スマレジ 【東証グロース:4431】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。当社はユーザーの嗜好をとらえ、他社との競合において比較優位に立ち、持続的に成長するため、以下の内容を対処すべき課題としてとらえ、その対応に取り組んでまいります。
(1) 会社の経営の方針
当社は、「いい未来をつくる」を企業理念としており、単純に「未来」とするのではなく「いい未来」とすることで "誠実さ" や "社会的責任" を表現しました。ここで言う「いい未来」とは、お客様、株主、経営陣、従業員、そしてその家族など、企業活動に関わるすべての人のための「いい未来」を意味しています。「つくる」ということばには、"積極性" や "情熱" を表現しており、未来を創造するのは自分たち一人ひとりであると自覚する姿勢を表しています。当社の企業活動が、人間にとって明るくより良い未来につながることを理念としています。
また「OPEN DATA, OPEN SCIENCE!」を経営理念としており、POSデータのオープン化を通じた収益性の向上を目指し、データ・ドリブン経営で社内の生産性を向上させることを目指します。
(2) 目標とする経営指標
当社は、継続的な成長性を重視しており、売上高の対前期増加率及びARR(年間経常収益)を重要な経営指標としております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社は、長期ビジョン「VISION2031」において、アクティブ店舗数30万店舗、2~39店舗を展開する国内の中規模層での市場シェア38%、国内市場全体のシェアとしては14%を目標に、POS市場において国内トップを目指しております。継続的な高成長を実現するため、中期経営計画においてARRの計画値及びARRの増大計画を以下のように策定しております。
① ARRの計画推移
2024年4月期 55.9億円(実績:59.3億円)
2025年4月期 72.7億円
2026年4月期 94.6億円
② 契約件数の増大
新規ユーザーの獲得のため、以下の3つの施策を実施します。
・市場細分化戦略によるターゲットの強化
「小売店」「飲食店」の大分類だけだったセグメントを「業種・業態」や「規模」で細かくセグメントすることでセールス&マーケティングの効率化を図ります。ターゲットの業種・業種で求められるニッチ機能をアプリマーケットで提供し、ターゲットへのアプローチを強化します。
・EC事業者へのアプローチ
リアル店舗とEC店舗を在庫連動することで、POSレジの枠を超えたEC時代の店舗ツールとして、EC事業者にスマレジ利用を促進します。
・S&M投資の継続
CMや食フェスへの協賛などの認知獲得や、オンラインマーケティングや展示会などのリードナーチャリング、ショールームの増床やオンライン商談窓口の増設などのインサイドセールス及びフィールドセールスの強化により、新規顧客の獲得を目指します。
③ 顧客単価の拡大
・アプリマーケットの活性化
開発パートナーとの連携強化によりアプリ数を増やし、業種に特化したニッチ機能の提供により、顧客単価向上とカスタマーエクスペリエンス(CX)向上を目指します。
・決済サービスの強化
GMVを源泉とした収益モデルの拡大とPOSサービスとのセット販売を中心としたスマレジとのクロスセル展開により顧客単価の向上を目指します。
・タイムカードの機能強化
スマレジが得意とする小売・アパレル・飲食向けの機能強化に加え、従業員管理や勤怠給与管理全般を強化することで、業種を問わないCV獲得を目指します。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
① お客様のニーズに応える技術力やサービスの強化
スマレジのユーザーは毎年増加を続けております。ユーザーの潜在的ニーズやユーザーが当社サービスを使用して生じた新たなニーズを抽出し、当社サービスの機能に反映させていくことが当社の強みであり、これが競合他社との差別化の要因となっております。お客様のニーズを迅速かつ的確に抽出できるようお客様の意見を取り入れる機会を増加させ、当社サービスの機能に適時に反映できるように、当社の技術力の強化に努めてまいります。
② 技術者(ソフトウェアエンジニア)の確保について
当社システムの安定稼働のためには、日常的なメンテナンスと社内でのテスト運用が必要であり、それらを運用する技術者の確保は、必要不可欠であると認識しております。一方で、システムの継続的なバージョンアップや、新規サービスの開発も並行して進められるよう、引き続き優秀な技術者の確保に努めてまいります。
ITソリューションの成長スピードに反して、技術を支えるエンジニアの数は慢性的に不足しています。そこで当社は「スマレジ・テックファーム」を立ち上げ、IT人材の発掘・育成を行い、技術者全体の数の増加及び優れた技術者の育成にも注力してまいります。
③ 組織力の強化
2025年4月期はいよいよ設立20周年の節目となります。売上高は100億円の大台に乗る計画であり、ますますの組織体制の強化が必要となります。販売部門をはじめとした全部門を対象に、積極的な採用活動を実施し、新入社員に対するオンボーディングを強化することで、事業の拡大と企業の成長スピードに耐えうる組織の構築につとめてまいります。
④ コンプライアンス体制の強化
企業活動においては高い倫理観が求められており、コンプライアンス上の問題は経営基盤に重大な影響を及ぼすものであると考えております。ユーザーや社会からの信頼向上のため、今後もコンプライアンス体制の強化を図っていく方針であります。当社では、従業員に向けての定期的なインサイダー取引の防止に関する研修の実施や、内部通報制度の整備等、コンプライアンス体制の強化に引き続き対応してまいります。
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