企業エヌアイシ・オートテック東証スタンダード:5742】「非鉄金属 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社は、「モノづくりを通じて社会の発展と創造に貢献する」ことを経営理念とし、お客様、社員、株主及び地域社会の満足度を高めることを会社経営の基本方針としております。
 具体的には次のとおりであります。

・ お客様のためには、知恵と技術を結集した高品質な製品とサービスを提供してまいります。

・ 社員のためには、仕事を通じて自己実現の機会を与え、快適で働き甲斐のある職場環境を醸成してまいります。

・ 株主のためには、期待と信頼に応えられるよう最大限の企業努力をしてまいります。

・ 地域社会のためには、安全と環境を重視し、相互に良好な信頼関係を築いてまいります。また、当社独自の環境方針を定め、全社一丸となって地球環境の保全に取り組んでおります。

(2) 経営環境

 当社を取り巻く経営環境は、長引く高インフレ、中国や欧州の需要低迷、地域紛争の影響などの逆風があるものの、世界経済においては引き続き緩やかに成長が見込まれ、また、供給過剰・在庫超過の状態にあった半導体ならびにFPDにおいても需要が回復傾向にあり、生成AI・自動車・通信等の分野で需要増が期待できる半導体については、各国が戦略物質として重要視し、そのサプライチェーン確保の動きを活発化している状況であることから、半導体製造装置およびFPD製造装置の周辺技術に強い当社においても安定的な成長が見込まれます。

 さらに、昨今の技術革新、特に半導体の飛躍的な進化により、多岐にわたる産業セクターにおいて革新的な自動化・省人化が加速度的に進行しつつあり、今後ますますクリーンルームやFA関連機器・装置のニーズが高まることは、当社にとって継続的な追い風となります。

 当社は、従来からの経営計画における基本的な方針及び経営戦略を継承しつつ、現状に適合した新たな中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)を策定しており、今後のより高度なニーズにお応えするため、アルミフレームメーカーかつFA装置メーカーであるオンリーワンとしての当社の強みを活かし、更なる営業体制・製造体制の強化を図ることで、当社を取り巻くいかなる外部環境にも対処することにより、継続的な増収増益を見込んでおります。

(3) 目標とする経営指標

 当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(KPI)は、ROE(当期純利益/株主資本)及びEPS(当期純利益/発行済株式総数)であります。当該KPIを採用した理由は、投資家が当社の経営方針・経営戦略等を理解する上で重要な指標であり、経営方針・経営戦略等の進捗状況や、実現可能性の評価等を行うことが可能となるためであります。

① 将来的な目標数値・・・・ROE 15%以上、EPS 140円以上

② 中期経営計画における業績計画数値

KPI

2025年3月期

計画値

2026年3月期

計画値

2027年3月期

計画値

売上高(百万円)

6,600

7,100

7,500

営業利益(百万円)

25

142

301

営業利益率(%)

0.38

2.00

4.01

1株あたり当期純利益(円)〔EPS〕

2.98

16.94

35.90

株主資本利益率(%)   〔ROE〕

0.5

2.6

5.4

(注)上記KPIについては有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。

 なお、中期経営計画における業績計画数値については、原材料価格、エネルギー価格及び物流コストの高騰等、様々な要因による影響の懸念が残ることにより、今後、計画を変更しなければならない可能性があります。

(4) 中長期的な会社の経営戦略

 当社は「モノづくりを通じて社会の発展と創造に貢献する」との経営理念のもと、「製造業の品質向上と合理化に貢献」をミッションと位置づけております。このため、フレキシブルな「アルファフレームシステム」を基本に、「カクチャTM」・「マーキングシステムTM」を組み合わせることで、高度で高効率な装置製作に貢献することや、個々の部品の要求品質が高まる中、洗浄装置、検査装置、クリーン装置等、顧客ニーズを的確に捉えることはもとより、それ以上の顧客満足度を高め、製造業の高品質化・高効率化に貢献することとしております。

 これら使命の推進にあたり、「FAは永遠のテーマ ~何処もやっていない事をやろう!“PASSION & CHALLENGE”~」を掲げ、柱となる事業分野におけるビジネス基盤を強固なものにすると共に、新規取り組みにも果敢に挑戦することによって高品質・高付加価値製品を提供し、更なる業績向上、企業価値創造を目指した事業展開を基本方針としております。

1)中期経営計画における当社の将来像

”Only One企業“

・アルミフレームの専門メーカー

・アルミフレームを活用したFA装置メーカー

2)中期経営戦略

・FA事業一体化による効率運営……

ⅰ自動化省力化設備を広く理解し、顧客のアルファフレーム潜在ニーズを掘り起こす。

ⅱ高剛性のアルファフレームを活用し、大型構造物件受注の拡大をはかる。

・企業ブランディングの確立…………

ⅰ安心(実績とデータに基づく技術力)

ⅱ便利(モジュール品、キット品などの企画力)

ⅲ柔軟(「カクチャTM」「マーキングシステムTM」などの個別案件対応力)

