シイエム・シイ 【東証スタンダード:2185】「サービス業」 へ投稿
企業概要
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2023年9月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。将来に関する事項は不確実性を内包しておりますので、将来生じる実際の結果と差異を生じる可能性があります。
(1)経営方針、経営戦略及び優先的に対処すべき課題
当社グループは、情報を必要とする人へ“必要な時に、必要とする情報を、最適な方法で”届け、関わる皆さまの心動かす価値を提供するために、お客さま企業の商材・市場・会社を深く理解し、お客さまのニーズに合わせて情報を体系化することで、社会全体の情報価値向上サイクルの実現をめざしております。
当社グループの経営を取り巻く環境は、「2025/2027年の崖」に向けて、情報インフラ、市場動向、労働人口などの変化が予想されております。こうした環境変化のなか、中長期的にさらなる企業価値向上を図っていくため、2022年9月期から3ヵ年を対象とする中期経営計画を策定しております。
[中期経営計画の骨子]
・期間:2022年9月期から2024年9月期末までの3ヵ年
・方針:2030年に向け、人財を育てる、データを育てる
当社グループがつくりだす情報を、データを、ビジネスを次世代の価値に進化させ、ユーザーエクスペリエンス(体験価値)の最大化をめざします。具体的には、お客さま企業の技術情報やデータを「人にやさしく、機械にやさしい」データに変換し、情報を利用するユーザーへ「必要な時に、最適な方法で、必要とする」情報を伝えるコンテンツを提供してまいります。
当期は中期経営計画の2年目にあたり、以下の経営課題に対し、戦略的に取り組んでまいりました。
①事業戦略、R&D戦略
お客さま企業においては、市場環境の変化に対応するために、事業のあり方や進め方を抜本的に改革し、業務の標準化を進め、人と情報をシームレスにつなげる取組みが加速しております。
当社グループは、こうした市場の変化に対応すべく、企業内の膨大かつ複雑な情報を整理し、使いやすくすることで、お客さま企業の情報の利活用を実現するとともに、ユーザーのシーンや状況に合わせた最適な情報の提供をめざしております。これを実現するために、必要となるデータを蓄積し、整え、利活用するためのR&D活動を進めております。
当連結会計年度では、お客さま企業に寄り添った戦略的な共創活動を通じて、お客さま企業の商材・市場・会社のデータをつなぎ、ユーザーのうれしさを創出するためのデジタル変革を推進サポートする取組みが拡大しました。
また、R&D活動としては、前期を超える研究開発費を投下し、「データを貯める、整える、活用する、循環する」仕組み構築に向けた研究開発を進め、将来に向けた投資を拡大しました。詳細は、「第2 事業の状況 6 研究開発活動」を参照ください。引き続き、DX認定事業者(※1)として、お客さま企業の課題解決だけでなく、社会課題解決も見据えた持続可能な事業を推し進めてまいります。
(※1)当社は、2022年3月より経済産業省が定めるDX(デジタルトランスフォーメーション)認定制度に基づく
「DX認定事業者」に認定されております。
②市場戦略、商材戦略
当社グループのお客さま企業が属する各市場において、DX化の流れが加速し、情報・データを利活用することの重要性が高まっております。
当社グループは、こうした環境に対応すべく、主力市場、注力市場を定めるとともに、さらに、地域を意識した取組みを進めております。
・主力市場:「モビリティ」「製造」「医療・医薬品」「物流」
・注力市場:「行政・自治体」「ロボティクス」
当連結会計年度では、DX化による業務標準化ニーズの高まりに応えるために、業務手順の棚卸を支援するツール「KAIZEN FARM(カイゼンファーム)」において、効率化に向けた分析機能を追加開発するなど、行政・自治体への取組みをすすめました。それぞれの市場環境における課題に対応した、お客さま企業の情報・データの利活用を支援するサービスを提供してまいります。
また、それぞれの市場において、お客さま企業のグローバル展開に寄り添い、製品・技術情報を必要とする海外ユーザーへ地域ごとの最適化をサポートするローカルDXをサポートしてまいります。
③体制戦略
当社グループは、「2025年/2027年の崖」を成長の機会とし、持続的にビジネスモデル変革を生み出すための組織づくりを進めております。
国内では、ビジネスモデル変革の実現に必要な商材軸により特化した体制へ変更し、注力する市場と商材をより明確にいたしました。“選択と集中”の加速により、2030年に向けた「人財を育てる、データを育てる」取組みの強化をさらに推し進めてまいります。
また、海外では、東南アジア地域のグループ拠点を集約し、経営資源の集中を図り、お客さま企業の多様なニーズに対応できる地域最適な体制構築を進めました。引き続き、海外拠点機能の再設計並びに新規拠点進出の検討を進めてまいります。
④人財戦略
当社グループは、持続的な成長を実現するために、人財育成を重要な経営課題としております。特に、研究開発、事業開発、海外展開などを担う人財に加え、Z世代をはじめとするデジタルネイティブ人財などの人的資本への投資を通じて、意識改革による変革マインドの醸成、新たなリテラシーの習得、職場環境整備による働きがいの向上に取り組み、次代を担う人財の育成を推し進めております。詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) サステナビリティに関する戦略 ① 人的資本に関する戦略」をご参照ください。
⑤アライアンス・M&A戦略
当社グループは、持続的な成長を実現するために、アライアンス・M&Aを重要な経営課題としております。変革に向けた成長戦略をさらに加速させるため、当社グループの成長に必要な機能(市場、技術、商材)を明確化し、能動的かつ機動的にアライアンス・M&Aを進めております。
当連結会計年度では、働き方改革に貢献する商材開発を推進するため、主力市場であるモビリティにおいて、自動車整備の知見および顧客基盤を有する府中自動車株式会社を連結子会社化(※2)いたしました。これにより、楽々エーミングをはじめとする整備業界のDXをサポートする商材の開発、成功モデルづくりを加速させ、自動車整備業界への展開を進めてまいります。
(※2)府中自動車株式会社の株式取得(連結子会社化)は、こちらをご参照ください。
<https://www.cmc.co.jp/cms/wp-content/uploads/2023/08/oshirase_20230810.pdf>
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、継続的な成長を目指しており、収益性の観点から翌期の予想営業利益を客観的な経営指標とし
て位置づけております。現時点における2024年9月期の当社グループの予想連結営業利益は、次のとおりであります。
経営指標 | 2024年9月期(予想) |
営業利益 | 2,700百万円 |
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