企業イー・ロジット東証スタンダード:9327】「倉庫・運輸関連業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(経営方針)

 当社グループは、以下のパーパス・バリューに基づき、持続的な事業成長を達成することによって、企業価値の最大化を図ることを目標としております。

◆パーパス

 私たちは、常に顧客視点で変化を先取りし、社会インフラとして成長し続けるEコマースの進化に貢献します

◆バリュー

1.二つのお客様を大切にする心

 常に顧客企業の成功とその先のエンドユーザー様の満足を第一に考え行動する

2.新しい目線と提案力

 従来のやり方に改善の余地がないかを常に模索し、圧倒的な提案力と改善力で顧客に信頼される存在となる

3.スピード感と正しい生産性

 個人および組織として正常な危機感を常に持ち、スピード感と責任感を持って行動する

 付加価値の創出を意識し、生産性の向上を図る

4.責任を伴う自由の奨励

 職位に関わらず、誰もが率直かつ敬意のある意見を述べる文化を奨励し改善のために他者からの建設的な意見を受け入れる謙虚さを持つ

5.自分事・誠意・敬意を元にしたチーム志向

 イー・ロジットの社員として社内で模範となる行動を心がけ同僚および取引先などの全ての関係者に常に最大限の敬意を払う

6.倹約

 必要な投資、無駄な経費を見極め、資本を適切に活用する

(中長期的な会社の経営戦略等)

 当社グループは、上述のパーパス・バリューに基づき、顧客ニーズに応える以下の3つの軸を強化し、事業の拡大を図ってまいります。

① 生産性の向上

 賃借床面積の稼働率を追求し、高効率運営を実現します。

 FCの運営モデルを保管型ビジネスから出荷型ビジネスへ転換し、収益性を向上します。

② 固定費の適正化

 既存FCの稼働率向上を追求するとともに、固定費の削減を常に意識し、坪当たり売上高の高いビジネスモデルを実現します。

③ 自動化の推進

 既存の出荷能力をさらに高めるため、各FCに自動倉庫システムの導入を進め、坪当たり出荷数が高いビジネスモデルを実現します。

(目標とする経営指標)

 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高及び営業利益であります。

 売上高は、当社及び業界の成長を表す指標と判断しており、業界、競合他社及び当社の成長度合いを計る指標として総合的に判断して決定し、売上高の拡大を目指してまいります。

 売上高計画における具体的な策定方法といたしましては、物流業界、倉庫業界及び顧客となるEC業界の将来展望を指標として、当社独自の戦略により業界成長率にどの程度上乗せして成長できるかを見込んでおります。

 営業利益については、当社が持続的な成長を実現するための源泉となり、人員計画や設備投資計画の実行や株主還元を行う上での重要な指標になると考え、総合的に判断して決定し、営業利益の拡大を目指してまいります。

 売上高計画の策定内容に対して、必要コストの比率及び見込額を見積り、売上原価並びに販売費及び一般管理費を算出しております。具体的には、利益に影響が大きい人員計画、設備投資計画、運送料や賃借料等の動向を勘案し、策定しております。

(経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題)

 当社グループは、今後のさらなる成長を実現する上で、以下の事項を経営課題として重視しております。

(1)収益性の向上

 当社の事業を取り巻くBtoC-EC市場(注1)において、2023年8月に発表された「電子商取引に関する市場調査(経済産業省)」の結果では、2022年の日本国内におけるBtoC-EC市場規模は前年の20.7兆円から22.7兆円になり、前年比9.9%増で拡大しております。国内BtoC-EC市場は、今後もさらに拡大していくことが予想されます。

 一方、人材不足や資源価格高騰等、近年企業の業績悪化要因が相次いで生じております。また、変化の速いBtoC-EC市場では、市場規模の増加に比して既存システムや仕組みが陳腐化してしまう恐れがあります。

 これらに対応すべく新たなシステムやサービス導入の検討を適宜進め、先行き不透明な経済環境に対応するため、サービス提供時における販売価格や販売コストの適正化を随時実施してまいります。また、機械化等に伴う物流業務の生産性向上を追求し、倉庫床面積の稼働率を可能な限り高めることで事業の収益性を高い水準で維持できるよう改善を進めてまいります。

(注1)消費者向け電子商取引

(2)人材の採用及び育成

 当社グループが持続的な成長を達成するためには、各分野で専門的な能力を持った優秀な人材の確保が重要であると考えております。しかしながら、労働人口の減少や雇用情勢の改善から人材の確保は難しくなってきております。したがって、採用手法の多様化への対応や教育制度を整備するとともに、従業員定着率の向上を目指し、福利厚生制度の拡充やワークライフバランスを考慮した働きやすい職場環境づくり等、就業環境の改善に積極的に取組んでまいります。

(3)新規・周辺領域サービスの拡充

 当社グループが持続的な成長を達成するためには、既存サービスの品質や業務効率の向上が重要であると認識しております。したがって、技術革新、通販事業者や通販利用者のニーズの変遷を迅速に取り入れ、新規・周辺領域サービスの拡充に積極的に取組んでまいります。

(4)情報管理体制の強化

 当社グループは顧客である通販事業者の注文に対する物流代行を行っており、購入者の個人情報を含む膨大な注文に関する情報を保有しております。そのため、システム設計、個人情報に関する社内でのアクセス権限の設定等、取扱いには十分な注意を払っております。情報の取扱いに際しては、ISMS認証(ISO27001)及びプライバシーマークを取得し、個人情報保護方針及び社内規程に基づき、情報管理体制の整備・運用を強化することで情報漏洩防止に取組んでまいります。

(5)内部管理体制の強化

 当社グループが経営目標を達成するためには、健全かつ効率的な内部管理体制の強化が必要不可欠であると考えております。そのため業務フローの整備や文書化を進めるとともに、内部監査等による運用状況の確認と改善に努めております。また、リスク管理やコンプライアンスについては、常勤役員が出席するリスクコンプライアンス委員会を運営することで恒常的に意識を高めており、引き続き経営者を中心とした内部管理体制の強化に積極的に取組んでまいります。

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