企業エターナルホスピタリティグループ東証プライム:3193】「小売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、資本・人材・ノウハウ等を集中投下し、業務オペレーションの均一化や経営の効率化に積極的に取り組む一方で、食材・調理の研究を通じた提供価値・品質の向上により付加価値を創出し、お客様に感動していただける店舗づくりを追求していくことで他社との差別化を図り、持続的な成長の実現と収益基盤強化を目指すことを基本方針としております。

(2)経営環境及び経営戦略等

 当社グループの属する外食業界におきましては、少子高齢化に加え、お客様の嗜好の多様化、業種・業態を超えた企業間競争の激化など厳しい経営環境が続いておりました。

 そのような中、当社グループは「Global YAKITORI Family」というビジョンを掲げ、“焼鳥”を“YAKITORI”に、“YAKITORI”を世界言語にし、“焼鳥”を軸として世界の外食市場へ挑戦しております。「鳥貴族」は関西圏、関東圏及び東海圏を中心に643店舗展開しており、国内全域に展開する「やきとり大吉」と合わせると日本国内において合計1,000店舗を超える焼鳥屋の店舗を有しておりますが、未出店地域も多いことから引き続き店舗展開を行ってまいります。海外はまだ中華人民共和国に2店舗、米国1店舗の3店舗に留まっておりますが、米国・東アジアを中心に積極的に店舗展開を進めてまいります。

(3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、既存店の売上高を維持向上することが重要であると考えており、既存店(新規開店した月を除き、12ヶ月以上経過した店舗)の売上高、客数、客単価の前年同月比を客観的な指標としております。また、財務の健全性、安定性を維持するための運転資金の確保と資金効率のバランスを勘案し、自己資本比率40%を財務上の指標としておりましたが、今後は収益の拡大・安定化をすすめることでROE20%以上の安定的な利益創出も併せて目指してまいります。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 新型コロナウイルス感染症が収束し、当社グループの主力事業である『焼鳥屋 鳥貴族』の売上も順調に回復いたしましたが、原材料価格、人件費、物流費、エネルギーコストが軒並み高騰し、今後も厳しい状況が継続するものと想定されます。こうした状況を踏まえ、当社グループの主力事業である「焼鳥屋 鳥貴族」を中心に日本全国への出店に取り組みつつ、TORIKIZOKU USA INC.、TORIKIZOKU KOREA INC.による直営店を中心に米国及び東アジアでの事業展開により海外進出にも注力し取り組んでまいります。また、「やきとり大吉」は、日本国内はもとより海外を含め店舗数を純増に転じさせ再成長に取り組んでまいります。

 長期的には、当社グループは、資本・人材・ノウハウ等の集中投下及び業務オペレーションの均一化等、経営の効率化に積極的に取り組む一方で、安心・安全な食材の使用・商品に最適な調理方法の開発など、品質・味へ徹底的にこだわることにより付加価値を創出し、お客様に感動していただける店舗づくりを追求してまいります。他社との差別化を図り、引き続き持続的な成長の実現と収益基盤強化のため、以下の課題について重点的に取り組んでまいります。

① 内部管理体制の強化

 チェーンストアとしての多店舗展開におけるリスク管理、衛生管理のさらなる向上、コンプライアンス遵守体制の強化を重要事項とし、本部を中心に内部統制の改善を実施してまいります。また、財務報告に関連する内部統制の強化及びアメーバ経営による経営管理システムの構築も重要課題と認識しており、必要に応じて人員の増強を図る方針であります。

② 既存店売上高の維持向上

 外食業界は成熟した市場となっており、個人消費支出における選別化、弁当・コンビニエンスストア等を代表とする業界を超えた顧客獲得競争の激化等により、厳しい経営環境となっております。

 当社グループにおいては、ブランド力をさらに強化し既存店売上高を維持向上させるため、クオリティ(商品品質)・サービス(接客力)・クレンリネス(衛生管理)の強化を全従業員に周知徹底し、お客様満足度の向上に努めてまいります。『焼鳥屋 鳥貴族』につきましては、マーケティング・ブランディングを強化し、お客様の体験価値や好感度等の向上に取り組んでまいります。また、『やきとり大吉』につきましては、リブランディングや未出店エリアへの出店を行い、新規加盟者・顧客層を拡大させることで再成長を目指してまいります。

③ 商品力の向上

 食の安全に対するお客様の意識は一層高まりつつあります。当社グループでは、産地との良好な関係を構築・維持することで、今まで以上に安全かつ良質な食材の確保に取り組んでまいります。また、お客様のニーズの変化にも迅速に対応できる商品開発や人気メニューのさらなる付加価値向上に取り組んでまいります。チキンの美味しさ・機能性に関する研究や調理機器の実証、調理オペレーション開発などを通じて、チキンの可能性を深耕し、当社グループが提供する“YAKITORI”の価値を向上させてまいります。

④ 食材の安定調達及びサプライチェーンの最適化

 産地における人手不足や物流コストの上昇等により、調達・物流を取り巻く環境も厳しい状況にあります。当社グループでは、産地との良好な関係を構築・維持するとともに、調達・物流体制を強化することで、食材の安定調達に取り組んでまいります。当社グループが提供する“YAKITORI”をさらに広めるべく、また、持続的な成長に向けて、サプライチェーンの最適化にも取り組んでまいります。

⑤ 新規出店・投資効果の維持向上及び新規事業の開発

 新たな収益を確保するためには、投資効果のさらなる向上が重要課題であると考えております。『焼鳥屋 鳥貴族』につきましては、全国展開に向け、出店初期投資額の削減、並びに、店舗運営の効率化を行うとともに、マーケティング調査の強化により競争優位となりうる出店候補地において新規出店を行い、直営/TCCで全国1,000店舗体制を目指してまいります。

 また、総菜業態をはじめとする新たな店舗フォーマットの開発やパートナーとの協業に取り組み、新たな収益源となる新規事業を開発してまいります。

⑥ 人材の採用・教育強化

 今後、当社グループの成長には、優秀な人材の確保が必要不可欠と考えております。当社グループの企業理念を理解し、賛同した人材の採用を最重要課題とし、中途採用だけでなく新卒採用にも積極的に取り組んでまいります。また、外食産業に限らない経験豊富な人材の招聘等により、変化する経営環境に対し柔軟に対応できる組織を目指します。

 人材教育に関しては各役職・階層別に応じた研修プログラムを充実させ、特に当社グループの主力事業である『焼鳥屋 鳥貴族』の店長に対する教育プログラムを強化し、店舗運営力のさらなる向上に取り組んでまいります。

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