企業ゴールドウイン東証プライム:8111】「繊維製品 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

(1) サステナビリティに関する考え方

 当社グループのサステナビリティに関する考え方は、「ESG経営」としてマネジメント体制を構築しています。具体的な取組、考え方は次のとおりです。

ESG経営のガバナンス及びリスク管理

 当社グループでは、ESG経営推進の基本方針のもと、代表取締役社長がESG経営全体についての最高責任と権限を有し、ESG経営の有効性について責任を担っています。ESG経営推進委員会はESG経営推進室、総務部を事務局とし、当社の取締役・監査役をはじめ、事業本部、販売本部、商品本部、経営企画本部、管理本部、子会社など事業執行の責任者がメンバーとして参加し、非財務情報の計画、年度計画の審議、四半期ごとの進捗状況の確認やグループのESG経営の課題に関する検討を行います。また、ESG経営推進委員会は、1年に1度、ESG経営の推進状況を取締役会に報告し、取締役会の承認を得ています。

 また、当社グループでは、時代の環境変化に適応し、持続的成長を実現するため、リスクと機会を見極めながら当社の強みを生かして、事業と環境の二つの持続可能性を実現させる長期ビジョン「PLAY EARTH 2030」を策定し、取組を推進しています。

 戦略及び重要課題

 長期ビジョン「PLAY EARTH 2030」のもとで中期経営計画の基本方針と、財務と非財務の重要課題とKPIを明示し、その達成を目指すとともに、それを支えるESG経営の推進体制を整え、中期経営計画の達成を実現します。

(2) 気候変動への取り組みとTCFDへの対応

 当社グループでは、長期ビジョン「PLAY EARTH 2030」のもと、「事業と環境の二つの側面におけるサステナビリティの両立」を目指し、事業構造を改革しております。2022年度、その取り組みの一環として、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同を表明するとともに、当社グループの気候変動への取り組みを改めて整理いたしました。

 ガバナンス

 当社グループでは、「ESG経営推進委員会」を設置し、気候変動をはじめとするサステナビリティに関連した重要事項の審議を実施しております。また、ESG経営推進委員会での審議結果は、内容の重要度を鑑み一年に一度、「取締役会」に報告され監督される体制となっております。

「ESG経営推進委員会」では、代表取締役社長を委員長とし、気候変動をはじめとするサステナビリティに関する基本方針や目標、実行計画の策定、目標に対する進捗状況に関する審議が行われます。ESG経営推進委員会は四半期に一度開催され、当社の取締役・監査役をはじめ、役員、部長職以上の全員とグループ会社社長が参加しております。「取締役会」では、気候変動に係る基本方針や重要事項を踏まえ、事業戦略の策定、投融資審査等を総合的に審議・決定しております。さらに、気候変動をはじめとする地球環境問題の改善に向けた実践組織として「EMS推進委員会」を設置しております。また、全社の製品や技術開発の中核を担う「開発委員会」の下部組織「GREEN IS GOODワーキンググループ」と連動して、グループ全体での環境への取り組みを推進しております。

 戦略

 当社グループでは、2022年度に将来的な気候変動の影響を評価するためのシナリオ分析を実施いたしました。気候関連リスク・機会の分析においては、国際的に認められた複数の気候変動シナリオを参照しております。気候変動が当社グループに及ぼすリスク・機会の抽出と、長期戦略を検討するにあたり、国際エネルギー機関(IEA)が2021年に発表したNet Zero Emissions by 2050 Scenario(NZE)、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が2014年に発表した第5次評価報告書のRepresentative Concentration Pathways (RCP8.5)を参照し、分析いたしました。

 事業戦略の妥当性や、2030年に向けた成長戦略の検討に向けて、1.5℃シナリオ、4℃シナリオの2つの気候変動シナリオに基づき、移行リスク・機会及び物理リスク・機会を抽出しました。

 リスク管理

 当社グループは、経営課題に内在するさまざまなリスクに対応するため、ESG経営推進委員会、ガバナンス委員会をはじめとする各種の社内委員会を設定し、リスク管理、コーポレート・ガバナンスの充実に努めております。

 気候変動に伴うリスクと機会には、脱炭素社会への移行に起因するものと、気候変動の物理的な影響に起因するものが想定されます。こうした気候変動に伴う外部環境の変化を整理し、さらにアパレル産業への影響を評価した上で、当社グループの事業活動への影響度を鑑み、重要なリスクと機会を特定しております。特定したリスクと機会に関しては、ESG経営推進委員会にて報告され、対応方針、施策、目標の策定とともに審議されております。審議された内容は取締役会に報告され、その監督の下、最終決定されます。

 また、経営戦略に関する意思決定など、経営判断に関するリスクについては必要に応じて法律事務所などの外部の専門家の助言を受け、関係部門において分析・検討を行っております。

 指標と目標

 当社グループでは、長期ビジョン「PLAY EARTH 2030」のもと、環境問題への取り組みを最重要課題のひとつとして2030年、2050年を見据えた目標を設定しております。

 地球環境の改善に向けた環境重要課題として「グリーンデザインの推進」「脱炭素社会の実現」「循環型社会の実現」を掲げ、中期・長期の目標設定と環境改善に向けた具体策を進めております。

 具体的には「グリーンデザインの推進」として環境負荷低減素材への移行を目標に、Brewed Protein(TM)の開発拡大やリサイクル素材への転換推進、環境負荷低減副資材の活用などにより、2050年までに環境負荷低減素材を使用した製品比率100%(2030年までに環境負荷低減素材を使用した製品比率90%)を目指します。また、「脱炭素社会の実現」については、再生可能エネルギーへの転換を進めるとともに、サプライチェーンマネジメントの強化により、2050年にはサプライチェーンを含むカーボンニュートラル達成(2030年に全事業所・直営店におけるカーボンニュートラル達成)を目指しております。「循環型社会の実現」については、ファッションロス・ゼロを目標に、発注流動強化による総量規制やファッションロス・ゼロに向けた業界連携などを推し進め、2050年までにサプライチェーンを含む廃棄ゼロの達成(2030年までに製品・材料廃棄ゼロ達成)を目指す計画です。

