キャンディル 【東証スタンダード:1446】「建設業」 へ投稿
企業概要
文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「革新創造」を社是とし、「世界に誇れる独創的建物サービスで社会と感動を分かち合う」というグループ理念に基づき、「全ての建物に“キャンディル”」というグループビジョンを実現すべく、健全かつ適切な業務運営を通じて、持続的な事業の成長とさらなる企業価値の向上を目指しており、お客様や地域社会、株主からの長期にわたる揺るぎない信頼の確立を図らなければならないものと考えております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、持続的な事業の成長とさらなる企業価値の向上を実現するため、収益力の拡大が最重要課題と認識しており、特に安定的な企業価値の向上につながる営業利益とその成長率、及び営業活動によるキャッシュ・フローの増加を最重要指標として、収益性の向上・財務体質の充実に取り組んでまいります。
(3)経営環境
当社グループの主力サービスを取り巻く外部環境としては、賃上げや物価上昇、インバウンド需要の拡大などの経済押上げ要因により、経済は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、実質賃金の低下による個人消費の停滞感や、物価上昇や人件費増加分の価格転嫁の低調など、先行きの不透明な側面もあり引き続き注視が必要な状況であります。
建築業界においては、人口減少や技術者の高齢化などにより、今後のさらなる人手不足の加速が懸念されております。
商環境市場においては、インバウンド需要や国内旅行の増加、再開発や建物の老朽化による建替え・メンテナンスの必要性により、需要は堅調に推移すると見込んでおります。また住宅市場においては、新築市場は住宅価格の上昇や人口減少の影響もあり新設住宅着工戸数が減少し下降トレンドですが、一方で今ある建物を長く快適に住まうために手直しするといったメンテナンス・リフォーム市場は堅調に推移する見通しであります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
建物を取り巻く環境が変化する中で、主力サービスを安定成長させながら、市場の需要拡大が見込まれる分野のサービスをしっかりと伸長できるよう、基本方針は大きくは変えず、施工体制・経営基盤の強化に一層注力してまいります。具体的には、①「労働力・施工力の拡大」、②「生産性の向上」、③「アライアンスの推進」、④「人的資本経営の推進」の4点を特に取り組むべき重要課題として認識しております。
①「労働力・施工力の拡大」については、当社グループは労働集約型のビジネスモデルであり、人材は当社グループの事業にとってなくてはならない重要なファクターであると捉えております。採用環境は厳しくなっており、自社技術者の採用だけでなく社外の労働力の活用が必要不可欠であります。今後も継続して自社技術者・協力会社の双方から労働力を確保することでサービス提供網の拡充を図り、また施工管理者の確保・育成などにより施工力拡大に努め、着実に市場の需要を取り込める体制を構築してまいります。
②「生産性の向上」については、今後の原価高騰などの外部環境の影響を受けながらもしっかりと利益を確保できる会社であるために、永続的に取り組むべき課題であると認識しております。当社グループ全体として改善していく必要はありますが、中でもオペレーション部門をはじめとした販管部門で業務改善を推し進め、体制強化を図り、生産性の向上・利益改善につなげてまいります。
③「アライアンスの推進」については、これまでも様々な企業とアライアンスを進め、受注機会の創出、相互送客の推進、提供サービスの多様化などを追求してまいりました。今後も広い視野でシナジー効果の見込めそうな企業とのアライアンスを積極的に検討し、進めてまいります。
④「人的資本経営の推進」については、前述のとおり、当社グループは労働集約型のビジネスモデルであるため、新規の労働力を確保していくだけではなく、既存の労働力の維持・質の向上に努めることが非常に重要だと捉えております。これまでに人事制度改定や年間休日の増加などによる待遇改善や教育・研修体制の強化を当社グループ全体で推し進めてまいりました。今後は、従業員育成のさらなる促進や、ワーク・ライフ・バランスの推進、また多様な人材の確保に向けた社内体制整備にも注力することで、長く働き続けられる組織風土を醸成し、当社グループの持続的な成長を支えられる盤石な人的基盤の構築を目指してまいります。
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