オリコン 【東証スタンダード:4800】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
[経営理念]
ファクト-事実-を情報化する
[経営方針]
当社グループは、フェイクニュースの横行など、情報が錯綜する社会において、客観的、公平な立場から事実を情報化し、広く提供することで、社会からの信頼を獲得します。これにより、豊かな生活の実現と、様々な産業の発展に貢献する社会的価値の高い企業を目指します。
(2)経営戦略等
当社グループは、顧客満足度(CS)調査事業を展開する幅広いサービス産業の分野において、15年以上にわたってデータ集計・分析のノウハウを培ってまいりました。この事業基盤のさらなる強化と活用推進のために、人工知能(AI)関連技術をはじめとする新たなテクノロジーを積極的に用いた取り組みを行ってまいります。また、提供する情報の科学的な信頼性向上やユーザーの利便性を高める改善施策に注力して利用機会の拡大を実現し、基幹事業の持続的な成長を図ってまいります。
(3)経営環境
わが国経済は、緊迫化する中東情勢やウクライナ情勢の長期化等からの資源価格の高騰、外国為替相場の急激な変動等を背景とした物価高に伴う個人消費への影響、および金融引き締めに伴う海外景気の下振れリスク等もあり、国内経済の先行きは不透明な状況が続いております。
国内の情報通信分野においては、㈱電通含む電通グループ4社による発表では、2023年のインターネット広告費は社会のデジタル化を背景に堅調に伸長し、前年比7.8%の増加の3兆3,330億円となり過去最高を更新したとされております。
当社グループは、「オリコン」ブランドを活用して信頼性の高い情報を広く社会に提供するという基本姿勢を堅持しており、引き続き事業パートナーと連携し市場環境を注視しながら今後の事業運営に取り組んでまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①顧客満足度(CS)調査事業
企業側にも消費者側にも属さない公平中立な第三者の立場から、商品やサービスを実際に利用した生活者を調査対象として、質および信頼性を情報化し、社会全体における暮らしの満足度を高めることを目的とする顧客満足度(CS)調査事業においては、定量データに基づいたランキングだけでなく、定性的な要素を加えた精度の高い調査設計に努めるとともに、新規ランキングの対象領域を開拓しながら、ランキングにおける評価項目の細分化およびパーソナライズ化によって商標の利用機会を拡大させ、より一層の普及を図ってまいります。今後も認知度・信頼性・ブランド価値のさらなる向上を図るなか、新たなビジネスモデル・収益源の構築にも努めてまいります。
②自社インターネットメディアの強化
「ORICON NEWS」等の当社サイトにおいては、いかにして当社独自の記事や動画等のコンテンツを幅広いユーザーに訴求できるか、人工知能(AI)技術や検索エンジンの検索アルゴリズム等を研究することで、ニーズやトレンドをいち早く正確に把握することにより、コンテンツ制作の効率化やサイトのユーザビリティの向上を図ります。これにより、良質で信頼できる情報を幅広いジャンルで発信する総合トレンドメディアとしての媒体価値の向上と固定ファンの増加、セッションやページビューの獲得とページ単価向上、広告案件の獲得による収益拡大に取り組みます。さらに、動画の配信先であるYouTubeやX(旧Twitter)等の主要プラットフォームにおける登録者数、フォロワー数、視聴回数を拡大することにより、広告収益の拡大に取り組んでまいります。
③サステナビリティ(持続可能性)への対応
当社グループは、事業の継続的な成長と利益追求を目指すうえで、SDGs等のサステナビリティの取り組みは重要な経営課題であると認識しております。環境問題の中でも気候変動の対策においては、企業活動に必要な電力を2030年までに再生可能エネルギー100%にすることにより、温室効果ガス排出ゼロを目指し達成に向けて推進してまいります。また、ダイバーシティの推進についても企業価値向上に資するものと位置づけており、性別問わず個々人がライフスタイルに合わせて能力を発揮しやすい環境を整備することで、高度人材の確保による成長戦略の推進力を強化してまいります。
定量目標
2025年3月期につきましては、ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の悪化等の地政学リスク、国際資源価格の高騰、外国為替相場の急激な変動等が経済に与える影響は未知数であり、より一層不透明な経営環境が続くことが予想されます。さらに、当社グループが属する情報・通信分野は、社会環境、経済環境、技術進展の影響が大きいと考えております。
以上のような状況の下、当社グループは既存の事業ポートフォリオの見直しを含む選択と集中を進め、事業強化を図ってまいります。新規事業投資等の先行的な費用計上のほか、引き続き社員の賃上げを積極的に取り組むことを基本とし、通期の連結業績につきましては、売上高5,200百万円(当連結会計年度比8.3%増)、営業利益1,720百万円(当連結会計年度比10.5%増)、経常利益1,710百万円(当連結会計年度比7.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,170百万円(当連結会計年度比10.9%増)を見込んでおります。
指標 | 2024年3月期 (実績) | 2025年3月期 (予想) | 当連結会計年度比 |
売上高 | 4,800百万円 | 5,200百万円 | 8.3%増 |
営業利益 | 1,556百万円 | 1,720百万円 | 10.5%増 |
経常利益 | 1,588百万円 | 1,710百万円 | 7.6%増 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 | 1,055百万円 | 1,170百万円 | 10.9%増 |
上記の業績予想は有価証券報告書の提出日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想数値と異なる結果となる可能性があります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、より一層の利益拡大と企業価値の向上を図るべく、会社経営の基本指標として、連結ベースの営業利益、営業利益率及び前年比増加率、親会社株主に帰属する当期純利益等を重要な経営指標としております。また、事業の収益性を計る上で自己資本利益率(ROE)、株主還元の状況を示す指標として純資産配当率(DOE)を重視しております。
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