企業サクシード東証グロース:9256】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社は、「教育と福祉の社会課題を解決し、より良い未来を創造する」を理念として事業を行っています。主に、「質の高い教育の提供」と「働きやすい環境づくり」を通して、よりよい未来の実現を目指しています。

(2) 経営戦略等

① 教育人材支援事業

 教員の過重労働問題が深刻化しています。学校教育の質の向上を図るには教員の負担軽減が急務であり、当社では、学校における教員の働き方改革をサポートすべく、教員及び部活動指導員の紹介事業、並びにICT支援員の派遣事業を拡大してまいります。また、外国人労働者の増加を見据え、労働者本人やその家族に向けての日本語教育サービスの拡大を進めてまいります。

② 福祉人材支援事業

 保育園や学童保育施設の人材不足は年々深刻さを増しており、待機児童の問題や小学校入学後に親の働き方を変えざるを得なくなるいわゆる「小1の壁」の問題は、労働力人口の減少の要因のひとつになっています。また、障がい児支援を目的とした放課後等デイサービスにおいても児童発達管理責任者を中心とした人材不足が、施設運営の課題となっております。

 当社は、職場と求職者の相性を高めるため、ニーズごとに細分化された求人サイトを構築し、職場と求職者のミスマッチによる離職を防いでいます。登録求職者数のさらなる増加のため、インターネットプラットフォームを軸に、福祉分野における人材ソリューションサービスを展開します。

③ 個別指導教室事業

 当社の個別指導教室は、設立以来、神奈川県を中心とした「ドミナント戦略」により地域密着型個別指導教室を展開しており、本書提出日現在、直営教室を30校舎展開しております。今後は、後発の利を活かしニュータウン等の学齢人口増加エリアに集中した出店を、首都圏を中心に展開してまいります。

④ 家庭教師事業

 当社は、今後進行すると予想される教育のデジタル化に向けたサービスを充実させてまいります。Webコミュニケーションツールを活用した「オンライン家庭教師サービス」は地方にも顧客が増加しており、地域による教育格差の解消に貢献しております。今後は、学習塾が比較的少ない離島や海外にもサービスの拡大を目指します。

(3) 経営環境

① 教育人材支援事業

 学校業界においては、昨今、教員の長時間労働等の労務問題が課題となっており、年々教員志望者が減少しています。これは、部活動の顧問など本来教員の仕事以外の業務の増加が原因となっています。近年では教員の働き方改革が叫ばれるようになり、部活指導員やICT支援員などを外部に委託する流れが加速しています。このことは、長年教育の分野で人材サービスを展開していた当社にとって好機であると捉えております。

 一方、学習塾業界においては、少子化の影響を受け、学習塾の合従連衡の動きが加速しています。中小の学習塾では、映像授業や個別指導への転換など、生き残りを賭けて業態変更が見受けられます。さらに、他の業界にアルバイト人材を奪われたことによる講師不足も深刻で、当社人材サービスへの需要は高まっております。

② 福祉人材支援事業

 労働力人口の減少やワークライフバランスを重視するという大きな流れの中で、どの施設においても人材の確保が緊急の課題となっております。このような環境下、当社が提供する各施設の要望に応じたミスマッチの少ない人材サービスの需要はますます高まるものと考えております。

③ 個別指導教室事業

 少子化が進むとともに、大学入試改革など教育制度の変革期を迎えています。また、教育サービス業界への異業種からの新規参入も続いております。個別指導塾業界は、生徒や保護者の厳しい選別の目に晒されていますが、「質の高い教育の提供」といった創業時から守り続ける理念と、顧客ニーズの変化に対応する柔軟性をもって教室運営にあたるとともに、後発の利点を活かして学齢人口の増加が見込まれるエリアへの出店を継続してまいります。

④ 家庭教師事業

 教育の多様化により、一人ひとりにあった教育サービスのニーズが高まっています。家庭教師サービスは生徒一人ひとりに合った教育サービスを提供するものであるため、今後需要は増えていくものと考えております。

 また、コロナ禍以降もリモート型サービスの市場は拡大しており、オンライン家庭教師サービスも今後需要が増加していくものと想定しております。

多様化するニーズを取り込むためにマーケティング体制や広告手法の見直しを行い、適切な広告投資の下で、会員数の拡大を目指してまいります。

(4) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題

① 既存事業の収益の拡大と新規分野への早期参入

 教育人材支援事業及び福祉人材支援事業の安定的な成長を確保するためには、新規案件の獲得が重要であると認識しております。そのためには、公的案件の入札やプロポーザルへの参加や他企業との業務提携を積極的に図ってまいります。また、個別指導教室事業及び家庭教師事業の安定的な成長を確保するためには、商圏の拡大が重要であると認識しております。そのためには、現在の商圏での顧客の増加はもちろんのこと、新たな地域への商圏拡大も図ってまいります。さらに、収益の拡大を図るためには、成長性の高い新規分野への早期参入が重要と認識しております。そのためには、社会の動向を適時に把握し、経営資源の選択と集中をスピーディーに行ってまいります。

② ブランド価値の向上

 当社では、更なる成長を続けていくために、ブランドとサービスの知名度を向上させ、顧客の拡大につなげていくことが重要であると認識しております。そのために、これまでのWEB中心であった広告宣伝・募集活動に加えて、SNS等を活用したマーケティングにも力を入れ、認知度の向上と顧客の拡大を図ってまいります。

③ 人材の採用と育成

 当社の今後の継続成長を支えるためには、優秀な人材の確保が重要であり、当社の企業文化に合致した人材の採用と既存社員も含めた全社員の能力及び意欲向上が重要と認識しております。そのためには、積極的な採用活動のみならず、社員が継続して働ける人事制度の確立や昇給による賃金の改定等を図ってまいります。

④ 株主還元

 当社では、財務基盤の安定性を維持しながら投資資金を確保し、新たな事業創出のための投資を実行できるよう、内部留保の確保と株主還元の適切なバランスを模索していくことが、財務上の課題であると認識しております。

(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高及び売上高対前年増減率、並びに営業利益及び営業利益対前年増減率であります。また、売上の前提としての生徒数、紹介人数、派遣人数、受託件数についても、当該指標を利用し、目標の達成状況を判断しております。

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