スター・マイカ・ホールディングス 【東証プライム:2975】「不動産業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、これまで中古マンションを取り巻くお客様のニーズにいち早く着目し、前例のないビジネスモデルで堅実な成長を遂げてきた企業として、「Find the Value」をコーポレートスローガンとしております。これは、中古マンションという今あるものに目を向け、眠っていた価値に光を当てることによって、これからも日本の住宅のあり方に寄り添い、常識にとらわれない価値を創造していくということを意味しております。
また、「“作る”から“活かす”社会の実現へ」を企業理念(ミッション)に掲げ、地球の限られた環境資源を有効活用するべく、今ある住まいをもっと活かし、より便利でより快適な住宅の再生・流通を推進すべく挑戦しております。住宅の再生・流通を通じて、多くの人々が「より良い価格でより良い暮らし」を手に入れ、持続的で活力のある社会が実現することを目指しております。
(2) 経営戦略等
当社グループは、新たに中期経営計画「Find the Value 2026」を策定し、「ROE(自己資本利益率)の向上」と「WACC(加重平均資本コスト)の適正水準維持」により企業価値を最大化すべく、3つの戦略を着実に遂行してまいります。なお、中期経営計画「Find the Value 2026」の詳細に関しては、2024年1月12日に公表しております「中期経営計画策定に関するお知らせ」をご参照ください。
(中期経営計画の概要)
イ.対象期間
2024年11月期から2026年11月期まで(3カ年)
ロ.企業価値の最大化に向けた戦略
<事業戦略>
・オーナーチェンジ物件への回帰 |
・都市部シェア拡大 |
・リフォーム構造改革 |
・販売事業期間短縮(規律のある在庫管理) |
・ファンド化の推進 |
<財務戦略>
・活用キャッシュの最大化 |
・規律ある成長投資と株主還元 |
<IR戦略>
・IR体制の構築 |
・IR資料 / Websiteの刷新 |
・株主との対話強化 |
ハ.企業価値の最大化に向けた目標
・ROE | 12.0%以上 |
・WACC | 2.0% |
・営業利益率 | 10.0%以上 |
・EPS (1株当たり純利益)成長率 | 5.0%以上 |
・販売事業期間 | 1.5カ月~2カ月短縮 |
・販売用不動産残高 | 1,000億円以上 |
・自己資本比率 | 25.0%以上 |
・総還元性向 | 40.0% |
・PBR(株価純資産倍率) | 1倍以上 |
(4)経営環境
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、景気が緩やかに回復しており、先行きについてもその基調が続くことが期待されます。ただし、世界的な金融引締めや不透明な国際情勢等を背景とした海外景気の下振れや足下の物価上昇、金融資本市場の変動等のリスクに対しては、十分に注意する必要があります。当社グループの属するリノベーションマンション業界におきましては、公益財団法人東日本不動産流通機構によると、2023年11月度の首都圏中古マンションの成約件数は2,900件(前年同月比3.7%増)と6カ月連続、成約㎡単価は74.98万円(同7.6%増)と43カ月連続、成約価格は4,731万円(同7.1%増)と42カ月連続でそれぞれ前年同月を上回っております。なお、首都圏中古マンションの在庫件数は、2021年6月(33,641件)以降復調傾向にあり、2023年11月は46,993件と新型コロナウイルス感染症拡大前の水準(2020年2月(47,423件))に近づきつつあります。
翌連結会計年度以降は、物価上昇による家計負担の増加や、金融政策の見直しによる金利上昇等が予見される中、当面の間、不透明な経営環境が続くと予想されるものの、新築マンションの価格高騰や供給減を受けて、リノベーションマンションに対する底堅い需要は継続するものと考えられます。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
上記の経営方針・経営戦略等を実現するために優先的に対処すべき事業及び財務上の課題は以下のとおりです。
① 購入・販売戸数の拡大
当社グループは、主力事業であるリノベマンション事業の更なる発展へ向け、物件購入戸数・販売戸数を拡大する方針であります。購入戸数拡大においては、15,000戸を超える累積購入実績から培った独自の物件査定手法の一層強化及びエリア戦略の進化(首都圏エリア深堀及び地方中核都市への積極展開)が必要であると考えております。販売戸数拡大においては、お客様のニーズを捉えた商品ラインナップの拡充や、子会社仲介機能の一層の強化が必要であると考えております。
② 財務基盤の強化
当社グループは、不透明な事業環境下においても経営の安定性を維持するため、財務基盤の強化に努める方針であります。具体的には、ストック収入である賃貸総利益の維持に加え、フロー収入である販売総利益の増加に努め、内部留保の一層の蓄積を行うことが必要であると考えております。また、より一層安定した資金調達体制の構築へ向け、取引金融機関の拡大や、多様な調達手法の模索を行う必要があると考えております。
③ コンプライアンスの強化
当社グループは、常に法令等を遵守し、高い倫理観と社会的良識をもって行動することが、継続的に企業価値を高めるために最も重要であると考えております。関連する法令・制度が変革される中、常に企業としての社会的責任を果たすために、経営管理体制の強化に努めます。
④ サステナビリティ経営の実現
企業の社会的責任としてサステナビリティ経営が求められ、社会課題解決の取り組みにおいて企業が果たす役割がますます重要となっております。当社グループは、様々な課題を抱えた中古マンションの取得・リノベーション・販売活動を通じ、これらの物件を次の世代へ健全に承継していくことで、人・地域社会・不動産業界・地球環境にとってよりよい価値を創出してまいります。今後も企業成長を通じた社会課題の解決や持続可能な社会の実現への貢献を志向し、環境・社会・ガバナンスの観点に留意しつつ、社会に役立つ事業の創造に挑戦いたします。
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