ギガプライズ 【名証ネクスト:3830】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「テクノロジーで不動産事業に新たな付加価値を創造する企業へ」というビジョンの下、当社が培ったノウハウと進化し続けるテクノロジーとの融合により、人々の暮らしを豊かにする付加価値の高いサービスの提供と新たな市場への展開やグループ間の連携をより一層高めることにより、持続的成長と企業価値の向上を目指してまいります。
当社の企業理念は、以下のとおりであります。
・Mission 「テクノロジーで人々の想いをつなぎ、豊かな社会を創造します」
・Vision 「テクノロジーで不動産事業に新たな付加価値を創造する企業へ」
・Corporate Message 「Smart Life with Us テクノロジーでくらしをゆたかに」
(2)経営環境及び経営戦略等
新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い経済活動、社会活動の回復・改善が期待される一方で、原材料や資源エネルギー価格等、物価の上昇傾向が続くと予想され、依然として景気の先行は不透明な状態が想定されます。
集合住宅向けISPサービスは、近年の働き方や生活スタイルの変化に伴う社会全体のデジタル化が進む中、安定した通信インフラの重要性の高まりにより、インターネット設備の導入需要は、引き続き堅調に推移すると見込んでおります。この需要の高まりを背景に同市場でのシェアの獲得競争は一層激しくなることを想定し、既存サービスの改善、ニーズを捉えた独自性の高いサービス開発や保守・サポート体制の強化によるサービス品質の継続的な向上に努める等、更なる競争力強化が必要であると考えております。
このような経営環境の下、当社グループは、集合住宅を中心により高品質なインターネットサービスを提供するとともに、次世代通信への対応等の顧客ニーズを捉えた競争優位性の高いサービスの開発に取り組み、デジタル社会の基盤である通信インフラの構築に貢献する企業として、企業価値の持続的成長を目指してまいります。
各報告セグメントにおける経営環境及び経営戦略は以下のとおりであります。
HomeIT事業
① 既存顧客との関係強化
集合住宅向けISPサービス提供戸数の拡大のため、既存サービスからのリプレイス等を推進することで、主要顧客であるOEM提供先企業との関係を強化させてまいりました。具体的には、既存顧客との関係を強化したことにより、分譲地向けインターネットサービスを獲得する等、サービス提供戸数を拡大してまいります。
② 顧客ニーズに合わせたサービスの提供
OEM提供先企業をはじめとする既存顧客との関係を強化させることで、顧客ニーズの多様化を的確にとらえ、競争優位性の高い新たなサービスを開発し提供してまいります。具体的には、Wi-Fi6対応の脱着式Wi-Fiアクセスポイント「PWINS」の販売等を行ってまいります。
③ サービス品質の向上
安定した通信品質の重要性が高まる中、当社サービスの品質向上に向けて、サービスの導入工事の効率化、サービス導入後のトラフィック監視、保守及びサポート体制のより一層の充実を図ってまいります。
④ コストの削減
物価上昇の影響により、通信機器や外注費等のコストが上昇するなか、通信機器の安定的な調達、運用業務の効率化を追求し、コストの上昇を抑えるように管理を徹底することで、損益への影響を最小限に抑えてまいります。
⑤ 新サービスの開発・提供
集合住宅向けISPサービス提供先に、IoTソリューションサービスのクラウド型防犯カメラやスマートロック等のセキュリティサービスの導入を提案するとともに、飲食店やオフィスといった新規顧客に対してもセキュリティ対策を提案する等、販売体制の強化を進めてまいります。
また、新たな事業展開として、Smart Poleを用いたサービスの実用化や、分新領域でのサービス展開にも取り組んでまいります。
⑥ HomeIT事業と不動産事業の連携強化
不動産事業において構築した販路のHomeIT事業への送客、HomeIT事業で培ったノウハウを不動産事業のテナント運営に活かす等、HomeIT事業と不動産事業の連携を強化してまいります。
⑦ その他
ネットワークサービスにつきましては、MSPサービスやホスティングサービスにおいて、既存顧客との継続的取引の強化を図り、システム開発につきましては、不動産業界向けソフトウエア「FutureVision® Plus」の拡販及び既存顧客への業務支援を実施してまいります。
不動産事業
