グランディハウス 【東証プライム:8999】「不動産業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、当社は、令和6年5月に新中期経営計画を公表しており、文中の将来に関する事項につきましては、新中期経営計画を踏まえ、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、より社会的に価値ある企業となることを目指し、次の経営の基本方針を定めて取り組んでおります。
「経営基本方針」
1. 快適で住みやすく安心して暮らせる住まいのご提供を通じて、豊かな社会の実現に貢献します。
2. 法と倫理に則り、良き企業市民として、ステークホルダーの皆様から信頼される企業を目指します。
3. より多くのお客様にご満足いただける商品づくりと不断の改革によって、事業の発展と企業価値の向上を目指します。
(2)中長期的な経営戦略
当社グループでは、令和3年8月に令和6年3月期を最終年度とする3か年の第三次中期経営計画(以下、前計画)を公表し、経営目標の達成に取り組んでまいりました。前計画期間の終了に伴い、令和6年5月に令和9年3月期を最終年度とする3か年の新中期経営計画(以下、新計画)を公表し、前計画の総括を踏まえ、以下に掲げる「基本方針」及び「経営戦略」に基づき事業運営にあたっております。
「基本方針」
1. 持続的成長に向け住宅事業の拡大強化に取り組む
2. 成長に向けた収益基盤の強化と成長投資を行う
3. 経営基盤を強化し企業価値の向上に取り組む
「経営戦略」
1.持続的成長に向け住宅事業の拡大強化に取り組む
(新築住宅事業)
・マーケット特性に合わせた開発・営業戦略を展開する
・首都圏での受注拡大を目指し支店展開を加速する
・注文住宅事業に進出し新たな顧客層の取り込みを図る
・サステナブルな商品開発で顧客満足を向上する
(ストック事業)
・ショールーム併設店舗を展開し非OB客のリフォーム受注増を目指す
・仲介業務を拡大し顧客層の拡大を目指す
2.成長に向けた収益基盤の強化と成長投資を行う
・商品開発強化による利益率改善
・在庫リスク管理強化
・DX推進による業務変革
・成長投資
3.経営基盤を強化し企業価値の向上に取り組む
・資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
・ESG・サステナブル経営の推進
・財務体質の強化
(3)目標とする経営指標
当社グループは、前計画において、「売上高」、「経常利益」及び「ROE」を重要な経営指標と位置づけて、その向上に取り組んでまいりましたが、事業環境が大きく変化したことから、計画は未達に終わりました。新計画においては、事業の成長とROEの向上を図り、成長ステージへの再転換を遂げるべく、経営にあたってまいります。
新計画の最終年度である令和9年3月期の目標数値は以下のとおりです。
・売上高 630億円(令和6年3月期比+22%)
・経常利益 30億円(同+275%)
・親会社株主に帰属する当期純利益 20億円(同+400%)
・ROE 8.0%(同+6.4pt)
(4)経営環境
経済見通しは、新型コロナウイルス感染症の5類移行による経済活動の正常化と、雇用・所得環境の改善による緩やかな回復が続くことが期待されるものの、住宅業界においては、コロナ禍において生じた特需の反動、世界的な資源価格高騰や円安に起因する物価高騰により、ウッドショック以降の住宅価格高騰が続いております。
その結果、購買層の住宅取得意欲が低下し、当社グループにとって厳しい経営環境に直面しております。新計画の策定にあたっては、このような厳しい経営環境が当面継続することを前提に、逆風下でも成長を持続し、企業価値の向上を実現することを主眼に取りまとめを行いました。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
1. 持続的成長に向けた住宅事業の拡大強化
新築住宅事業においては、首都圏における事業拡大の加速、新たな顧客層と収益機会の創出、商品力の強化を重点課題として事業を進めてまいります。首都圏事業の拡大のため、開発本部並びに営業本部をそれぞれ首都圏と北関東を管轄する2本部制とすることで、市場特性に応じた開発、営業戦略を迅速に展開します。また、首都圏を中心に支店展開を進めてまいります。新たな顧客層と収益機会創出においては、オーダー住宅受注専門部署を新設し、注文住宅志向の顧客層の取り込みを進めてまいります。商品面においては、引き続き、「ZEH住宅」、「おひさまエコキュート」の設置促進など、付加価値の高い商品開発を進めます。
また、ストック事業(中古住宅販売及びリフォーム)においては、当社住宅を購入したOB客以外に対する受注を強化する目的から、ショールーム併設の営業拠点を新設し、集客力を高めてまいります。また、中古住宅の取得・再販を行う中古住宅事業において、仲介業務を強化し、サービス内容と収益源の多様化を進めてまいります。
2. 成長に向けた収益基盤の強化と成長投資
事業環境の変化に伴う業績悪化からの回復を図るため、収益基盤の強化が重要な課題となります。原価管理の徹底により利益率の改善を図ります。また、在庫管理を強化し、事業拡大と財務健全性の両立を図ってまいります。同時にDX推進による業務効率化を進め、利益の拡大と資金創出を行ってまいります。生み出された資金は、M&Aを含む成長投資に振り向け、新たな収益機会の獲得に努めます。
3. 経営基盤の強化による企業価値の向上
当社グループが、今後上記1.及び2.の施策を推進し、持続的成長を遂げるためには、経営基盤の一層の強化が必要となると考えております。経営基盤強化に向けた課題として、第一に、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を行ってまいります。ROEの回復とステークホルダーとのエンゲージメント強化により、PBR改善に取り組んでまいります。第二に、ESG・サステナブル経営に注力いたします。環境性能の高い商品の開発に注力し、環境関連の情報開示の強化を進めてまいります。人的資本においては、人的資本投資を強化し、ダイバーシティに対する取り組みを進めてまいります。ガバナンス領域においては、既に設置済みの報酬諮問委員会及び指名諮問委員会の運営などを通じて、取締役会の監督機能強化を図ります。このほか、役員報酬への中長期インセンティブ導入、ステークホルダーへの情報開示強化に取り組んでまいります。第三に、財務体質強化の取り組みを進めてまいります。在庫管理と有利子負債管理の強化に加え、企業価値の最大化の観点から資本政策及び配当政策を立案・遂行してまいります。
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