イリソ電子工業 【東証プライム:6908】「電気機器」 へ投稿
企業概要
当社グループの研究開発活動は、豊かな価値を作り、社会貢献に努めるという経営理念のもとに重点市場である自動車機器、デジタル機器、インダストリアル機器に使用される製品及び新技術の開発を中心に取組んでおります。特にBtoBコネクタのうち、フローティングBtoBコネクタについては顧客の課題解決を目指し積極的に製品開発をしております。また、拠点においては、中国国内に展開する機器メーカーが相次いで現地での開発体制を積極的に整備するなか、当社は日本国内の設計開発部門の他に、上海に開設した技術センターにて技術強化を推進しております。その他の海外重要販売拠点では、技術スタッフの常駐化によるグローバル・エンジニアリング・ネットワークの構築を目指しており、今後も、欧米諸国と新興国への市場展開を考慮し、さらなる強化を進めて参ります。
最近の研究開発活動は次のとおりであります。
(1) モビリティ市場向け製品
自動運転の本格実用化に向けて統合ECU化によって制御が一元化される為、車両の安全性や効率性のパフォーマンスを向上させることができます。また、設計においても分散されていたECUが1つに集約されることにより、高速伝送信号ラインが増加していき、コネクタは更なる多極化へ進んでいきます。このような状況下で基板への省スペース化を図るために0.5㎜ピッチで300pinの高速伝送+電源付きハイブリッドコネクタの試作を開発し性能評価まで完了いたしました。
また、高速伝送信号ではノイズが問題を引き起こす可能性がある為、高速伝送コネクタにフルシールドをしたBtoB試作開発も行いました。
現在、お客様へサンプルを提供してお客様のセット基板で評価をしていただいております。
その他、接触信頼性を強化した2点接点構造による樹脂レバータイプのAuto I-Lockコネクタ(注1)の量産を開始しました。
(注1)FFCケーブルを挿入すると自動でロックがかかり、自動組立に適した弊社オリジナル製品
(2) インダストリアル市場向け製品
インダストリアル市場において産業用ロボットも今後普及していくと考えており、内部接続では高電流/高耐圧のコネクタが必要とされます。当社ではそこのニーズに対応するために30A/600Vの小型フローティングBtoBコネクタを開発しサンプル提供を行っており、現在量産に向けて準備しております。フローティング機構を設けることによりお客様での自動組立が容易となり、省スペース化に貢献していきます。極数は2~5、基板間は20~30㎜まで標準ラインナップとして準備をしてグローバル展開を行っていきます。
当連結会計年度における研究開発費の金額は1,339百万円で、セグメントごとの研究開発費は、日本は1,293百万円、アジアは45百万円であります。なお、当社のセグメントは生産・販売の管理体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、研究開発活動の大部分を日本セグメントで行っているため、セグメントごとの研究開発活動の状況につきましては、記載を省略しております。
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