(3)人的資本に関する考え方

 当社では、当社で働くすべての従業員とSPORTS FIRST─スポーツを愛し、理解し、その魅力を一人でも多くの方々へ届けたいという想いを共有しています。当社の企業価値は、従業員ひとり一人によるSPORTS FIRSTの実現を通じて達成されているもので、人的資本の最大化を目指すことが、経営上の最重要項目となっています。

 多様性確保

 従業員一人ひとりの多様な経験やバックグラウンドは、事業を支え、成長させていく原動力となります。当社では、持続的な成長と企業価値の向上を実現させるためには、多様な視点や価値観を尊重することが重要と考え、経験・技能・キャリアが異なる人材を積極的に採用しつつ、管理職・エリア長・店長等の中核人材に女性・外国人・キャリア採用者を積極的に登用するなど、多様性確保に努めております。目標やKPIを具体化し、社内外にその進捗を発信しながら着実に取り組みを進めていきます。

 当社では、女性活躍推進法に基づき、女性の活躍機会を一層拡大すべく、2023年3月期には新たに2025年3月期までの3カ年の行動計画を策定しました。以下の3つの目標のもと、さらなる環境整備を進めています。

2025年3月期目標

2023年3月期実績

1.育休からの復職者と管理者に対しての
  フォローアップ面談実施率100%

育休からの復職者との面談100%、
管理者との面談は未実施のため、
2024年3月期100%目指す

2.女性従業員のキャリアアップ意識(管理職希望)

  向上率10%増

2023年3月期アンケート1回目

(キャリアアップ意識(管理職希望)

 有36%)
2024年3月期に2回目を実施し、比較予定

3.男性育休推進実施により男性育休取得率30%

男性育休取得数31名
男性育休取得率67.4%、
平均取得日数18.6日

 人材育成

「人」は当社最大の資産であり、人材の成長こそが当社の成長の源泉となります。高い視座と革新性・創造性を持った従業員を育て、多様なナレッジを共有していくことが組織を強くするという考えのもと、当社ではさまざまな人材育成施策を実施しています。

70年以上に亘り受け継いできたゴールドウインのDNAを伝承し、事業成長を推進していく人材輩出に向けて、2023年3月期には新人事制度をスタートしました。新たに策定した人材マネジメント方針では「不透明な環境下においても、会社を持続的に成長させることができるプロフェッショナル人材の育成と確保を推進する」ことを人事基本方針とし、それに基づく「求める人材像」を明確にして人材育成の拠り所としています。

 また、当社では従業員一人ひとりの成長をサポートするため、長期的視点から研修制度を整備しています。階層別研修、管理職研修、選抜研修、全体研修の4つの軸で、社内講師および外部講師によるプログラムを組み合わせ、創造性やイノベーションを引き出すさまざまな機会の創出を目指します。

 

2023年3月期実績

全社共通の教育・研修の年間受講者数

  1,246名

全社共通の教育・研修費総額

5,025千円

従業員一人あたりの研修時間(平均)

 3.64時間

 働きやすい職場環境の整備

 当社では、人材を最大の資産として捉え、「スポーツと環境を第一に考え、仕事と遊びに境界を引かない暮らしを営む」ことを重要な価値観として共有してきました。すべての従業員が能力を最大限に生かし、やりがいを感じながら働き続けられるよう、時代に合わせたサポートを絶えず進化させていく必要があると考えています。従業員一人ひとり異なるライフステージや働き方へのニーズを踏まえ、高い自由度をもって対応できる制度の整備・運用に注力します。従業員が安心して仕事に集中できる環境づくりを通し、職場全体の生産性・パフォーマンス向上を目指しています。

2021年3月期から業務効率改善のための棚卸を実施し、ネットワーク制限やテレワーク制度の導入を通して、全従業員の時間外労働時間の削減に取り組んでいます。就業時間の管理においては、パソコンの起動・終了時刻を毎日レコーディングし、上長にそのログデータを自動配信することで、上長が部下の日々の実労働時間を把握し必要に応じて部下の働き方への意識を促しています。

 また、労働時間が一定基準を超える従業員がいる場合、人事部がその部門の管理監督者に働きかけ、改善策の策定を求めています。2022年3月期には時差出勤制度、2023年3月期には中抜け有給休暇制度を開始し、柔軟に働く環境を整備し過重労働防止を推進しています。2023年3月期は、全社従業員の年間時間外労働時間の削減に取り組みましたが、事業拡大に伴い労働時間が増え、結果として従業員一人あたり年間時間外労働時間は155.5時間となりました。これを踏まえ、2024年3月期も時間外労働の削減に向けてさらなる取り組みを推進します。具体的にはタイムカードによる勤怠時間とパソコンのログイン時間を一元化し、実績の見える化等の施策を計画しています。

 

2023年3月期実績

従業員一人あたり年間総労働時間

1,802.8時間

従業員一人あたり年間時間外労働時間

  155.5時間

 また、当社では従業員の健康維持・増進や、働きやすい職場環境づくりを進めるため、年次有給休暇取得率の向上に取り組んでいます。各部門で有給取得率70%~75%以上の達成目標を定め、所属長の責任ものと、取得推進に取り組んでいいます。取得状況は毎月、部門ごとの一覧で回覧され、進捗率を全社で共有しています。2023年3月期の年次有給休暇取得率は83.7%となりました。

PR
検索