イムラ 【東証スタンダード:3955】「パルプ・紙」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、2018年に創業100年を迎えましたが、次の100年を視野に入れた「第二の創業」の実現に向け、2030年のあるべき姿として、長期ビジョン「IMURA VISION 2030」を策定しております。
これまで当社は、1974年に制定した社是「より良き人生の創造に限りなく前進しよう」及び、これを実現するための長期経営基本方針をあわせて、経営理念としておりました。
しかしながら、コロナ禍による社会システムの急速なデジタル化等、当社を取り巻く経営環境は大きく変化してきており、長期ビジョン「IMURA VISION 2030」を実現し、更なる飛躍を遂げていくためには、既存の枠組みを超えた事業展開やサステナビリティへの取組み、更には経営と社員が目指すべき想いを共有することがより一層必要となってまいりました。
当社は、創業期の荷札製造販売からスタートし、数多のイノベーションを起こし、他社が出来ないサービス、製品を世の中に送り出すユニークなイノベーション企業として、100年もの長きに渡りお客様から支持されてまいりました。次の100年も、社会やお客様が求める価値を創造するソリューション提供企業、クリエイティブな企業であるため、新しい経営理念のもと、社員全員が一丸となって、新しい「イムラ」を創っていきたいと考え、2022年2月に「PURPOSE」を起点とし、「SPIRIT」、「PROMISE」の3層からなる新しい経営理念『IMURA PHILOSOPHY STRUCTURE』(以下、IPS)を制定いたしました。
「PURPOSE」
潤創 社会と人生に潤いを創造する
当社は何のために存在するのか、あるべき姿は何なのか、について経営と社員が共に目指すべき想いとして、当社がこれから持続可能な社会を建設していく上での基本精神として、当社に受け継がれてきた経営思想の源である「潤創思想」に立ち返り、これまでの社是に込められた想いを引継ぐ形で「PURPOSE」を制定いたしました。
「SPIRIT」
Give&Give&Give 全ての人に最高の付加価値を届け続ける
企業の使命として、「お客様への貢献」、「社員への貢献」、「家族への貢献」、つまり、お互い、身の回りの人たちを「幸せ」にするという価値観を共有し、それが出来るようになれば必ず成果となって返ってくるという考えのもと、基本精神として、「SPIRIT」を制定いたしました。
「PROMISE」
① 品格と尊重 ~人として正しく行動する~
正しい倫理観と道徳観を持ち、品位ある行動(規律とマナー)を心掛け、他者を尊重し、日々の業務に取組みます。
② 貢献と奉仕 ~社会とお客さまのために~
お客さまの満足を第一に考え、持続的社会の実現のため、喜んでいただくことのできる商品とサービスを通して貢献と奉仕に努めます。
③ 変革と挑戦 ~枠を超える~
常に現状に満足せず、チャレンジ精神を持ち、自分に枠を設けず、勇気をもって積極果敢に新たな商品やサービスの創造に挑戦し続けます。
④ 対話と協働 ~組織力を発揮する~
コミュニケーションとチームワークを大切にし、自由闊達な組織風土を創り、高い組織力と総合力を発揮することを通して、全社員の力で社会やお客さまのお役に立ちます。
⑤ 執念と完遂 ~やり遂げる~
何事も自分事と捉え、一度決めたことには責任をもち、不屈の精神と創意工夫をもって、最後まで粘り強くやり遂げることで結果に結びつけます。
行動指針の位置付けで、一人ひとりが会社や社会への約束事として心に持ちながら行動していく指針として「PROMISE」を制定いたしました。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、自己資本比率、売上高営業利益率、自己資本利益率(ROE)を経営指標に定め、その動向を注視するとともに、売上高及び経常利益を重要視しております。これらの経営指標については、業務執行役員会において定期的に達成状況を確認しております。
(3)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、前中期経営計画「 IMURA VISION 2030 StageⅠ」(2021年度から2023年度)につきましては、「『変革』と『イノベーション(革新)』により、新たな成長軌道を実現し、企業価値の更なる向上を図ることで全てのステークホルダーに最高の付加価値を提供する。」を基本方針として各種施策に取り組んでまいりました。
コロナ禍という未曽有の状況に直面しながらも、環境変化に対応すべく、内製化の推進による外注加工賃削減や人員適正化等による固定費削減に取り組んだ結果、収益面では着実な伸長を実現することができました。
しかしながら、社会のデジタル化進展を背景とした紙媒体需要の減少が当社グループの売上に与えた影響は大きく、最終年度における各業績目標項目は未達に終わりました。
2024年度より2026年度は、新しい中期経営計画「 IMURA VISION 2030 StageⅡ」を策定し、「「変革」と「イノベーション(革新)」のさらなる加速により強固な事業基盤を構築し、持続的成長軌道の確立と企業価値の一層の向上を図る。」を基本方針とし、同中期経営計画に掲げる経営目標の達成並びに長期ビジョン「 IMURA VISION 2030 」に掲げるあるべき姿の実現を目指し、当社グループは、下記6項目に取り組んでまいります。
①封筒領域での商品構成の選択と集中及び競合他社との差別化製品の投入による、既存主力製品の圧倒的コスト優位性の確立
②デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進による、高付加価値業務へのシフト及び、新事業領域サポートシステムの導入
③新ビジネスに対応したリスク管理体制の構築と強化並びに、内部統制システムの再構築等によるコンプライアンス及びガバナンス体制の強化
④軽量ECパッケージ分野での差別化商品の投入、公共サービス分野における紙とデジタルの融合サービスの展開、並びに生産体制及び技術部門強化による新商品・サービスの強化
⑤国内外のパッケージ事業へ新規参画による、成長マーケットへの進出
⑥人的資本経営や事業リスクの変化に対応したIR戦略の実行及び、SDGsやTCFD対応への取組強化
数値目標
項目 | IMURA VISION 2030 | |
2026年度目標 (StageⅡ) | 2030年度目標 | |
売上高 | 225億円 | 250億円以上 |
経常利益 | 17億円 | 30億円以上 |
自己資本利益率(ROE) | 6.8% | 10.0%以上 |
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