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企業概要

 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)経営方針

 当社は、「北海道から日本のクラウドビジネスを支える。」という設立からの想いがあります。お客様には最新のビジネス環境を、また、プロジェクトに携わるエンジニアには豊かなライフスタイルを提供し、この取組を継続することによって地方創生へとつなげ、北海道の発展に貢献できると考えております。

 ビジネスが変化するスピードは常に上がり続けております。企業が成長を目指すためにはITを利用した業務改革の断行が必要不可欠であります。当社は以下の企業理念・ミッション・コアバリューを掲げ、変化に対応しやすいSalesforceの専門家として、お客様の業務改革へのチャレンジを共に歩んでいき、共に成長していきたいと考えております。

 企業理念

①  クラウドを活用したお客様の成功を真摯に考え、実践して参ります

②  プロジェクトに携わるエンジニアのライフスタイルが豊かになるよう、支援して参ります

③  北海道でクラウドを活用することによって、地方創生に貢献して参ります

④  当社は、私たちのミッション・コアバリューをもとに行動します

 ミッション

 「Challenge together.」

 ①  ビジネスを改革していく取組みを、お客様と共に行う

 ②  拡大するDXの世界を、仲間(社員)と共に切り拓いていく

 コアバリュー

①  成功はお客様と共に生み出す成果

②  ~したいはWant toではなくWill

③  決断は利己的ではなく論理的に

(2)経営戦略

 Salesforce製品開発の委託元企業と協業して新規顧客層の拡大に従事するとともに、既存顧客に対してもきめ細やかなサポートを行うことで継続的な取引を行い、売上の向上を目指してまいります。また、クラウドソリューション事業における成長の源泉は人材であることから、Salesforce市場の成長にあわせ積極的に事業拡大を図るため、引き続きITエンジニアの採用を行うとともに、企業のDX推進を担うことができるビジネスデザイナーへの育成を行ってまいります。

(3)経営環境

 当社が提供しているSalesforceを含むクラウドサービス市場は大きく成長しております。2022年9月15日にIT専門調査会社IDC Japan株式会社が発表した「国内パブリッククラウドサービス市場予測」によりますと、2022年の国内パブリッククラウドサービス市場規模は、前年比29.8%増の2兆1,594億円になり、2021年から2026年の年間平均成長率は20.8%で推移し、2026年の市場規模は2021年比2.6倍の4兆2,795億円になると予測しております。

 当社はこの拡大するクラウドサービス市場の中でも、顧客関係管理(CRM)と呼ばれる分野で主に利用されるSalesforceの導入支援・開発を行っております。2022年6月15日にIDC Japan株式会社より発表された「国内CRMアプリケーション市場予測」によりますと、2021年の国内CRMアプリケーション市場は、前年比成長率13.0%、市場規模(売上額ベース)1,812億1,800万円となりました。同市場は、2021年から2026年の年間平均成長率10.0%で推移し、2026年には2,917億9,000万円になると予測されております。営業部門だけではなく、デジタルマーケティングやカスタマーサポート部門においても顧客情報の活用は必須となっており、今後も堅調に市場が拡大していくことが見込まれております。

 また、経済産業省により2018年9月7日に発表された「DXレポート」では、既存システムが複雑化・ブラックボックス化し、経営者がDXを望んでも経営改革がなされないことが課題としてあげられております。この課題を克服できない場合、DXが実現できないのみならず、2025年以降、年間最大12兆円の経済損失が生じる可能性も記載されており、日本におけるDXに対する機運は高まっているといえます。

 この「DXレポート」の中で、ベンダー企業がリードすべき技術分野は、「AI等を活用したクラウドベースのアジャイル開発によるアプリケーションの提供や、ユーザー企業が行うアジャイル開発に対するコンサルティング、最先端技術の提供等」と述べられております。当社が利用しているSalesforceは、アジャイル開発に適しているだけでなく、プログラムを書かない「ノーコード開発」によりシステムを素早く構築することが可能であり、「DXレポート」に記載された価値を提供するプラットフォームとして最適であると考えております。

