マテリアリティ(重要課題)の解決に取り組んでおります。
気候変動への対応については、特に重要な経営課題であると認識しており、2021年度よりTCFDに基づくシナリオ分析を開始し、当社の事業に及ぼすリスクや機会を予測し、適切な対応をしていくことで、当社グループの持続可能性が高まると考えております。
また、シナリオ分析の実施により、事業への財務的影響について2050年までの期間内に想定される利益への影響額を1.5℃、4℃シナリオで算定しており、影響額が大きいと特定したものは以下のとおりであります。
| 予想される現象 | 想定される影響 |
移行リスク | 炭素税の導入 | CO₂排出に対する課税によるコスト増 |
次世代トラックの開発 | 車両取得、充電等の設備取得によるコスト増 | |
燃料調達コストの増加 | 脱炭素燃料の使用や化石燃料価格上昇によるコスト増 | |
物理リスク | 集中豪雨、洪水など天災 の増加、海面上昇 | 施設の補修、沿岸部の拠点移転に伴うコストの増加と被災施設が使えなくなり、被災地への輸送が滞る等 |
(3)リスク管理
当社ではリスク管理委員会を設置しており、コーポレート推進部担当役員をリスク管理委員長とした組織横断的な委員会体制のもと事業運営にあたり予想されるリスクを明確にするとともに社内周知を進め、全社共通認識のもと未然防止とリスクの低減に取り組んでおります。
リスク管理委員会については、四半期ごとに開催され、想定される具体的なリスク特定を行い、リスク一覧表に定め、影響度と発生可能性をもとにリスクの重要性を評価し、重要性に応じて取締役会へ報告、審議を実施しております。
サステナビリティに関連するリスクについてもその他のリスクと同等に取り扱われ、リスク管理委員会で選別、評価、管理されております。
(4)指標及び目標
気候変動への対応については、特に重要な経営課題であると認識しており、当社グループの事業活動を通じて排出されるGHG排出削減を推進するためにScope1、Scope2を対象に目標を設定しております。
〈GHG排出削減目標〉
| 2030年度目標 | 2050年度目標 |
Scope1(自社の直接排出) | 35%削減(2013年度比) | カーボンニュートラル |
Scope2(自社の間接排出) |
※Scope1、Scope2は、「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」(昭和54年法律第49号)、「地球温暖化対策の推進に関する法律」(平成10年法律第117号)で定められた算定方法及び排出係数により算定しております。
※上記気候関連財務情報開示の詳細については、当社ホームページをご参照ください。
https://www.seino.co.jp/seino/shd/environment/tcfd/
また、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針、当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
当社は、多様な視点や価値観が重要であるとの考えの下、女性の採用時女性比率の向上や外国人採用を含め、ダイバーシティーの推進に努めています。但し、中核事業の輸送事業における商品特性が重量物運搬等も含まれており、労働関係法令により女性の従事が制限されている分野にて、全社員に占める女性社員比率は8.0%となっております。こうした背景により、女性の管理職登用の前段としてまずは管理職候補職種の事務職の新卒者採用において、女性比率30%を目途として取り組んでおります。
また、外国人については中核の輸送事業での雇用適用外ながら、管理職候補の事務職の新卒者採用において、外国人比率5%を目途として取り組んでおり、中核会社である西濃運輸株式会社では前年度は5.8%の採用となりました。
尚、中途採用については従来からその採用数が多く、既に管理職の中途採用者比率は50%を超えるため特に今後の目標は定めておりません。かねてより当社の人材確保は中途採用が中心のため今後も継続する中で、人材育成部門によって理念浸透並びに、様々な職種にも対応すべく多様な研修コンテンツをオンデマンドで提供し、全社員の受講を促すことで当社使命である価値創造実現を図っております。
指標 | 2025年度目標 | 実績 |
定着率の向上 | 98.0% | 93.2% |
セイノーマンベーシック研修受講 | セイノーグループ100% | 西濃運輸100% |
一人当たりの年間教育時間 | 300分/人 | 150分/人 |
今後については、特定しております7つのマテリアリティ(重要課題)について、定量目標の策定をすすめ、当社グループ内のサステナビリティ推進および実行につなげて参ります。
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