オロ 【東証プライム:3983】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
当社グループにおける経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものとなります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは創業以来「社員全員が世界に誇れる物(組織・製品・サービス)を創造し、より多くの人々(同僚・家族・取引先・株主・社会)に対してより多くの「幸せ・喜び」を提供する企業となる。そのための努力を通じて社員全員の自己実現を達成する。」を経営理念としております。その実現のために「Technology×Creative」をスローガンに、最新の技術分野に挑戦し続け、テクノロジー・オリエンテッド・カンパニー(技術志向の企業)として世界を舞台に活躍する世界企業を目指してまいります。また、企業の経営効率化を支援する「クラウドソリューション事業」、デジタルを基軸に企業のマーケティングを支援する「デジタルトランスフォーメーション事業」の二つの事業を通じて、顧客企業の発展を支え続けていくことで企業価値の向上を目指してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、企業価値を継続的に拡大することが重要であると考え、成長投資やリスク許容が可能な株主資本水準の維持を基本とします。その実現のため、売上収益、営業利益及び親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を重要な経営指標とし、これらについて目標値を設定し公表いたします。高収益事業の開発及びビジネスモデルの確立により、これらの指標の向上を図り、目標値の達成を目指してまいります。
(3) 中長期の成長に向けた取り組み
(全社戦略)
当社グループの持続的な成長と、持続可能な社会の実現の両方を追求する必要があると考えております。そのため当社グループが取り組むべき重要課題を「事業」「人材」「環境」の3点と設定し、事業を通じた社会課題の解決、企業成長の源泉である人材の採用・育成・定着および多様性の確保、事業活動における温室効果ガス排出量の削減に取り組んでまいります。
(クラウドソリューション事業 中長期戦略)
2023年1月1日より、主力製品であるクラウドERP「ZAC」のライセンス販売形態を「SaaS型契約」に一本化し、「買取型契約」を廃止いたしました。買取型契約はソフトウェアライセンス料を契約当初に一括して収受する契約形態で、会計上は収受した金額を30か月にわたって配分し収益として認識しております。SaaS型契約への移行に伴い、顧客のZAC利用期間が31か月を超えた場合に買取型契約では得られなかった収益が継続的に計上されるようになるため、中長期での収益力強化が実現されると見込んでおります。
また現時点で国内約44,000社と見込んでいるマーケットを拡大すべく、「従業員数1万人規模の大企業」および「海外の中堅中小企業」にも提案活動を行えるよう、研究開発および企画・調査を進めております。特に2024年12月期では、海外での販売戦略の検討を具体的に進めるにあたり、進出先の決定や、進出候補地における展示会への出展などを予定しております。
(デジタルトランスフォーメーション事業 中長期戦略)
2023年12月期では、執行役員をはじめとするトップマネジメント層の採用や営業職の採用が順調に進み、2024年12月期以降の成長に向けて組織体制を強化できました。引き続き、「クライアントのマーケティング戦略を具体的な施策に落とし込み、着実に実行する体制・仕組みを構築できること」を強みとして、新規顧客および既存顧客に対する提案を行ってまいります。このことを通じて、2024年12月期以降はマーケティング・プロモーションセグメントのみならず、システム・Webインテグレーション他セグメント及び運用サポート・運用事務局セグメントも成長させてまいります。
海外拠点の営業体制については、海外売上比率を高めることを目指して、引き続き強化しております。
また、アジア圏にはまだ流通していない海外のマーケティングツールの、国内やアジア圏を中心とした販売・コンサルティングの代理店事業も行っており、既存のツールの拡販とあわせて取り扱う海外製ツールの拡充にも取り組んでおります。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
当社グループが展開するクラウドソリューション事業及びデジタルトランスフォーメーション事業は、ともに情報サービス産業に属しております。この事業領域では、技術の進化、顧客ニーズの変化、人材の獲得競争が続いています。
こうした環境の中、当社グループの発展においては、優秀な人材を継続的に雇用し、定着させることが重要です。
クラウドソリューション事業においては、国内の成長産業におけるシェア拡大に向けて、製品・サービス及び営業体制の強化が必要と考えております。また、ERP市場では主要企業がグローバルに活動を行っており、当社グループが中長期で更なる成長を遂げるためには、グローバルな事業運営が必要です。
デジタルトランスフォーメーション事業においては、事業機会を捉えるために、技術面・サービス面での一層の差別化が求められます。また、顧客の海外展開に対応し、当社グループのグローバルな営業体制を強化することは、海外市場の開拓による大きな成長機会を期待するためにも重要と考えております。
当社グループは、このような課題認識に基づき、経営理念及び中長期にわたる持続的な成長に向けて、以下の経営戦略を実行してまいります。
当社グループにおいては、継続的な成長の原資である人材が最も重要な経営資源であり、持続的な成長を実現するための重要課題(マテリアリティ)と認識しています。人的基盤の強化に向けて、ダイバーシティの推進、多様なキャリアパス・働き方を受け容れる環境の整備、採用・教育・育成の強化、就業環境の向上等の各種施策を進めてまいります。
クラウドソリューション事業においては、主力製品であるクラウドERP「ZAC」の特徴であるSaaS型モデルの強みを活かすために、技術的な領域における研究を今まで以上に進めてまいります。営業面では成長産業へのシェアを増加させるべく、営業・マーケティング活動の幅を広げながら、並行してパートナー企業との連携を強化し、新規契約獲得社数の増加を目指してまいります。加えて、既存顧客に対する支援体制を強化することで、既存顧客の製品利活用度を高め、製品の利用範囲拡大を促進いたします。
中長期での成長の実現に向けては、2026年の海外進出に向けた研究開発体制の強化に努め、多言語・多通貨対応等を推進いたします。さらに、大企業での利用に向けたシステム構成の見直しや新たな機能の提供に取り組んでまいります。
デジタルトランスフォーメーション事業においては、クライアント企業のマーケティング戦略を具体的な施策に落とし込み、着実に実行できる仕組みと体制を構築する「エグゼキューションカンパニー」として業界で認知されることを目指し、営業・マーケティング戦略の強化を通じて、案件数の向上を図ります。また、引き続き大手広告代理店や協業会社との連携を強化し、案件の受注増加を目指してまいります。
技術的優位性の強化に向けては、技術及び法規制の最新動向をキャッチアップし、効果的に事業へ反映してまいります。
加えて、海外市場における機会を取り込むべく、海外連結子会社の営業体制及びガバナンスの強化、グローバルパートナーの開拓等を通じて、リスクを低減しながらも海外への展開を積極的に進めてまいります。
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