① 社宅代行サービス、不動産賃貸サービス
社宅管理代行サービスにつきましては、既存顧客との関係強化とサービス品質の向上を図ることで、取扱件数の維持・拡大と新規顧客獲得に注力してまいります。また、不動産賃貸サービスにつきましては、埼玉県戸田市と東京都練馬区に新たな賃貸物件を建設中です。
② テナント運営サービスの開始
不動産事業における新たなサービス(テナント運営サービス)として、当社連結子会社の株式会社LTMが企画・開発・運営を行う「LIVINGTOWN みなとみらい」の建設を開始いたします。当社は同施設を「競争優位性を生み出す実証実験の場」、「パートナー企業との協創の場」と位置付け、様々なパートナー企業の持つ技術を集結し、新たなサービス、事業モデルの可能性を追求してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、以下のとおりであります。
HomeIT事業:集合住宅向けISPサービスの提供戸数
不動産事業:社宅管理代行サービスの取扱件数
HomeIT事業における集合住宅向けISPサービスは、当社ビジネスの中核であります。集合住宅向けISPサービスの収益は、サービス提供戸数に応じて計上されるストック型の収益モデルであります。従って当社は、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標を、集合住宅向けISPサービスの提供戸数としております。
当該指標に加え、連結売上高、連結売上総利益及び連結営業利益を当社グループの収益性及び成長性を測る重要指標とし、各指標を継続的に拡大させることを目指しております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は次のとおりであります。
① 集合住宅向けISPサービスにおける競争力の強化
当社グループの売上高は、集合住宅向けISPサービスの売上に集中しており、当社グループの同サービスへの依存度は非常に高い状況にあります。一方、同サービスの市場におけるシェア獲得競争は、競合他社との価格競争や新規参入業者の存在により、一層激しくなることが予想されます。
当社グループが同サービスにおいて競争力を強化し、持続的成長を実現するためには、市場での競争力強化、営業体制の強化、サービスの安定提供、保守・サポート体制のレベルの底上げが課題であると認識しております。さらに、新領域への挑戦と成長への可能性を追求し、競争優位性を生み出す新たな事業、新たなサービスの創出も課題であると認識しております。
② 情報技術革新への対応
高速で安定性の高い固定回線の需要増大、次世代通信である5G、Wi-Fi6等の進展、AIやIoTをはじめとしたIT技術の飛躍的な進歩といった情報技術の革新は、生活や社会に大きな変化をもたらすことが予測されおり、当社も情報技術革新への対応が課題であると認識しております。5G等の次世代通信については、「LIVINGTOWN みなとみらい」を実証実験の場として活用する等、サービス化に向けて本格的に取り組んでまいります。
③ 顧客ニーズを捉えた新サービスの開発
多様化する顧客のニーズを捉えた新サービスを開発することは、当社グループの持続的な成長に向けての課題であると認識しております。当社は、インターネット接続に必要な通信設備の設計、導入工事から、導入後のサービス運用保守及び入居者サポートまでをワンストップで提供することでダイレクトに顧客ニーズを捉えることのできる強みを活かし、顧客にとって最適なサービスの創出に取り組んでまいります。
また、パートナー企業との相互間の連携をより深め、競争優位性の高いサービス開発を進めるとともに、様々なパートナー企業の持つ技術を集結し、新たな市場に向けた事業モデルの創出を目指してまいります。この一環であるSmart Poleにつきましては、パートナー企業と新規ビジネスの実現に向けて取り組んでおります。
④ 内部管理体制の強化
当社グループの持続的な成長と企業価値の向上のためには、コンプライアンスや財務報告に係る内部統制の整備を含む内部管理体制、事業環境の変化に対応できる組織力を強化していくことが課題であると認識しております。当社グループは、内部監査による業務プロセスの整備・運用の継続的な是正活動やリスク管理の徹底、役員・従業員のコンプライアンス意識の向上を目的とした社内研修の定期的な実施により、コーポレート・ガバナンス体制の強化に取り組んでまいります。
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