・技術革新への取り組み………………

ⅰ今後、ますます高度化する情報通信技術により大きく変貌していく社会環境に対応するため、拡大かつ高度化する半導体及びFPD市場並びにその関連生産設備に活用される“アルファフレームシステム”の技術力を強化するとともに供給能力を拡充する。

ⅱ次世代の高度化する生産形態に対し、FA装置メーカーとしての対応能力を強化する。

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社は、コスト競争力・収益力をより強固なものとし、多様化するお客様のニーズに対して柔軟かつタイムリーに対応する、環境変化に強い企業体質づくりを当面の課題として捉えております。

 そのために、当社の技術力を活かして「製造業の品質向上と合理化に貢献」を当社のミッションと位置づけ、「(1) 会社の経営の基本方針」及び「(4) 中長期的な会社の経営戦略」に記載の、経営方針及び中期経営計画を実行していくうえで、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。

(特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題)

① 販売戦略の強化

 当社の主力製品である「アルファフレームシステム」の収益の増加を図るために、お客様の人的負担の削減と効率化をサポートする「カクチャTM」「マーキングシステムTM」を活用し、設計から組立までの支援を含めた当社の総合的な優位を前面に出した販売戦略を推進しております。これらのサービスは、新しい付加価値の創造としてお客様より高い評価を得ており、リピート注文も増加していることにより、これらサービスの更なる充実に努めてまいります。

 また、今後の科学技術の進歩・高度化、省エネ推進による環境技術導入の高まりにより、多岐にわたる産業で、クリーン環境技術の需要が拡大しております。この分野においては、当社特有の高機能なクリーン技術の一層の普及活動に努めてまいります。そして、美観と仕様変更に対するフレキシビリティを兼ね備えた「アルファフレームシステム」に洗浄・検査・搬送・梱包の各分野において蓄積された多くのコアとなる機械要素技術を融合させた製品づくりを目指し、高品質・高付加価値製品の提供に努めてまいります。

② 開発力の強化

 当社は、お客様のニーズにお応えすべく、製造業の「モノづくり」に貢献する製品を継続的に提供し、更なる高精度化・高品質化・高付加価値化を達成するために研究開発活動は必須事項と捉えております。

 付加価値を加えた新製品の継続的な開発は、他社との差別化を図る上で重要であり、次世代を展望した開発体制の整備は、当社の長期的な成長の礎になるものと考えております。

 さらに、今後の競争を勝ち抜くためには、当社設立時より培ってきた洗浄・検査・搬送・梱包の各分野での技術力とお客様のニーズを結びつける製品の開発スピードを速める努力が求められております。このように、研究開発レベルの向上は当社にとっての重要課題と位置づけ、より組織的な研究開発体制の強化を図ってまいります。

 また、生産工場における個々の部品の要求品質が高まる中での自動化のニーズは、高効率化及び高品質化はもとより、これまでの大量生産に適した生産設備とは異なり、多品種、変種変量生産に適した新たな生産設備へ要求が高まっている状況であります。当社は、これまでどおり、洗浄装置、検査装置、クリーン装置等、お客様のニーズを的確に捉え、製造業の高効率化・高品質化に貢献できるよう、新技術を取り入れた次世代のFA装置や「アルファフレームシステム」を活用したユニット化等の開発に注力してまいります。

③ 生産体制の強化

 当社では、お客様からの「高品質・低コスト・短納期」の強い要求にお応えすべく、製造工程の見直しや各製造拠点や外注先との連携等によって、その最適化・効率化を全社的に図り、作業時間短縮や品質向上に向けた生産機械設備の改良・導入を検討し、製造原価及び諸経費の低減活動に取り組み、生産効率を高める作業環境の整備に注力しております。これらの施策によって、生産体制の充実を図り、よりコストパフォーマンスに優れた製品群の提供に努め、お客様の満足度向上を図ってまいります。

(その他の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)

① 人材確保と育成の強化

 当社は、お客様の多種多様なニーズを先取りし、製品の高精度化・高品質化・高付加価値化を実現することによってお客様からの高い信頼を獲得するためには、高度な技術とサービスを提供することが重要であり、そのためには、「新製品の開発や当社技術力の向上」及び「商品知識や要素技術の習得」ができるノウハウを持った優秀な人材の確保及び育成が重要と考えております。特に業容の拡大を図るには、これら人材が必須となっており、将来を見据えての積極的な採用を推進しております。また、教育制度の充実により、専門能力の底上げを図りながら、各部門の継続的な成長を支える人材育成を進めてまいります。

② 管理体制の強化

 当社は、企業の社会的責任を果たすべく、リスク管理やコンプライアンスを徹底し、お客様のニーズを捉えた積極的な営業展開を図り、製造原価及び諸経費の低減活動を推進するとともに、開発力及び生産体制の強化を図ってまいりたいと考えております。また、内部統制の管理体制の充実を図り、安全品質管理体制の向上及びお客様の満足度向上を目指してまいります。

(6) 株式会社の支配に関する基本方針

 当社では、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針については、特に定めておりません。

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