シップヘルスケアホールディングス 【東証プライム:3360】「卸売業」 へ投稿
企業概要
(1) 経営の基本方針
当社グループは、「SHⅠP」(Sincere(誠実な心)、Humanity(「情」の心)、Innovation(革新者の気概)、PartnerSHIP(パートナーシップ精神))の経営理念のもと“生命を守る人の環境づくり”をグループミッションとして、医療・保健・福祉・介護・サービスを事業ドメインと定め、医療機関のインフラを一括してエンジニアリングする「トータルパックプロデュース」による病院づくりを中心に、医療消耗品の販売、老人ホーム等の介護施設・調剤薬局の運営等、グループ全体でヘルスケア事業領域におけるあらゆるニーズを一括してソリューションいたします。
(2) 経営環境
新型コロナウイルスへの警戒感が後退し行動制限が徐々に緩和されたこと等により、経済活動の正常化に向けた動きが加速しました。当社グループの属する医療業界におきましては、同感染症への対策を継続しつつ、平時の病院運営における効率的で質の高い医療提供体制を実現するとともに、医療に従事する方々の働き方改革の推進等も求められる等、医療機関の経営状況は厳しさを増しております。
また、海外においても、日米金利差拡大による急激な円安の進行等による先行き不透明な状況が続いており、ロシア・ウクライナ情勢の長期化等に端を発する、エネルギー価格、原材料価格、物流コストの上昇等の物価の高騰、電装部品調達難による受注の縮小等の懸念が継続する経営環境となっております。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは創業以来、一貫して事業拡大を行っておりますが、グループ売上高1兆円の企業集団を目指して取り組んでまいります。今後とも海外への展開を含めた成長路線をベースとして資産の効率的活用、有利子負債と資産のバランス・財務基盤の強化を図り今後さらにキャッシュ・フロー重視の経営に取り組んでまいります。
また、当社グループは、2025年3月期を最終年度とする2023年3月期~2025年3月期の中期経営計画「SHIP VISION 2024」を策定しております。当中期経営計画における経営目標として、①コア事業の更なる高成長、②積極的なバリューの拡大、③機能強化戦略、④サステナビリティに対する取組み、の4つの重要施策を通じ、最終年度の2025年3月期において、売上高630,000百万円、営業利益26,000百万円を達成する計画です。
(4) 中長期的な会社の経営戦略
① トータルパックプロデュース事業
当社グループといたしましては、医療機関全体をコーディネートするヘルスケアエンジニアリングとこれを可能にするコンサルテーションを、どこにも負けない当社唯一のビジネスモデルとしてさらに進化させ、新規プロジェクトの拡大及びグループ間のシナジーを先導するとともに、ストックビジネスの開拓も図ってまいります。
また、商社系・メーカー系が連動した戦略的海外展開を図ってまいります。
② メディカルサプライ事業
当社グループといたしましては、医師との信頼関係・人脈を構築することに加えて付加価値を高めるとともに、資本提携を進めてまいります。
③ ライフケア事業
当社グループといたしましては、介護サービス事業において介護施設の運営管理機能・効率性の向上、介護従事者へのグループ理念をはじめとする再教育の徹底を実践してまいります。加えて他のセグメントとの連携を図れる体制を強化してまいります。食事提供サービス事業におきましても、他のセグメントと連携して医療機関との契約獲得数を伸ばしてまいります。
④ 調剤薬局事業
当社グループといたしましては、店舗運営の効率化を図っていくとともに、メディカルモール等の企画案件の強化、ジェネリック医薬品の活用、新規店舗開発を進めてまいります。
(5) 優先的に対処すべき課題
① トータルパックプロデュース事業
経営の基本方針に記載のソリューションを継続すべく、日々進化する医療技術に対応する機器やシステムに関するコンサルティング能力の向上を図るとともに、既存病院の新築・増築案件や統廃合等の機能集約に対する需要増加に対応するための人材の投入及び育成が重要な課題であります。併せて、長期管理体制を必要とされるプロジェクト案件に対する適正なチーム配置と、既存の固定得意先の機器更新に関する効率的な体制づくりも重要な課題であります。また、継続した成長のための海外展開・医療施設への投資や運営など、新規事業の開発及び収益化・これに伴うリスクマネジメントも重要な課題であります。
② メディカルサプライ事業
病院経営の経営改善策の模索から、診療材料の納入価格引下げの要求は厳しさを増しており、同業他社との価格競争も激化し、利益確保は困難な状況が続いております。また、病院内で使用される診療材料は、膨大な数に上ることからこれらの管理体制の構築と仕組みづくりが重要な課題であります。
③ ライフケア事業
老人ホーム・グループホーム等の運営に関しましては、他社施設との差別化を図りながら各施設の入居者獲得に注力していくことが重要な課題であります。また、新規投資をいかに効率的に実践していくかも重要な課題であります。
④ 調剤薬局事業
研修教育機能の強化による薬剤師の政策的確保を行ってまいります。また、薬価改定を見据えた業務展開に注力すること、新店舗の効率的な出店を実施することが重要な課題であります。
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