ジェイエスエス 【東証スタンダード:6074】「サービス業」 へ投稿
企業概要
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は「水を通じて健康づくりに貢献する」という経営理念に基づき、スイミングスクールの運営を中心とした経営を行っております。スクール会員の構成は子供会員が89.1%、大人会員が10.9%となっております。中でも大人の殆どが中高齢者となっております。
そこで、これらのことを見据え、子供に関してはスクールの全ての活動を教育事業の一環と捉え、装置産業化したフィットネスクラブとは異なる成長を目指しております。また、大人に関しましては水の物理的特性を生かした水中マシンの開発と水中マシンプログラムの制作を進め、水中運動をより楽しく、効果の高いものにすることにより、シニア会員の拡大を図りたいと考えております。
(2)経営戦略等
当社は、日本の経済成長戦略の一環として示されたいわゆる「コーポレートガバナンス・コード」の趣旨を踏まえ、同コードの基本原則で示された事項について、ひとつひとつ真摯に取締役会を中心に議論を行い、企業の持続的成長と株主価値の向上を図ってまいる所存です。
具体的な戦略としましては、競泳、飛び込み競技に7名の選手を輩出した2021年「東京五輪」に続き、本年開催の「パリ五輪」、そして2028年「ロサンゼルス五輪」、更には2032年「メルボルン五輪」においても複数の選手を送り込み、1つでも多くのメダルが獲得出来るように更なる選手強化を図りたいと考えております。
また、シニア会員の増員を図るべく、水中マシンの開発や、水中バイク、水中トランポリンを使ったプログラムの制作、また、水中ウォーキングプログラムの質的向上を図ることにより、少子高齢化社会への対応を進めてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、企業価値向上のためには、財務の健全性を維持しながら資本の効率性を高めていくことが重要だと考えております。中長期的には、内部留保を新規事業所の設備投資に充当し、利益の最大化を目指してまいりますが、同時に資本効率を高め、企業価値の向上を図ることを基本方針としております。
したがって、株主資本利益率いわゆるROEと配当性向を経営上目標とする重要な経営指標としてまいります。
また、上記重要な経営指標を実現するため、当社売上高の約8割が会費売上高であり、収益性指標として会員数を具体的な経営指標とし、既存事業所の会員数の底上げと新規出店により会員数の増大を図ってまいります。
(4)経営環境
スイミングスクール業界の経営環境は、財務体質の弱い企業の施設の閉鎖は今後も続いて行くと思われます。
しかし、現在の様な不確実な社会においては子供の育成に対する意識の高まりによって、少子化による影響があったにせよ、潜在会員の大きな落ち込みはないと思われます。
このようなことから、スイミングスクール施設の減少は業界規模において多少の縮小を招きますが、この10年余りは明らかにオーバーストア状態であり、需要と供給の面から見れば正常な状態に戻っていると見ることができると思われます。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社の中長期的な成長および企業価値・株主価値の最大化に向けて対処すべき課題は、以下のとおりです。
① 着実な事業所展開とM&A戦略の推進
当社は事業所で展開する事から将来の成長を見据え、既存施設の新築移転も含め年間2事業所程度の開設を着実に行っていける体制が必要であると考えており、物件情報収集ルートの拡大、各地域担当者との情報共有化の強化を図っております。
また、成長戦略としてM&A戦略を強化し、既存事業所以外の更なるエリア展開に注力してまいります。
② 高齢化社会を見据えた大人プログラムの充実
高齢化社会に対応するため、当社の基盤事業である子供会員をメインとしたスイミングスクール事業に加え、シニア事業の拡大が課題であると認識しております。
その課題に対応すべく、当社開発の水中バイク「Jパドルバイク」に水中トランポリン、水中ウォーキングプログラムを合わせたオリジナルの水中運動プログラム「バイポリン&ウォーク」を導入することでオリジナル性の高い水中運動プログラムを提供し、大人会員の集客にも注力してまいります。これらのプログラムは高齢者特有の関節痛の緩和、改善にも効果が期待でき、高齢者の健康増進、健康寿命の延伸にも役立てることで社会に貢献いたします。
③ オフィシャルサイトの充実による認知度向上およびブランディングの強化
習い事の多様化が進む中で、当社事業の認知拡大は急務と考えており、SEO対策やコンテンツマーケティング(オフィシャルサイト内にコラム掲載)などの施策により潜在顧客の掘り起こしを行います。
また、各事業所ウェブサイト内容の充実を図り、WEBによる認知拡大とブランディングの強化を推進します。
④ 人材の育成および確保
スイミングスクール業界の人材については業界全体として不足しており、今後の事業拡大に対して人員の育成および確保が課題となっております。
これらの課題について当社は求職者および従業員に対し、スイミングスクール運営企業で唯一の上場企業としての強みを生かした魅力ある労働環境の整備や教育環境の強化を図る事で質の高い人材の確保、指導力強化による競争優位性の確立、ワーク・ライフ・バランスの向上などを実現してまいります
- 検索
- 業種別業績ランキング