企業クリエイト東証スタンダード:3024】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針
  当社グループは、社是である「和を以て尊しと為す」を創業以来大切に想い、グループ理念として『安全安心で快適な「環境」と「信頼」をお届けする』を掲げています。

 暮らしや産業、公共の社会基盤を支えることを使命と考え、管工機材と住宅設備資材等を販売することを通して、安全かつ快適な暮らしができる社会づくりに貢献することを経営の基本方針としています。

 この基本方針のもと、持続的な企業価値の向上を図り、全てのステークホルダーの「信頼と期待」に応えていく企業活動を実践してまいります 。

(2)目標とする経営指標

 主な経営指標としては、売上高の安定的な拡大及び収益力を示す営業利益、経常利益の向上を目標としております。一方で収益性だけでなく資本コストを意識し、資本効率指標となるROE(自己資本利益率)を重視しております。財務の健全性は、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の適正化、バランスシートのコントロールにより資産効率指標である自己資本比率の向上に、取り組んでいます。

(3)経営環境
  国内経済は、インバウンドが牽引する個人消費の持ち直しや半導体工場関連の投資に加えて、自動化・省力化や脱炭素に向けた関連投資の設備投資が活発になり、景気は内需を中心に回復基調が続いています。

 一方で、物価高、人手不足、実質賃金のマイナス、金利の動向、行き過ぎた円安、世界経済の減速リスク等今後の見通しは不確実性が高く、注視する必要があります。特に住宅業界においては、人口と世帯数の減少や住宅の長寿命化により新設住宅着工戸数が大きく減少することが予測されており、当社グループにとって厳しい事業環境が予想されます。

 また、気候変動による環境問題及び人権問題、高齢化社会の進行等の社会問題もますます深刻化しており、サステナビリティ意識の高まりやデジタル化等、企業を取り巻く環境は急激に変化しています。

(4)中長期的な会社の経営戦略

 上記のような経営環境のもと、当社グループは、2024年4月から2027年3月までの3か年を対象期間とする中期経営計画「 Vision 110 」を策定し、3月に開示しました。

 中計ビジョンである以下を実現するための戦略をスピーディに実行し、着実に成果につなげていくことが、当社グループの対処すべき最大課題と認識しています。

<中計ビジョン>

1)2026年1月に創業110周年を迎え、節目となる中計最終年度の2026年度に初の営業利益10億円をグループをあげて達成する。

2)企業価値の向上、持続的な成長に向けて、次の成長ステージのための基盤づくりをする。

 今回、中計を策定するにあたり、グループとして統一感をもった新たな“ グループ理念 ”と ”グループビジョン”に修正しました。

<グループ理念>

“安全安心で快適な「環境」と「信頼」をお届けする ”

「環境」はクリエイトグループの製造・卸・加工・施工・運送全てのビジネス、提供する機能に該当します。また、「信頼」は、お客様から評価される全ての商品・サービスの原点であり、グループ全役職員が責任をもってつくりあげるものであり、この理念を常に拠り所とします。

<グループビジョン>

“ レガシーと変革スピリットを常に持ち続ける ”

 今までの2つのビジョン「100年の誇りとDNAを絶やすことなく、誠実な経営をつないでいく」と「変化に果敢に挑戦し、持続的に企業価値を向上させる」を「レガシー=過去を受け継ぐこと」と「変革スピリット=変革への挑戦心」でひとつに表現し、グループのありたい姿=ビジョンとして追求してまいります。

<連結経営目標>

 

2024年3月期

実績

2027年3月期

中期経営計画

売上高

35,860百万円

44,000百万円

営業利益

413百万円

1,000百万円

ROE

2.9%

10%水準

自己資本比率

28.9%

30%以上

配当性向

70.7%

30%を基準とする

基本方針

 グループ各社の戦略とグループシナジーの発揮により、最終年度連結売上高440億円、営業利益10億円を目標とします。財務目標は、現状の資本コスト(3%レベル)を踏まえ資本効率を意識し、ROE10%水準を目指して、PBR1倍割れ解消へ向けた改善を実現します。

 また、財務の健全性は、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の縮小、売上債権の流動化、調達資金の長短バランスの適正化等バランスシートのコントロールにより、及第点である自己資本比率30%以上を目標とします。株主還元については、連結配当性向30%を基準として、業績動向等を総合的に勘案し配当金額を決定する方針としました。