 その後同じく経済産業省から2020年12月28日に「DXレポート2(中間取りまとめ)」が発表されましたが、その中で自己診断を提出した企業の中でも約95%の企業はDXにまったく取組んでいないレベルにあるか、DXの散発的な実施に留まっているに過ぎない段階であり、全社的な危機感共有や意識改革の推進といったレベルには至っていないことが記載されております。今後少子高齢化に伴う労働人口減少等に伴い、DXを実現して企業の生産性を高めることは極めて重要な要素となりますが、特に全企業の約99.7%を占める中小企業のうち、独力でこれを達成することができる企業は多くないのが現状です。新型コロナウイルス感染症流行によりリモートワークが普及し、利用の敷居が下がったWeb会議システムを活用することにより、当社は北海道の地から全国の中小企業に対して、Salesforce導入支援を積極的に進めていくことで、DXの実現と生産性向上に貢献してまいります。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①  クラウドサービス市場の急拡大に合わせた優秀な人材の確保と育成

 クラウドサービス市場の急拡大に伴いIT人材の需要は高まっており、労働人口の減少や雇用情勢の改善によりIT人材不足の傾向は今後も続くものと考えております。当社の特徴はITエンジニアが顧客のDX実現を幅広くサポートしている点にあるため、成長の礎として人材の確保と育成が最重要課題であると認識しております。

 したがって採用手法の多様化への対応や教育制度を拡充するとともに従業員定着率の向上のため、ワークライフバランスを考慮した働きやすい環境づくり等積極的に取組んでまいります特に、当社は人材育成に力を入れており、ビジネススキルと技術力の両面から公平・明瞭な評価を行う人事考課制度、従業員の意思に基づく学習を支援する自己啓発支援制度を整備しております。

②  新規顧客の獲得及び既存顧客との関係の維持

 当社は当社の成長及び取引先が減少する等不測の事態が起きるリスクを回避する観点からも新規顧客の獲得は重要

 であると考えております。新規顧客を獲得することで、当社の成長力強化とリスクマネジメントにも繋がることか

 ら、持続可能な企業へと発展していく上でも非常に重要であります。

 また、当社は、過去のシステム導入の経験と実績が、新たな案件の受注獲得へと繋がると考えております。そのた

 めにも既存顧客との関係の維持は非常に重要であります。当社は小規模ながらも顧客の視点に立ち、顧客のビジネス

 を理解し、顧客と直接コミュニケーションを取る機会が増えることでビジネスの理解が進み、継続的に案件の受注を

 いただいております。この関係がまた多くの新規案件の受注と新規顧客の紹介に繋がっております。

 当社は設立の地である北海道を中心に顧客の成長を支援するとともに、全国の多くの顧客にクラウドのメリットを享受していただくことで地方創生へも貢献してまいります。

③  経営管理体制の強化

 当社は、市場動向、競合企業、顧客ニーズ等の変化に対して速やかに、なおかつ柔軟に対応できる組織を運営するため、経営管理体制の更なる強化に努めてまいります。また、企業価値を継続的に向上させるため、内部統制の更なる強化、法令遵守の徹底に努めてまいります。

④ 財務基盤の強化

 当社は、収益基盤の維持・拡大を図るためには、手許資金の流動性確保や金融機関との良好な取引関係が重要であると考えております。一定の内部留保の確保や費用対効果の検討による各種コストの見直しを継続的に行うことで、さらなる財務基盤の強化を図ってまいります。

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は中長期的に売上高及び営業利益を拡大させ、会社を成長させることが重要であると考えております。「Challenge together.」というミッションのもと、顧客からの信頼を獲得するためにもITエンジニアの採用・育成は当社の要であり、ITエンジニアの人員数の増加が売上高及び営業利益の拡大に寄与するものと考えております。そのため、現時点において、会社の成長性を判断する「売上高」及び収益性を図る「営業利益・営業利益率」を経営の重要な指標として位置付けております

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