クエスト 【東証スタンダード:2332】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社が判断したものです。
(1) 経営の基本方針
当社では、2020年度における経営体制の強化を契機に、2030年度の未来を見据えた中長期計画「Quest Vision2030」を策定しました。Quest Vision2030では、持続的な成長と高収益体質の維持、そして企業価値向上に向けた"QCSV"(Quest Creating Shared Value:クエストの共通価値の創造)へのストーリーを作成するとともに、企業理念体系をPhilosophy, Purpose, Vision, Valuesという形で再定義しました。
(企業理念:Philosophy)
技術を探究し、価値を創造し、お客様とともに成長する
(存在意義:Purpose)
技術と創造力で人と社会の安心と幸せを支え続けます
(経営目標:Vision)
価値を共創するデジタルデータ社会の実現に向けて、「あなたに信頼されるITサービス」のリーディングカンパニーへ(※あなた:お客様、パートナーを含む全ての取引先)
(提供価値:Values)
技術を創意工夫し、時と場の制約を超え、業務を自動化し、人の力を補完補強するITサービスを真心を込めて提供します
(2) ブランドスローガン及びブランドプロミス
当社が目指すブランドの世界観としてブランドスローガンを、全てのステークホルダーの方へのブランドの約束としてブランドプロミスを定義しています。
(ブランドスローガン)
Quest For More
(ブランドプロミス)
Digital Future As One
新スローガン「Quest For More」の意味は文字通り、“もっと探究・もっと探求”することです。
探究:誠実な精神と創造力を通じてお客様の業務をより効率化し、期待を超える価値を提供していきます。
探求:新しい市場の開拓や技術の獲得に挑戦し、より便利で幸せな社会の実現に貢献していきます。
「Digital Future As One」には、お客様やパートナー、社員も、家族も、ともに1つになり、デジタルの未来に向かって邁進していくメッセージを込めています。
(3) 目標とする経営指標及び達成状況
当社は、事業の発展を通じて企業価値を安定的に成長させていくことを目標とし、中長期計画「Quest Vision2030」に基づいた3か年ごと中期計画を作成し、進捗と達成の状況レビューを行いながら事業を推進しています。
公表している「2021-2023年度・中期経営計画」では、2023年度に売上高130億円、経常利益率7.3%、ROE 10.4%以上を経営数値目標としています。
当連結会計年度は「2021-2023年度・中期経営計画」の2年目に当たりますが、売上高中期計画目標122億10百万円に対し142億1百万円、経常利益率目標6.3%に対し7.3%、ROE目標9.3%に対し11.6%となり、当初の中期計画数値目標を大きく上回り達成することができました。
2023年度は持続的成長のための投資を継続するとともに、第2期となる「2024-2026年度・中期経営計画」を策定し、Quest Vision2030のさらなる加速実現に向けたロードマップの見直しを実施します。
(4) 会社の対処すべき課題及び中長期的な経営戦略
新型コロナウイルス感染症については、感染症法における5類感染症に引き下げられ各所で新型コロナウイルス感染症が流行する以前の生活を取り戻しつつあるなかで、今後も顧客企業の経営状況によっては新規案件の獲得遅延やIT投資抑制の動きが予想されます。
このような状況下において、当社は、顧客産業ポートフォリオにおける市場の変化を的確に捉え、かつ、デジタル化の需給バランスにスピード感をもって対応することにより、収益の維持・拡大に努めていきます。
また、株式会社エヌ・ケイを新たに子会社に迎え、新しい体制の下、全社一丸となって目指すゴールを共有し、不確実な時代の中で持続的な成長を実現し、企業価値を向上させていくため次の課題に取り組んでいきます。
① ITプロフェッショナル人材の獲得と育成
高度IT人材の獲得競争が激化するなか、事業のさらなる発展のためには豊富な専門知識と高度なスキルを有する人材を確保することがより一層重要になっています。新卒者、経験者を問わず積極的な採用活動を展開するとともに、高度なIT技術を有する社員に対する社内認定制度QCAP(※1)等の人事制度の運用や技術者が自分に適したITプロフェッショナル・キャリアコースを選択し成長できる環境の整備等、社員がその能力を十分に発揮し成長するための教育投資を計画的かつ継続的に取り組んでいきます。
② 新規サービス・ソリューションの開拓
IT業界は技術の多様化と進展が著しいという特徴を有しており、顧客ニーズもますます高度化・多様化しています。当社は時代と顧客ニーズに即応できるシステムの保守・運用、アプリケーション開発、ソリューション提供の新しいサービス形態を模索し、提供していきます。具体的には既存事業であるクラウド関連事業、プラットフォーム関連事業、セキュリティ関連事業を深耕し安定収益を維持・拡大するとともに、DX、AI・BI(※2)関連事業等の新規ソリューションを開拓し、次なる収益の芽を育てていきます。
前年度には会話型AIソフトウェアのリーディングカンパニーとリセラーパートナー契約を締結し、サービスメニューを強化しました。今後も顧客企業の業務オペレーションの効率化や企業価値向上に資する様々なサービス・ソリューションを開拓し、提供していきます。
③ 企業価値向上に向けた取り組みの強化
今後持続的な成長とともに、より高い収益性とより誇りを持てる社会的存在意義を有し、株主の皆様をはじめとするすべてのステークホルダーに対して企業価値の創造と向上、技術による貢献(Social Value)を約束します。当社では全社的な中長期経営目標を策定し、そのなかで企業価値向上のストーリーをQCSVとして掲げました。2030年度に企業価値250億円超を達成すべく、その実現に向けて新規ビジネスの創出やIT人材の育成、重点領域への投資等に取り組んでいきます。
「おもてなしのあるITサービス」を目に見える形にしたいと考え、2021年12月に取得した「★★紺認証(経済産業省 おもてなし認証規格)」を再取得し、さらには2023年3月にはサービスエクセレンスSE(ISO23592対応)成熟度評価で、情報通信業界初となる「SE☆☆☆」(3つ星評価)を取得しました。サービスエクセレンス成熟度評価での「SE☆☆☆」は、「おもてなし規格認証」の最上位認証である『★★★(紫認証)』に相当する評価で、売上増やシェア拡大などが期待されるものです。本認証活動を通じて、異業種の「おもてなし」を参考にし、魅力あるアイディアを積極的に取り入れ、当社の強みである「おもてなしのあるITサービス」に磨きをかけていきます。
当社は創業以来、株主様、お客様、社員、パートナー様、地域社会等、すべてのステークホルダーに対して常に誠実堅実であることを経営方針としています。今後もCGCとCSV経営を重視し、透明性の高い経営を継続し、ITによる社会課題の解決、さらに一層の企業価値の向上と持続的成長のために邁進していきます。
※1.QCAP:Quest Certified Advanced IT Professionals
2.BI:Business Intelligence
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