<Vision 110の基本戦略>

1 財務・資本戦略

 中計期間中のキャッシュフローを「戦略投資」「次世代に向けた成長投資」「株主還元」を明確化して、キャッシュ・アロケーションを設定します。戦略の実行と投資計画のモニタリングを通して、計画的な実行を進めます。


2 営業・製販戦略

 既存ビジネスに加え、次の成長ステージに向け、市場拡大とニーズが高まる分野への販売基盤を確立します。脱炭素の動きが加速するなか太陽光・蓄電池、断熱材、水素関連製品等のサステナブル商材を重点拡販商品として施策を展開します。また、建設業許可を取得したことから工事を付与した受注促進にも取り組んでいきます。

 さらに製造部門である子会社ダイドレは、新商品開発を積極推進し、強みとなるモノづくり機能を進化させていきます。

3 物流戦略

 物流を“強み”とする差別化戦略で、「管材業界No.1物流」を目指します。営業所の拡張移転は、ターゲットエリアに対して、候補とする営業所の出店を中計期間内に段階的に実施します。併せて、メーカーの運送ニーズに対応する首都圏以外の展開は、運送子会社ハネイシを軸としてM&Aを含め物流拠点を拡大、流通網を充実させます。

 戦略的投資となるセンター構想(東名阪エリアの増設・新設等)は、事業戦略を策定し、投資リターンを見極めたうえで実行を判断します。

4 人的資本経営・人事戦略

 人財を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すために、人財育成・能力開発と環境整備を確立させます。グループ全体で企業価値向上を目指す必要があることから、グループで統一した教育プログラム、人事評価制度に整備していくことに注力していきます。

 教育体制は、リスキリングを進めるこれまでの階層ごとの研修に加えて、意欲の高い人が志願する研修の制度設計やエグゼクティブ人財を育成する制度を創設しました。

 評価制度は、目標設定(社内KPI)、総合評価の整備、期待される行動要件の統一化等を刷新できるよう取り組んでいきます。

 人事制度は、キャリアプラン作成によりキャリアパスの明示、ジョブローテーションの実施を進め、タレントマネジメントシステムを活用して「人財ポートフォリオ」を把握して、経営戦略と連動させることを目指します。前年、有価証券報告書に開示した人財育成方針・環境整備方針指標である「1on1ミーティングの実施率100%」「男性育休取得率100%」「女性管理職10%達成(8名)」も達成できるよう、PDCAサイクルを回していきます。

5 コーポレートガバナンスの強化

 持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために東証が進めるコーポレートガバナンス・コード83の原則の実行を受け身で捉えず、自律的に実効性高く運用することで、企業としての“強み”とします。今般、役員報酬制度に中長期のインセンティブを付与した業績連動型株式報酬(パフォーマンス・シェア・ユニット(PSU))を導入することで、さらに株主目線での経営を促進します。

 コーポレートガバナンス・コードのなかでは、特に「後継者計画」「内部統制・リスクマネジメント」「取締役会の実効性評価」の3つを重点課題としています。

「後継者計画」は、従来からサクセッションプランによる経営スキル保有人財を育成していますが、より少人数に絞り込んだ能力開発、育成プランの実行と次世代の階層まで広げた整備を進めています。「内部統制・リスクマネジメント」は、役員と部門長でのリスク管理会議を通じて知識・スキルの向上とツールを活用した課題解決を進めるPDCAを実行しており、さらに体制の整備と運用の実効性向上を目指します。「取締役会の実効性評価」は、アンケートや議論から出た課題を取締役会の年間を通したアジェンダセッティングで、継続的にチェック&フォローすることで解決を図っています。

6 サステナビリティ経営の推進

 クリエイトグループは、「SDGs」への取り組みを通じて、サステナビリティに貢献することを基本方針として取り組んでいます。この4月から推進のリーダー部署となる「サステナビリティ推進室」を新設、全体の旗振りを担います。気候変動リスクへの対応としては、大きな自然災害が発生した場合、被災後のサプライチェーン体制を維持するための復興体制や手順となるBCPを充実すべく整備を進めます。

 脱炭素の取り組みに関しては、サステナブル商材の拡販、自社の車両・トラックのハイブリッド化、フォークリフトの電動化、照明設備のLED化、ペーパーレス化を進めながら、近い時期にCO2排出量のスコープ2レベルまでは把握していく方針です。

PR
検索