スタジオアタオ 【東証グロース:3550】「小売業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針及び経営戦略
創業から、当社は、『ファッションにエンタテイメントを』を経営理念として、オリジナルバッグ・財布等の提供を通じて『お客様に非日常のワクワク感を提供すること』を目指しております。
当社は『トレンドに左右されない商品企画と、定番商品を人気商品化するノウハウ』を強みとして、O2O(※)の施策を活用しながら、自社が提供するオリジナルバッグ等の企画・販売を通してブランドの世界観を構築し、流行に左右されない『ブランドのファン』を生み出すことで長期的・安定的に収益を上げる事業の展開に取り組んでおります。これは、テーマパークのように統一された世界観の中で不変の定番商品や造形があり、お客様が非日常感を味わえる環境を創りだすことにも似ていると考えております。売れている商品を後追いするのではなく、自由な発想で独創的な商品を提案し、それらを人気の定番商品に育てるノウハウを使って、ブームで終わらない強固なブランド創りを目指しております。また、キャラクターとブランドを融合させたエンタテイメントビジネスの強化に向け、積極的な販売促進費の投資等を進めております。
当社は、店舗は原則として直営店による運営を行っております。店舗の販売スタッフをブランドPRの最前線の広告塔として考えており、販売スタッフは原則として正社員となっております。そして、創業者やデザイナーによる継続的な社内研修等を通じてブランドの本質を熟知した販売スタッフによる質の高いサービスを提供することによりリピーターの獲得に努めております。
さらに、O2Oの活用によるブランド戦略として、オフライン(店舗販売)とオンライン(インターネット販売)の連動及びそれを促進する販売スタッフによるブログ、SNS施策により、オンラインでブランドを知ったお客様がオフラインを訪れて買い物をしていただく一方で、オフラインでブランドを知ったお客様がオンラインを訪れて買い物をしていただくなどの双方向に回遊し、相乗効果を生むように取り組んでおります。
当社の主たる商品である鞄・袋物業界の小売市場規模は2022年度で約1兆3千億円であります(出所:株式会社矢野経済研究所「鞄・袋物市場に関する調査(2024年)」2024年3月13日発表)。上記当社の強みや戦略により、引続き当社グループの各ブランドの価値向上等に向けて取り組んでまいります。
※ Online to Offlineの略であり、オンライン(インターネット販売)とオフライン(店舗販売)が融合し、相互に影響を及ぼすこと。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
当社は、「新規販売チャネルの展開」「店舗とECのOMOの実現」「生産体制の強化」「人材の確保・育成」「模倣品等への対策の強化」「内部管理体制の強化」「財務体質の強化」を対処すべき特に重要な課題としており、その実現に向けて、引続き積極的に取り組んでまいります。
① 新規販売チャネルの展開
当社は、継続的な成長及び企業価値の拡大を図り、より多くの消費者ニーズに応えるため、海外進出、キャラクタービジネス、ライセンス事業等の新規販売チャネルの開拓を推進してまいります。そのため、システム投資、広告宣伝費等の追加費用が発生する可能性がありますが、消費者の購買行動の変化に対して適時・適切に対応するとともに、事業拡大に伴う新たなお客様層の獲得を通じて、経営の安定化に取り組んでまいります。
② 店舗とECのOMOの実現
OMO(※)の実現及びEC事業におけるさまざまな業務の効率化と最適化、一部内製化を実施することにより、各ブランド価値の向上を図るとともに売上及び利益を中長期的に拡大することに取り組んでまいります。
※ OMO(Online Merges with Offline)とは、店舗とECの融合を図ることにより、顧客体験を向上させることを目的としたマーケティング手法のことをいいます。
③ 生産体制の強化
当社では、お客様のニーズにより早く、確かな品質で応えることができるような供給システムを構築するため、技術指導等による生産管理委託先及び生産工場の育成に取り組んでまいります。
④ 人材の確保・育成
当社にとって、店舗従業員等の確保・育成は重要な経営課題であり、優秀な人材確保のため、様々な採用チャネルを活用していく方針です。当期においても新卒採用を継続して行い、店舗やECサイトの運営に必要な人材の確保に努めております。また、転勤のない正社員の採用や時短勤務を取り入れる等、雇用形態や働き方の多様化も図ってまいります。
⑤ 模倣品等への対策の強化
当社は、当社のブランドや商品と混同させてお客様に販売しようとする悪質な行為や当社の商品画像を悪用した詐欺サイト等については、お客様からの信頼を損ない、また、当社のブランド価値を毀損する可能性があると認識しており、この様な行為への対応を更に強化してまいります。
⑥ 内部管理体制の強化
当社の円滑な拡大を支えていくために、業況推移を常時正確に把握し、適時・適切に経営判断へ反映させていくことが、重要であると考えております。こうした観点から、内部管理体制の一層の充実、管理部門の体制強化を図ってまいります。
⑦ 財務体質の強化
当社は、経済環境の急激な変化等に備えるとともに、中長期的な安定成長を実現させるべく、財務体質の更なる強化を図ってまいります。
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